ノストラダムス 9-14 その5 | 浅利幸彦の預言解読講座

浅利幸彦の預言解読講座

預言書(主に聖書とノストラダムス)を解読して未来を明らかにしていきます。
未来において艱難が起きますが、その前に天使軍団(天使的未来人)による義人救出=携挙、が行われる、と預言されています。

ノストラダムスの9-14の詩を解釈している。

 

ノストラダムス 9-14

 

伝染させる者たちの大鍋が水平に置かれる。
ブドウ酒と蜂蜜と油、そして炉で作られる物とが、
無害なのに、害悪を生み出すものと言われ、沈められるだろう。
七番目の煙は屋根板の煙突にて消える。

(ノストラダムスの大事典の訳)

 

前回は1行目を解説した。
今日は3行目を解説しよう。
というのは、1行目の次に理解しやすいからだ。
ひとまず理解しやすい行から片づけてしまおう。


3行目は

>無害なのに、害悪を生み出すものと言われ、沈められるだろう。

 

無害なのに、害悪を生み出すものと言われ」とは誰を指しているのだろうか?
というと、私はこれは「ノストラダムス自身のことだ
と直ぐに解った。


ノストラダムスが自分自身をこう表現したのだ。

とは言っても、他の研究家でこう解釈した人は誰もいないだろう。
というのは、他の研究家も一般の人も、
「ノストラダムスはただの予言者にすぎない」
と思っているからだ。


予言というのは「(その時点よりも)未来に起きる何かの事件を事前に言い当てること」
だから、この行も「未来のいつかにこう言われる人が出現するのだろう」
と考える。
それが誰かを当てようとする。
だから、まさか、「遥か未来のいつか、自分(ノストラダムス自身)がこのように言われるようになる」
というようなことを予言するはずがない、
と無意識に思ってしまうのだろう。
まあ、それが普通だろう。

 

では、どうしてそう考えるのか?
というと、ノストラダムスの正体が解っていないからだ。
ノストラダムスの正体は天使的未来人から派遣された使者だった。
いや、そうではなくて、彼はあの時代のただの地球人だったとしても、彼は天使的未来人からテレパシーを受け取って彼の作品を書いた。
だから、どっちにしても真の作者は天使的未来人である。

未来人だから当然未来を知っていた。
いや、単に未来を知っていた、というだけでなく、「この歴史に至るまでの地球人の歴史の変遷」を完全に知っていた。
そう考えると。今の我々は、


>無害なのに、害悪を生み出すものと言われ、沈められるだろう。

が何を意味するのかは解るだろう。
まあ、単一歴史観から脱却できない人は理解できないだろうが。

 

そう、3行目は、1999年のノストラダムス・バッシングを描写しているのである。
ただ、これは日本特有の現象なのかもしれないが。

日本では、1970年代、1980年代頃に、主に五島勉氏によるノストラダムスブームが起きた。
五島勉氏は「ノストラダムスが1999年に人類滅亡を予言していた
という内容の「ノストラダムスの大予言シリーズ」を何冊も出版した。
「1999年に人類滅亡」というのは単に「本を売るためのキャッチコピー」だったと思うのだが、
多くの日本人がそれを真に受け、本人も出版社も予想外の大ヒットとなり、「ノストラダムス現象」とでもいうべき社会現象を巻き起こしたのだった。
これは今、30代以上の人はよく知っているだろう。


数か月前に、これを回顧したテレビ番組が流された。
五島勉氏も出演して、「あの当時(1999年当時)の子供たちに謝りたい」
などと言っていた。
また、当時、これを真に受けて「どうせ人類は滅亡するんだから、勉強しても無駄だ」
と考えて、勉強をしないで受験に失敗して、「ノストラダムス(五島勉氏)によって人生を狂わされた」
と恨み言を言っていた中年の男もいた。
彼は、そう思っていても、それを他の人に言っても、
「あんなものをまともに信じて、馬鹿だなあ」
と言われるだけだから黙っているが、その後、ずっとノストラダムスか五島勉氏を恨んでいるという。

 

さて、1980年代から徐々に浸透しだしたノストラダムス現象だが、現実に1999年間近になると、テレビ番組などでも特集が組まれる程盛り上がり、世間の人も「いったい何が起きるんだろうか?」
という期待(?)が高まった。


しかし、1999年の7月になっても8月になっても何も大した事件は起きなかった。
これで、「何だ何も起きなかったじゃないか。人類滅亡なんて人騒がせなデマを流しやがって」
という反動、いわゆるノストラダムスバッシングが起きた。

これは主に五島勉氏をはじめとしたノストラダムス研究家に向けられたものであり、
「いや、例の詩(10-72)は、確かに1999年7の月、と書かれてあるが、人類滅亡とは予言されていない。
これはそう解釈して流布した研究家達が悪いのであって、ノストラダムス自身の責任ではない」

とノストラダムスを擁護してくれた人もいたが、
世間一般の多くの人は「ノストラダムスは予言を外した。インチキ予言者だ」
とノストラダムスに対しても嘲笑罵倒した。
これで、ノストラダムスの予言者としての権威は地に落ち、インチキ予言者のレッテルを貼られた。


