増富ラジウム温泉「不老閣」
















武田信玄隠し湯の一つ増富ラジウム温泉は、
下部温泉と共に山梨県内の国民保養温泉地に指定されています

ラジウム含有量が非常に多く、湯治場として栄え
高浜虚子、井伏鱒二や中山義秀、田中冬二等、多くの文人や画人が訪れています

以前に増冨ラジウム温泉を訪れた時
温泉場の雰囲気が気に入って泊まってみたくなり部屋が空いていないか聞いてみましたが
満室だったので、事前に予約を取って宿泊しました

宿泊した「不老閣」は1913年(大正2年)の創業で
三代目の社長は鍼灸師および厚生労働大臣認定の温泉利用指導者の資格を持ち
女将も温泉療養士として入浴指導をしておられるので、療養の為の宿泊客が多いようで

宿泊の予約をすると、宿から温泉についてとか、入浴の仕方
館内の見取り図に岩風呂の時間割などの資料が送られてきました

増富ラジウム温泉「不老閣」・外観増富ラジウム温泉「不老閣」・玄関








宿に到着するだけでも大変な人も居るのでしょうね
女将さんが良く来られましたね〜という様な
気遣かった応対をしてくださいました

予め資料が届いていますが、初めての客にはお風呂の入り方を聞いてから部屋に案内してもらいます

増富ラジウム温泉「不老閣」・ロビー1増富ラジウム温泉「不老閣」・ギャラリー








増富ラジウム温泉「不老閣」・ギャラリー内増富ラジウム温泉「不老閣」・皇太子さま








皇太子殿下お立ち寄りの時の写真
増富ラジウム温泉「不老閣」・皇太子殿下








お部屋は2階
洗面とトイレは共同です

増富ラジウム温泉「不老閣」・部屋前の廊下増富ラジウム温泉「不老閣」・部屋








増富ラジウム温泉「不老閣」・温泉増富ラジウム温泉「不老閣」・部屋からの眺め








お部屋は窓からの眺めが良かったので気に入りました
テーブルの上に源泉が置いてあります

入浴だけではなく、飲用とガス吸入の三者併用で大きな効果が出るという事で
1日1合を3回くらいに分けて飲むと良いそうな

「不老閣」を予約したのは、岩風呂に入ってみたかったからです
そのお目当ての岩風呂は午後の5時までで
女性専用が15時〜16時半、それ以降は混浴タイムになるので
取り敢えずフロントで鍵を貰って岩風呂へと向かいます

増富ラジウム温泉「不老閣」・岩風呂案内増富ラジウム温泉「不老閣」・自炊棟の通路をくぐる







増富ラジウム温泉「不老閣」・岩風呂矢印増富ラジウム温泉「不老閣」・最初の坂








岩風呂は玄関を出て裏の山まで登っていきます
自炊棟への渡り廊下を潜って、山道をくの字に登って約5分

健康な人なら途中の景色を眺めながら難なく登れますが
病気を抱えている方にとってはキツイ坂だと思う

湯治をして、この坂が登れるようになったらさぞ嬉しいでしょうね〜〜

富ラジウム温泉「不老閣」・曲道増富ラジウム温泉「不老閣」・上がった所の眺め









増富ラジウム温泉「不老閣」・途中のベンチ増富ラジウム温泉「不老閣」・小屋が見える








途中にベンチも用意してありました
岩風呂は放射能が強いので、1日に1回なんですって

小屋に到着した時は16時15分、混浴まで15分しかない
東北の温泉で混浴にも慣れているのし、おばさんだから いっか。

増富ラジウム温泉「不老閣」・岩風呂の小屋増富ラジウム温泉「不老閣」・入った所








増富ラジウム温泉「不老閣」・脱衣所増富ラジウム温泉「不老閣」・昔の写真








中に入った左が脱衣所
籠があるだけの簡素な部屋に、昭和10年頃の岩風呂と、吸入室の写真がありました

増富ラジウム温泉「不老閣」・左右のお風呂増富ラジウム温泉「不老閣」・上がり湯









増富ラジウム温泉「不老閣」・霊泉室富ラジウム温泉「不老閣」・岩風呂への通路








玄関より左側の部屋に「上がり湯」「アトム湯」「霊泉室」があります


霊泉室は17℃〜20℃の最も古い不老閣1号源泉が下から湧いていて
昔は飲めたらしいが、今は飲用不可になっています

岩風呂3号源泉のアトム湯も温度が低く、このお風呂に入って体調を崩した人が出たので
今は入浴不可です

岩風呂に入浸かった後、上がり湯で体を温めてから
最後にかぶり湯にすると、ラジウムの効能が約1時間持続するらしい

上がり湯は冷えた体を温める為のお風呂
温度が下がらない様に、体が入れるだけの蓋を外して入るのがマナーなのね

混浴の時間が迫っているので
とりあえず、ちょこっと上がり湯に浸かって
廊下を伝って岩風呂へダッシュです!!

