家造りの始め方7-9 -屋根材の選び方2- | 一級建築士の間取り相談室

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・(化粧)スレート材

 

スレート材とは粘土版岩を薄く加工した材料で、

屋根だけではなく外壁材としても一部利用されています。

特にスレート屋根は重量も軽く費用も安価であることから、

都市部においては新築住宅の一般的な

屋根材として普及してきました。

 

薄い材料となるので瓦屋根で施工した住宅と比べると

外観から感じる重厚感には欠けますが

逆にシンプルモダン系住宅とは非常に相性がよく、

各メーカから様々な色合いの商品が発売されているため

希望するイメージに合わせることも可能です。

 

軽い材料であるということは建物全体に与える負荷が少なく、

例えば木造住宅であれば耐力壁を削減できる可能性もありますし、

地震などの際に屋根材が落下する危険も少ないと言えます。

 

 

一方、デメリットとしては耐久性の問題があります。

屋根材の劣化は建物の見た目が悪くなるだけではなく

雨漏れのリスクにも繋がってくるため、

定期的にメンテナンスの必要が発生します。

各メーカから耐久性が高いスレート材も販売されていますが、

やはり瓦や鋼板屋根と比べると劣ることは否めません。

初期費用だけを考えて安価なスレート材を選択するのではなく、

特に雨が多い日本においては

長期的なランニングコストまで考えて検討することが

懸命な材料であると言えるでしょう。