ロシアW杯はフランスが優勝

約1カ月にわたり開催されていたロシア・ワールドカップは、決勝戦でフランスがクロアチアを4-2で破り優勝して幕を閉じました。

決勝ではフランスの1点目（フランスのポグバがオフサイドの位置にいてプレーに関与）と2点目（クロアチアのペリシッチの手に当たっていたが故意でもなく、その後のプレーにも影響していなかった）について物議をかもしていますが、選手層の厚さと決勝までの消耗度を考慮すると、フランスが勝ったのは順当な結果だと思いました。

フランスの1点目と2点目については、フランス以外の欧州のメディアから批判が挙がっています。確かに議論の余地はありますが、それ以外にもフランスが他の欧州の国から嫌われているのだなということを感じてしまいました。

フランスは選手も揃っていて組織としてもまとまっていましたが、どちらかというと守りを固めて攻撃は個人能力で打開し、高さを活かしたセットプレーで点を取っていくというスタイルでしたので、私個人としては面白みに欠けるサッカーでした。

今大会は、試合会場によっては30度を超す暑さの中で試合をすることもありましたが、比較的涼しい中で試合が行われたこともあり、内容的には見応えのある試合が多かったと思います。

そして、アルゼンチンやポルトガルなど、特定の個人に頼ったチーム作りをした国よりも、能力の高い選手を上手く組織に組み込んだ国が多く勝ち残りました。アルゼンチンなんかは、メッシ以外にも能力の高い選手が揃っていたので、もしかしてメッシがいない方が強いチームができたのではないかと感じてしまいました。

ブラジルは個の能力が高い選手を組織の中に組み込んで好チームを作り上げましたが、中盤の守備で非常に効いていたカゼミーロをベルギー戦の時に累積警告で出場停止となったことが非常に大きく、エースのネイマールも大会を通して出来が今一つでした。

さて、日本代表についてですが、一番足りなかったのは準備の時間だったのではないでしょうか。西野監督は、先発の11人でのサッカーを作り上げるので精一杯で、交代選手を含め違うメンバーを組み込んだオプションの部分まで手が回らなかったようです。

特に、乾と原口の両サイドで交代で機能する選手がいなく、この二人の運動量が落ちたり交代したりすると、戦力が大きく落ちてしまいました。やはり、西野監督に与えられた時間は2カ月弱でしたので、選手選考を含めてそこまで準備する時間がなかったのでしょう。

そして、ベルギー戦ではもう少し上手く戦えていたら、違った結果が出ていたかもしれません。2点リードを保ったまま、後半30分過ぎまで行けばベルギーは焦りだして攻撃が雑になっていた可能性があります。ベルギーの1点目の前のプレーで、川島のパンチングが狙い通り当たらずにクリアが小さくなってしまったのも悔やまれます。

更に、日本が2点リードした後、ベルギーは攻守がバラバラで隙が多くあったので、そこで3点目を取って試合を決めてしまうことも可能でした。日本にはチャンスがありましたが、そこで決められるかどうかも、強豪国との差だと思います。

後半終了間際の日本のコーナーキックの時も、日本の甘さが出てしまいました。あの場面で優先するのは点を取ることよりも点を取られないことです。点を取れなくても延長戦がありましたが、点を取られてしまえば負けはほぼ決まりだっただからです。

カウンターを警戒して点を取られないようにするために、もう少し後ろに人数を残しても良かったのではないでしょうか。そこを選手だけでなく、監督を含めたベンチも注意を怠ったことを考えると、まだまだ日本人監督ではワールドカップを勝ち抜くのは難しいということを感じました。

今回、西野監督は予想に反してよくやったと思いますが、日本代表が機能していたのはハリルホジッチ前監督が掲げていたデュエルと縦に早いサッカーでした。ハリルホジッチ前監督が提唱していたことは、ワールドカップで戦うには必要不可欠だったということです。ハリルホジッチ氏が監督でロシア・ワールドカップを戦っていたら、グループリーグを突破できたかどうかは分かりませんが、どのような戦いをしてくれたのか見てみたかったと思ってしまいました。

○やはり野球には体格のいい選手が集まっている

○ワールドカップ予選で日本はアウェーUAE戦で勝利

○日本は最終予選で初めて1位に浮上

○ワールドカップ予選で日本はイラクと引き分け

○日本は6大会連続でワールドカップ出場

○ハリルホジッチ監督解任について

○コミュニケーションに問題があったのは協会側だった？

○日本が幸運を活かして初戦突破

○日本がグループリーグ突破

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