2017年6月18日日曜日

ミッレ・リーゲとソーセージのクリームソース・パスタ R#095

ミッレ・リーゲとはイタリア語で千の線という意味だそうです。写真でもおわかりのように、この太いパスタには、数えきれないほどの細かい溝がついています。そのせいで、このパスタへのソースの絡み加減は、他のどんなパスタよりもダントツにいいのです。その特色を最大限に生かすために、ソーセージとグリーンピース入りの濃厚なクリームソースと合わせてみました。ペンネやリガトーニなどよりも、ずっと太いこのパスタは、液状のクリームソースを絡めると、その水分を吸って乾燥時の大きさの倍以上に膨らみます。ソースの味がよく滲みるだけでなく、口当たりがやわらかいので、イタリアでは歯がないお年寄りでも好んで食べるのだとか。やわらかいといっても決して”伸びてしまった”やわらかさではありません。ソースをよく吸っているからで、素材のセモリナ粉のせいでコシはちゃんと残っています。ほかの殆どのパスタと違い、ミッレ・リーゲを使うと、作り置きしても、冷めても美味しいのです。
スガンバロのミッレ・リーゲ
イタリア産のセモリナ粉
100%使用
イタリア料理を習うと最初に教わることは、パスタは出来上がったらすぐに食卓に出して食べてもらうこと、ということじゃないでしょうか。正式なイタリアン・レストランでは、パスタだけは作り置きは絶対にしないのだとか。作ってから時間がたってしまったパスタ料理は、もうただのゴミでしかないという人もいます。でもミッレ・リーゲを使ったパスタ料理だけは例外。前日の残りものを翌日温め直しても美味しくいただけます。但し、そのためにはセモリナ粉100%のミッレ・リーゲを選んでください。最近は通販でも入手できるので、ぜひお試しを。きっと驚かれますよ。

材料:(4人分)

ミッレ・リーゲ(写真1) 200g
スモークド・ソーセージ 130g
たまねぎ 大半個
リコッタ・チーズ 60g
ハーフ・アンド・ハーフ(そのレシピ参照) 100ml
ミニトマト 10個くらい
グリーンピース(冷凍) 70g
黒オリーブ 5個ぐらい
にんにく 2片

レモン汁 大匙1
オリーブ・オイル             大匙2
白ワイン 大匙1
粗塩 適量
粗びき黒こしょう 適量
バジルの葉(生) 小匙2

作り方



1.ソーセージ(今回はジョンソンヴィルのスモーク・ブラッツを使用)は皮を剥き、5ミリ厚ぐらいに輪切り。ミニトマトはへたを取り半分に切る(写真2)。たまねぎは粗くみじん切り。オリーブは種を取り除き薄切り、にんにくはスライス。

2.深い鍋に湯を沸かしパスタを茹で始める(写真3)。



3.フライパンにオリーブ・オイルを熱し、にんにく、たまねぎを炒める。たまねぎが透き通ったら、ソーセージ、ミニトマト、オリーブを加え、かき混ぜながら更に炒める。ソーセージに火が通ったら、リコッタ・チーズ、ハーフ・アンド・ハーフ、グリーンピース(冷凍のまま)を加えてぐつぐつと煮るように加熱。全体に液体が多いように感じるが(写真4)、後でミッレ・リーゲが吸い込むので、心配はいらない。

4.沸騰したら弱火にして、レモン汁と白ワインを注ぎ、味見をして塩こしょうで調味。全体を良くかき混ぜる。

5.茹であがったミッレ・リーゲを穴あきレードルで深鍋から4.のフライパンに移し入れる(写真5)。スパチュラを使って全体をよくかき混ぜ、ミッレ・リーゲにクリーム・ソースをしっかりからませる(写真6)。

6.食卓用の皿に移して、細かく刻んだバジルの葉を散らす。

7.作り置きする場合はフライパンに蓋をして保存。食べる寸前に弱火で再加熱。焦げ付きそうなときは、少量の牛乳を入れて。
メモ
    ミッレ・リーゲのかわりにふと目のリガトーニ(筋のついたペンネ)でも代用できるが、作り置きには向かない。ジョンソンヴィルのスモーク・ブラッツは皮がむきにくいが、がんばって剥いてしまおう。中身がこのソースととてもよく合うので。皮つきだと口当たりもソースののりも悪くなる。ハーフ・アンド・ハーフは自分で簡単に作れる資料編~ハーフ・アンド・ハーフの作り方参照)。あるいは↓のような市販の相当品でもよい。使う量は同じ100ml。