ネコとふわふわ靴下と伊坂ワールド | 風神 あ~る・ベルンハルトJrの「夜更けのラプソディ」

日曜の公園は風もあったせいでひどく寒かった。暖かい缶コーヒーがベンチの上でみるみる冷めていくさまは、人生の四季さえも感じさせた。

さっきまであんなに熱かったのにねぇって。

さらに、地面に落ちたアオギリの大きな葉っぱが風に運ばれて、寒々しさに拍車を掛ける。



ベンチに座ってすぐにキジトラの猫が寄ってきた。以前見かけてブログに書いた耳の聞こえない猫と同じ種類だけど、二回りぐらい大きい。野良にしては太っている。

その猫が僕の足先10㎝ぐらいのところに座り、えさを期待しているようなのだ。

ポケットに入れた缶コーヒーを取り出そうとすると、身を乗り出すのだ。

困ったな。餌になりそうなものなんて何も持っていない。スーパーで猫缶でも買ってこようかな。ああ、でも買って帰ってきたらきっといなくなってるだろうな。

今度来るときは猫缶を持ってこようか。いや、この公園で猫を見かけるのはすごく珍しいから、空振りに終わるだろうな。

ネコ大好きな僕がそんなことを考えているとすごい勢いで目の前を自転車が通過した。

「おはよー!」自転車に乗ったおじさんだ。
その猫はすぐに反応して後を追う。おじさんが片手に下げたビニール袋にえさが入っているのだろう。

どうやらその猫は、僕とその人を間違えたようだ。

雀でも鳩でも、地面のあるかもしれない餌を探してついばみ続けているように見える。彼らは生きるために食べる。

一方、人は生きるために仕事をする。
趣味と実益とか、大好きなことを仕事にできている人なんてほんの一握りだろう。

それを考えると、人間も猫や鳥と変わらないんだな。

『武士道ジェネレーション』を読み終えた僕は、ダイソーへと向かった。
部屋で履くふわふわ靴下が欲しかったのだ。

2足持っていたのだけれど、1足の片方が行方不明になった。
そして、もう一足もどこかに消えた。

デジカメもそうだけど、僕の部屋にはやっぱり、異次元ポケットがあるようだ。

ふわふわ靴下♪ ふわふわ靴下♪

ん? 女性物はあるのに、男性物にふわふわ靴下がない。裏起毛の厚手の靴下が2種類あったからどれにしようか迷って一足ずつ買った。

この靴下は部屋履きというより、普段履きを主目的に作られたのだろう。
そのうち仕事中の出番もあるかもしれない。

ドライヤーの置き場に困っていたので、目をつけていたドライヤーホルダーも買った。

それからBOOKOFFへと向かった。
買う当てはなかったから、お気に入りの作家さんの棚を見ることになる。



そこで見つけた、伊坂幸太郎『火星に住むつもりかい?』を買った。これはひょっとして、伊坂ワールドが炸裂するのか?

この人にはやっぱり、ちょっと不思議な物語を書いてほしいから楽しみだ。
結構の厚みだったから、それ一冊だけにした。

春を待ちわびる季節が、まもなく本格化する。


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