ノストラダムスはこれを、
>無害なのに、害悪を生み出すものと言われ、沈められるだろう。

と表現したのだ。


ただし、「無害なのに」というのは、まだ抑制された表現だ。
ノストラダムスは、自分は「イエスから権能を預託された『二人の証人』のうちのひとりで、聖書を補完する預言書を遺した預言者=救済者である」
という自覚があった。
そして、それを彼の作品で仄めかした。

だから、「無害な者」どころか「地球人を救済しようとした者、福音を与えた救済者」
と本当は書くべきだった、
いや、書きたかったのかもしれないが「それはちょっとまずいのではないか」
と抑制が働き「無害な者」という表現に留めたのだろう。
何故なら、彼は、ただの予言者を装い、自分の作品を預言書ではなく、予言書に見せかけていたからだ。


それに、救済者というとキリスト教ではイエスしかいない。
だから、「救済者(イエス・キリスト)が、害悪を生み出すものと言われ、沈められるだろう。」
と書くのは、カトリックが支配していたあの時代のフランスにおいては危険だったから「無害な者」とカムフラージュして書いたのだろう。
こう書いておけば、研究家も一般の人々も、
「これは、未来のいつか、誰かそういう人が出現するのだろう。」
と考えるから安全である。。

 

さて、今は1999年から20年も経ち、この行に関しては過去の成就した預言となってしまったが、
「当たった。成就した」と喜んでいる場合ではない。
この行が「当たった、成就した」ということは、

「地球人が預言の真意を理解できずに1999年までに天使達を呼ばなかった=天使の地球復帰が叶わなかった=天使は失敗してしまった=悪魔軍団の侵略が再現される」
という結果になってしまった、

ということになるからだ。

 

では、ノストラダムスが作品を遺した16世紀当時で考えてみよう。
その時点では、「預言を与えた時間系が1999年に達して、地球人が(全体として)預言を理解できるかどうか? 天使を呼ぶかどうか?」
というのは判らなかった。
そうすると、この行は、
「1999年に地球人が天使を呼ばずに天使の地球復帰が失敗した場合」
を想定して作成した詩、
だったのだろうか?


そうとも考えられるが、歴史の変遷を考えると、
天使は預言書を歴史に付加して、既に何回も歴史操作をしてきた。
ある詩によると、それは11回にも及び、全て失敗してきたのだった。
失敗するたびに預言書も書き直されて、追加された。
この詩は第9巻にあるから、かなり後で追加された詩だと考えられる。

 

それで、今のノストラダムスの作品が付与された直近の歴史の未来においても、失敗という現実(歴史)が存在していた。
となると、これは、「失敗を想定して作成した詩」というよりも「既に存在していた未来をそのまま描写した詩」
だと考えた方がいいと思う。

 

さて、これと同様な内容の詩がいくつかある。
ぱっと思い付くのは次の詩だ。

 

4-18
天空の事柄に関して最も学識ある人々の何人かが、
無知な君主たちによって排斥されるだろう。
勅令で罰せられ、罪人として追放され、
発見されたその場所で殺される。

(ノストラダムスの大事典の訳)

 

この「天空の事柄に関して最も学識ある人々」というのも、ノストラダムス自身を指している。
あるいは複数だと考えると、イエスを含めた聖書の預言者達、と考えられる。

天使の目的は1999年の地球復帰であり、それができなかった、ということは、天使の地球人教育の失敗=聖書もノストラダムスも失敗作だった、となる。
ただ、この詩は「1999年のノストラダムスバッシングだけを描写している」
と解釈できるから、今解釈している9-14の詩よりも単純だ。
9-14の詩はその結末、地球人の末路までも描写しているのだ。

 

また、聖書にも同様の預言がある。

 

>11:10 地に住む人々は、彼らのことで喜び楽しみ、互に贈り物をしあう。このふたりの預言者は、地に住む者たちを悩ましたからである。 
(ヨハネの黙示録)

 

この箇所もこのブログで何回も取り上げたが、

この「ふたりの預言者」とは、イエスがその権能を預託した「ふたりの証人」であり、そのうちの一人はノストラダムスだった。


この預言は、
「彼らが地に住む者たち(地球人)を悩ました=その予言で不安を抱かせた。だからその予言が外れて人々は喜びあった」
という意味だからノストラダムスのこれらの詩と同じ預言である。

 

では、1行目と3行目の関連を考えてみよう。

伝染させる者たちの大鍋が水平に置かれる。

 

無害なのに、害悪を生み出すものと言われ、沈められるだろう。

 

1行目は「悪魔軍団の宇宙船の地球着陸」であり、これはまだ成就していない。
近未来に成就するだろう。
そして、3行目は「1999年のノストラダムスバッシング=天使の目的失敗」
だった。
これは既に成就した。
だから時系列でいうと3行目がまず起きて、それから1行目が起きる、となる。


そうすると、

無害なのに、害悪を生み出すものと言われ、沈められるだろう。
伝染させる者たちの大鍋が水平に置かれる。

 

と並べるべきだ。
1999年に地球人が天使を呼ばなかったから202Ⅹ年に悪魔軍団が侵入してくるのだ。


このようにノストラダムスの詩の行は時系列に沿って並べられている訳ではないから、解釈にあたっては、時系列に沿って並び直して考えていく必要がある。

 

 

 

解説の途中でしたが、反応が無かったので、今回はこれにて終了いたします。