猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

イノセント・ガーデン

2019-05-02 21:12:01 | 日記
2013年のアメリカ・イギリス合作映画「イノセント・ガーデン」。

インディア・ストーカー(ミア・ワシコウスカ)の父リチャード(ダーモット・マロー
ニー)は、毎年彼女の誕生日には庭のどこかにプレゼントとして靴を隠しては彼女に
探させていた。18歳の誕生日、プレゼントの中身は靴ではなくたった1つの鍵だった。
その後リチャードが事故で急死した。母のイヴリン(ニコール・キッドマン)と2人き
りになったインディアの元に、謎めいた叔父チャーリー(マシュー・グッド)が現れる。
チャーリーは長年消息不明になっていた。ストーカー母子と同居しだしたチャーリー
の魅力に段々と惹かれていくインディアだったが、ストーカー家の家政婦やインディ
アの大叔母といった、彼女の周辺の人々が次々に姿を消していった。

パク・チャヌク監督がハリウッド・デビューを果たした作品。終始不穏な空気が漂う、
好みのタイプの映画だった。毎年誕生日には父からプレゼントとして靴をもらってい
たインディアだが、18歳の誕生日には靴ではなく1つの鍵だった。どこの鍵かわから
ない。そして父が事故死する。葬儀の日、長年消息不明だった父の弟チャーリーが現
れる。彼の謎めいた魅力に惹かれるインディアだったが、それはインディアの母イヴ
リンも同様だった。ニコール・キッドマンのこの、女の部分が濃い母親役がいい。表
立ってはいないが、母子で1人の男を取り合う構図になっている。そして、家政婦や
インディアの大叔母(父とチャーリーの叔母)が姿を消す。
それにしてもインディアの母は夫が死んでも働かなくていいなんて羨ましい身分だ。
おまけに家事もしないのである。家政婦がいなくなり、料理が苦手なので困ると言っ
ていたら、チャーリーが作ってくれることになるし。インディアと母、両方を誘惑す
るチャーリーとは何者なのか。何故この家にやって来たのか。インディアは優等生で、
賢い少女である。だが母のことは昔からあまり良く思っていなかったようで、パパっ
子だった。母がインディアに「あなたは何者なの。母親になつかないなんて」と憎し
みを込めた表情で言うシーンはいい。
チャーリーとインディアには同じ血が流れているのだ。そしてインディアの父はその
ことを懸念していた。血の継承と覚醒がこの映画のテーマである。インモラルな雰囲
気と空気感がいい、おもしろい映画だった。


良かったらこちらもどうぞ。パク・チャヌク監督作品です。
オールド・ボーイ
復讐者に憐れみを




映画評論・レビューランキング

人気ブログランキング




コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アガサ・クリスティー ねじ... | トップ | スノー・エンジェル »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (dalichoko)
2019-05-03 00:37:27
面白そうですね。
ニコール・キッドマンは歳とってもきれいですね。
スタイルもいいし。
(=^ェ^=)
Unknown (杏子)
2019-05-03 01:13:23
>dalichokoさん
コメントありがとうございます。おもしろいサスペンス映画でしたよ。
ニコール・キッドマンの老けなさは異常ですよね(笑)ほんとに美しいです。

コメントを投稿