エディパンとしゃぶりな【前編】 | BOOGIEなイーブニング!

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葉原に向かっている。


今日はエディパンとしゃぶりなの2ステージライブがあるのだが、何せ俺がベースを弾くしゃぶりなのライブは、半年ぶりぐらいなので自信がない。しかも、いきなりボーカルの寅さんが「オアシスのカバーやりたいやりたい」とのび太のように言い出したのだ。全力で拒否したのだが、寅さんは「俺たちがオアシスやったら面白いでしょ?」と全然面白くもないことを言う。俺たちしゃぶりなは寅さんのカラオケマシーンじゃないのだが、曲を聴いてみるとそんなに難しそうじゃないし、取り敢えずやってみるかと思ったわけよ。しかしながらメンバー全員の都合が合わずにとうとう本番当日の午後に2時間、秋葉原のスタジオに入って決めようとなったのね。


それで、ライブハウスのある鶯谷ではなく、

秋葉原に向かってズタボロスーツを引きずっているのであーる。


しかしながら、前日に登山仲間と俺の就職祝いをしてもらって、調子こいてシャリ金に赤ホッピーをガンガンやってたので、腹の調子が最悪だわさ。


因みに“シャリ金”とは、金宮焼酎をシャーベット状にしたもので、それをホッピーで飲むという危険なドリンクである。どこが危険かというと、最初はシャーベット状の焼酎が溶けないからアルコール度数は少なめなのだが、焼酎が溶けて行くとすぐさま濃くなり、ほぼ焼酎を飲んでいるような状態になっているのに気がつかず、同じピッチで飲み続けているという、まさに悪魔の酒なのだ。


ましてやいつもの感覚でシャリ金のみ(ナカ)をおかわりするようなペースは本当にあぶいあぶい。自分で濃い焼酎を飲んでいる感覚がないからよ。これなら芋のロックとかのが、濃さを自覚して飲むためにピッチを慎重にコントロールできるね。これで俺がどれだけヤバい状態だったか分かろうもん。


そんなこんなで俺のパラグアイはゲーリーゲーリーホームランなのだ。


しかしながら、腹が減っては戦はできぬ、朝から何も食ってないのよ。なので、目の前にある立ち食いそば屋の箱根そばにフェードインすることにしたね。


いやさ、実は前回食った時に箱根そばって結構美味くなってんじゃないかと思ったのよ。俺が最後に食ったのはもう15年前。あれは確か愛甲石田駅の店舗だったっけなぁ。おばちゃん2人で回してて、まぁ、感動のない味で、どっちかというと吉そばみたいだったのをイメージしてたんよ。そったらあんた!小諸そばか、それを凌駕する美味さになってて、びっくりしたげなほーいほい。


なので、いつも小諸そばで食うかき揚げそばライスセットを試してみたくてな、下痢を押してまで入店したんだよ。あ、ベース担いでな。


いきなり食券機で悩むのは、すぐにライスが見つからないとこ。金入れてしばらくボタンを押さないとすぐに返却する設定にされてるから、そのピピーピピーのプレッシャーに打ち負かされ、もうここまでかと諦めかけたその刹那F「一膳ご飯」というボタンを見つけた。俺は残っているエネルギーゲージの全てを使いそのボタンを押す。


どぉぅりゃゃゃぁー!


ぱらりと落ちて来た食券を掴み、すぐさまカウンターで待つおじさんに渡した。もちろん温かいそばであることを伝え、すぐさまお冷やをコップに注ぎ、何となく厨房が見渡せるポジションで待っていた。


手前がそば担当のおじさんで、奥が丼モノ担当のおじさんだろう。ご飯担当のホセメンドーサに似たおじさんが俺のであろうご飯茶碗に白飯をよそり、そしてそぼろをコークスクリュー気味にかけていた。


その時である。


ホセおじさんは容器から振りかけたそぼろに鼻を近づけて…


くんかくんかしとるではないか!


え?え?なにそれ、長渕の英二の真似?その「これ喰えるかな?悪くなってない?大丈夫?大丈夫?まっ、行けるか…」みたいなリアクション。その一部始終見た俺の方の頭髪が真っ白くなったわ。


そんで、ふらふらとS字を描くように自分のお冷やを置いた席についたさ。


ちゃ、着丼!



そのそぼろもさ、普通のそぼろじゃないのよ。何味かしんないけど、ピンク色なのね。明太子なのか何なのか、もうさ、味覚がどっかいっちゃって完全にドランカー状態だからさ、なに食ってるか分かんないわけよ。ピンクももう俺には毒キノコの色にしか見えないのよね。何だか分からないうちに完食してさ、そんでスタジオ時間までまだあるから、ベロベロベローチェ行って、珈琲しばいて、高速で下痢して、また珈琲しばいたさ。


そんで、スタジオね。


やっぱりオエイシスだよな問題は。既存曲もちょいちょい間違えたけど、ここで間違えときゃ本番は大丈夫。それよりオエイシス。何せ4人全員がオエイシスという音楽を聴いて通ってないからさ、まるで曲を知らないのよね。


でも、ドラムのユウヤ君は流石だね、イントロの特徴あるドラムのオカズをそれ風に叩いてるのよ。ギターのショウヘイ君もノエルみたいなイントロを奏でてるわけ。


と、思ったらいきなりAメロの回数で躓いてね、YouTubeで元歌聴いたね。


流石にこれはヤバいかもしんないと思ったね。さらにBメロのイントロでユウヤ君が早目にオカズ入れてね。それがどうしても直らないし、本人も尺を理解してないからさ、漢字Talk7.5のサッドマックみたいな顔してんのよ。


▼サッドマック


じゃあ、そこはオカズを無し無しで乗り切ろうって何とかカタチにして、一応何となく納得は言ってないけど、近づけた感じでスタジオを後にしたね。


さて、オエイシスのカバーはどうなったのか、俺の腹具合いは改善するのか、この後壮絶な結末を君は知ることになる。


つづく