常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

桔梗

2019年07月16日 | 

万葉集に山上憶良が秋の七草を詠んだ歌がある。「萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 女郎花また藤袴 朝貌の花」で、最後の朝顔が桔梗であるとする説が最有力である。秋の七草であるのに、梅雨明けがまだの真夏にもう咲きはじめている。こうしてそれぞれが、自由に向きたい方へ咲くさまは、ちょっとおきゃんな女の子を思わせる。なかには、この花に成熟した女性の色気を見出す人もいる。雨にぬれた桔梗の紫は、言われればはっとする美しさがある。

「蟻の火吹き」という名が古く平安時代から行われてきたらしい。この花には蟻酸が含まれていて、蟻が齧るとこの酸の作用で蟻の身体が赤く変色するらしい。古い時代の人は、蟻のそんな生態にも注目していた。

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