増富ラジウム温泉「不老閣」・岩風呂神棚増富ラジウム温泉「不老閣」・岩風呂








温泉を大事にしている所は観音様や神様を祭っていますが
こちらにも神棚がありました

自然の恵みに感謝し、お風呂に入らせて頂きますとご挨拶をして岩風呂に・・・・・

4人位が入れる広さで温度が低いと分かっているので
そのつもりで入れば大丈夫

岩風呂の下からぷくぷくと不老閣天然岩風呂の源泉が湧いてくるのが気持ちい良い〜〜(^^♪

なんと、この岩風呂に女性が10人入ったとか
女って肌が触れても気にしないのよね

男は絶対無理だろうね

増富ラジウム温泉「不老閣」・注意書きとお願い








岩風呂の横に、
「岩風呂は冷泉です。長時間入浴する事により低体温症となり、体力を消耗して自然治癒力を落としてしまうので短めに入浴してください」
と、注意書きがしてあります

ただ長い間浸かればいいってもんじゃないのね

しばらくして、混浴時間になったらしく
常連の男性が「良いですか」と言って入ってこられ
しばし2人で浸かっていましたが

5時には係の方がお湯を抜きにこられるので
そう長くは入っていられません

帰りに上がり湯で体を温め
アトム湯をかけて服を着ている頃に
お掃除の方が入ってこられました

帰りは雨で雷も鳴り、早く宿に帰ろうとするけど
思った以上に帰りは遠かった

宿に着くと、女将さんが
「よく上まで行けましたね」と言うか、「頑張りましたね」とかいうニュアンスの
労いの言葉をかけてくれました

治療の為に連泊する客が多いので
お客様を気遣う言葉が自然にでるのでしょうね

夕食までに時間があるので、次は内湯です
内湯は地下にあって11時まで
次の日は10時から男女の入れ替えです

増富ラジウム温泉「不老閣」・おかみだより増富ラジウム温泉「不老閣」・女将だより








地下に降りた所の扉まえには女将だよりやイベントの案内が
貼ってあります

女将だよりは、増冨温泉観光協会婦人部で作っているもの
湯治で連泊されるお客さんが多い温泉場なので
長逗留のお客様が楽しめる様にと
皆さん力を合わせて温泉場を盛り上げておられます

増富ラジウム温泉「不老閣」・休憩椅子増富ラジウム温泉「不老閣」・ミニチュアセット








増富ラジウム温泉「不老閣」・地下増富ラジウム温泉「不老閣」・休憩室







休憩室のマッサージチェアー前に飾ってあるミニチュアセットは
後でHPを見ると、これはスタッフの作品みたい

「お抹茶のお誘い」というのもお風呂場入口に貼ってあって
これはお客さんが自主的にされているのだとか

宿自体が一つのコミュニティーになっています
休憩室には血圧測定器や、麦茶のサービス
そしてマサージチェアー

増富ラジウム温泉「不老閣」・内湯増富ラジウム温泉「不老閣」・増冨ラジウム温泉









勿論、温泉の成分表やお湯の説明も貼り付けています

この時間は「不老の湯」

増富ラジウム温泉「不老閣」・不老の湯脱衣所増富ラジウム温泉「不老閣」・不老の湯脱衣所1








脱衣所はこっちが広い
増富ラジウム温泉「不老閣」・浴室増富ラジウム温泉「不老閣」・浴室1








中には浴槽が2つ

地下の約40mから自然自噴している不老閣2号源泉と
体を温める為の沸かし湯です

源泉の温度が約30〜36℃で
体力が低下している人は先ずこちらのお湯で免疫力を高めるのですって

とても気持ちの良いお湯で
先客がお湯に浸かりながら歌を唄っていました

増富ラジウム温泉「不老閣」・不老の湯増富ラジウム温泉「不老閣」・ラジウム泉効果








浴槽の隅にコップが置いてあります
しつこい様ですが・・・・大人1日1合を3回に分けて飲むです。   念の為

お湯に浸かって、お湯を飲んで、そして蒸気を吸い込んで
ばっちし三拍子

増富ラジウム温泉「不老閣」・蒸気吸入増富ラジウム温泉「不老閣」・蒸気吸入の説明









洗い場の奥にあるのが天然ラジウム泉 蒸気吸入室

「吸入により、肺でのガス交換の際に血中に取り込まれ体内細胞を刺激し、
免疫力・自然治癒力を高めると言われております」
とHPに書いてありました

入口に、
「体力のない方は入浴できません
1日に1回まで3〜10分が理想です
入り過ぎにより体力を消耗し、免疫を落としておられるお客様がおられます
何ごとも、ホドホドが一番です」

と張り紙がしてあります

病気を早く治したいと、ついやり過ぎるのよね〜
ホドホドって難しい

夕食はふくろうの間で頂きます
ご飯も白米と十穀(五穀?)のどちらかを選べます

増富ラジウム温泉「不老閣」・ふくろう増富ラジウム温泉「不老閣」・献立表









増富ラジウム温泉「不老閣」・夕食増富ラジウム温泉「不老閣」・夕食1








この宿は湯治を主体にしているので、食事も野菜中心のバランスの良い献立で優しいお味がしました
すごく美味しかったです

  感謝です   (嬉〃∀〃)ゞウレシイ♪     お腹も満杯ではなく、ホドホドです

良いお湯に浸かってぐっすり寝て
次の朝は気分爽快!

