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マーケティング研究 他社事例 682 「オープンイノベーションがつまづく理由3」 ~イノベーションの3局面を乗り越える~

2020-11-18 13:34:16 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 682 「オープンイノベーションがつまづく理由3」 ~イノベーションの3局面を乗り越える~


「協働したいスタートアップの詳細な調査には時間をかけるとしても、パートナーにすると決めたら素早く始めるべきだ。大企業は、相手の株を所有するなどして最初から相手を管理しようとするが、それは相手の信頼を失いかねない。私があなたと協働しているとする。私はP&Gであなたはスタートアップだとすれば、むしろこう呼びかけるべきだ。『私はあなたの株を持っていないし、持つつもりもない。あなたは、私にビジネスを盗まれるという心配をする必要はない』と。」

「資本の論理で相手を支配するくらいなら、信頼関係をしっかり築き、資本とは別の『影響力』を相手に与えた方がいい。日頃のビジネスを通じて、相手が『この会社との協業があってこそ自分たちは成長できる』と思うくらい影響力があれば、資本関係などなくとも自然と相手を味方に引き込める。相手を無理に管理しないことに加え、複数の企業と協業する場合は公平に扱う必要がある。オープンイノベーションでは数百ものスタートアップと協業した方がよい場合もある。例えば、スタートアップに共通のエコシステムや基盤を創るなら、全社を公平に扱い、全社にとって使いやすく、メリットがあるものでなければいけない」

むしろ複数の企業との協業を目指すべきとの声も沢山あるのも事実です。


「ドイツのSAPの例を挙げよう。SAPの阿多rしいデータベースは、それ以前をはるかにしのぐ高速の技術を備えていた。しかしSAPはこのスペックを、どんな顧客にどう使ってもらえばいいのか、当初よく分からなかった。高性能を気に入る客はいると思ったが、それはどこの誰か。そこで(オープンイノベーションの)エコシステムを構築し、多分野のスタートアップを募り、協働で新たな市場を探した。その結果、見つけた市場の一つが歯科クリニックだ。SAPにとって小さすぎる市場で、スタートアップとの協働なしには見つからなかった。データベースの応用先はこのような数百、数千の小さな市場に対しSAPが自らアプリをテストすることは当然できない。複数を対象にしたオープンイノベーションで、特定の企業だけの株式を買ったり金銭的支援をしたり特別扱いをすれば、残りの企業のモチベーションは失われる。逆に、すべてのスタートアップに公平で魅力的なエコシステムが完成すれば、そこにはどんどん新しい知恵や技術が集まってくる」

「任天堂もエコシステム作りに成功している。すべてのゲーム開発会社を資本的に所有しているわけではない。しかしゲーム開発会社に自社のツールを与え、知識や情報を公平に共有することで、開発者が任天堂と仕事をしたくなる環境を整備した。任天堂が、多くのゲーム開発会社に参加してもらうことに成功したのはこのためだ」

『過剰に管理する』『公平に対応しない』といった失敗パターンをまとめて説明してくれました。

「失敗にはパターンがある。まずパートナー選びを間違えると失敗する。大企業の意思決定が極めて遅く、物事が進まないパターンもよくある。首尾よく開発が軌道にのりかけても、社内の既存部門と折り合いがつかず事業化に進まない場合もある。またオープンイノベーションで新事業ができたため社内の法務、調達、ブランド、マーケティング部門などが人材不足に陥る失敗もある」

一番危険とされているのが、イノベーティブな外部スタッフに対し、脅威を感じるプロパー社員の嫉妬と落胆とチェスブロウ教授は語ります。

「NASAはオンラインのオープンイノベーションで、太陽のフレアを予測する能力を探索した。フレアとは太陽から放出される放射線のことだ。NASAは、フレアの起こるタイミングを予測して通知出来る技術が必要だった。解決法を見つけたのは、気象の専門家だ。NASAのデータを見て、アメリカの降雨予測をする時の天候データのパターンと似ていると気づいた。NASAは天候データを活用し、フレアを予測するよりよいアルゴリズムを考えることができた」

このNASA研究開発部門のデジタル改革について、ニューヨーク大学経営大学院のヒラ・リフシュツ・アサフ助教授が調査すると、NASAのテクニカルスタッフが落ち込んでいたようです。

「スタッフは宇宙関連で修士号や博士号がある。だが画期的な問題解決をしたのは専門外の人。『自分たちの役割は何?』と意気消沈したのだ。オープンイノベーションの心のひだに触れる部分をNASAのケースが教えてくれた。画期的な問題解決も、内部の者が元気をなくすと、便益よりコストが上回りかねない」

当然ですが、人はモデル通りには動かないのを皆さんもご存知の事と思います。

チェスブロウ教授も、経営改革で重要なのは個人の尊重との気付きを得たと言います。

「2003年当時は成功事例でモデルを描き、企業が使えば成功すると思った。それは正しくも、間違っていた。オープンイノベーションは話題になりたちまち広がった。しかし考えたほど、簡単ではなかった」

失敗の要因は意外に単純なものであったと思わざるを得ません。

これらの注意点を回避する事で、より成功に近づくのでしょうか?

次回は、まとめとして、現在、イノベーション大国になりつつある、中国を参考に検証していきます。

(続く)



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成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣 

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