雨上がりの澄んだ空気の中
秩父多摩甲斐国立公園内(←ながっ)の森林遊歩道をお散歩です

増富ラジウム温泉「不老閣」・森林遊歩道増富ラジウム温泉「不老閣」・川









増富ラジウム温泉「不老閣」・川沿いの道増富ラジウム温泉「不老閣」・せせらぎ








程よい散歩コース
新緑がきれいで気持ち良い


増富ラジウム温泉「不老閣」・カッパ増富ラジウム温泉「不老閣」・河童の話









川の向こうからこっち側へとぐるっと巡って
宿近くに帰った所に河童が居ました


散歩の後はお風呂
今度は長寿の湯です

増富ラジウム温泉「不老閣」・内湯増富ラジウム温泉「不老閣」・長寿の湯脱衣所








こちらも不老の湯と同じ不老閣2号源泉と、体を温める為の沸かし湯

内湯は朝7時からと書いてあったので、7時に行くと、すでに8人も入っていました

みんな連泊で、同世代が多く話に花が咲き
女湯は大家族化状態

増富ラジウム温泉「不老閣」・湯窪の湯










そして奥には岩風呂まで行けない人にと
岩風呂とほぼ同じ岩風呂2号源泉を27℃〜32℃に加温した湯窪の湯も用意されています


甲状腺の癌の方が病気の心配をされていたので
宿のご主人が温泉利用指導者の資格を持っていられるので相談すれば?
ってお勧めしました

自分が同じ立場になったら、心配で気が重くなるだろうなぁ等と考えてしまいました
病気以外の話もした記憶があるけど
お湯に浸かりながら、話を聞いてもらうのも良いかもしれない

こうしてお風呂で仲良くなって
次に再会するのを楽しみに、お互い頑張ろうって
励みになりますね

お風呂はその他に不老閣2号源泉を使用した「貸切 ラジウム水晶風呂」というのが有るのですが
それには入っていません

増富ラジウム温泉「不老閣」・朝食









朝から散歩し、お湯にも入って頂く朝ご飯
それはそれは美味しくいただきました

体が喜びました   世話になりました  ありがとうございました

   益々元気だ!!  さー家に帰るぞ


今回はお湯に気をとられていましたが
「不老閣」には多くの文人が訪れています。 こちらをどうぞ  
                       ↓
      不老閣ミュージアム    http://www.furoukaku.jp/museum.php

      (2013年5月宿泊)


<増富ラジウム温泉「不老閣」>

〒408-0101
山梨県北杜市須玉町小尾6672
TE  L0551-45-0311

泉質・・・・含放射能・二酸化炭素・ナトリュウム・塩化物温泉
5つの源泉・・「不老閣天然岩風呂」「岩風呂2号源泉」「岩風呂3号泉」「不老閣1号泉」「不老閣2号源泉」
温泉の成分
  ラドン、クロムナトリュウム、重炭酸カルシュウム、硫酸カリュウム、硫酸アルミニュウム、
  メヨ珪酸、クロームカリュウム、重炭酸マグネシュウム、遊離炭酸、硫酸ナトリュウム

効能・・・・胃腸及び肝臓の慢性諸症状、リュウマチ、神経痛、肝硬変、糖尿病、ゼンソク、
      痛風、動脈硬化、扁桃腺炎、痔病、腺病、神経衰弱、気管支カタル、肋膜炎、咽喉喉頭カタル
立寄り湯(内湯 ラジウム泉)
 時間・・・・PM12:30前後〜PM2:00まで(約60分)
      (時間内でも混雑時と火曜日は入浴できません)
 料金・・・・1名様 800円(税込)
休憩(大広間の相席 / 要予約・岩風呂、内湯の利用)
 期間・・・・4月下旬〜9月下旬
 時間・・・・AM10:00〜PM3:00まで(火曜日は不可)
 料金・・・・1名様 2,000円 (2,310円)
 食事・・・・アルコール以外は持ち込み可
備品・・・・ドライヤー、ボディーソープ、リンス、シャンプー
設備・・・・休憩室 お茶のサービス 足つぼマッサージ機  ロッカー
交通・・・・車)中央自動 車道須玉ICから県道23号線経由、約20キロ、約30分
      JR)中央本線韮崎駅から山梨交通バス増富温泉行き約60分、終点下車、徒歩約3分
駐車場・・・・あり、無料

    公式HP  http://www.furoukaku.jp/

    増冨ラジウム温泉郷  http://masutomi-onsen.com/


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