おもてなしレシピ~鯛の地中海風、プロバンス風ビネグレット・ソースで R#100

このレシピでとうとうアップロード数100を達成しました。2014年3月に最初のレシピをアップロードしてから3年4か月かかったわけです。それを記念して今回はちょっと豪華に鯛の尾頭付き地中海風です。地中海風といってもそんな料理法があるわけではありません。私がまだ若かったころ旅した地中海の島マジョルカ島で食べた鯛がめっぽうおいしかったのを思い出して、プロバンス風のソースと一緒にレシピにまとめただけです。

プロバンス風のビネグレット・ソースは鯛やいさき、すずきなど白身魚のオーブン・ローストに最高に調和します。このソースを憶えたら、白身魚の味付けにはもう別の調理法は必要ないという気がするほど。ぜひ魚丸ごとの料理に挑戦してください。生の魚の調理は苦手という方も(実を言うと私もその一人)、大抵の大きなスーパーでは頼めば下処理は快く引き受けてくれます。今回の鯛も頼んでえら、内臓、うろこを取り除いてもらいました。もちろん無料です。こんな便利なサービスがあるなら、もっともっと魚を日常の食事に活用してみたいと思うのは私だけでしょうか。

材料:(下処理前の重さで500g前後の鯛一尾を調理)


鯛(えら、内臓、うろこ除去ずみ) 1尾
ミディ・トマト 3個
黒オリーブ(種なし) 3個
じゃがいも(小さめ) 3個
タイム(生) 1パック(16g)
ディル(生) 1パック(16g)
アンチョビ・フィレ 3枚
にんにく 3片
粗びき黒こしょう 適量
粗塩 適量
オリーブ・オイル 大匙2
ライム 2切れ
バジルの枝 1本

 [プロバンス風ビネグレット・ソース]

_ミルポワ(別レシピ参照 150gぐらい
_ケイパー 小匙1
_キューネ・コルニション 大匙1
_黒オリーブ(種なし)2粒
_バルサミコ酢 大匙1
_白ワイン 大匙1
_オリーブ・オイル 大匙2


作り方


1.鯛(えら、内臓、ウロコを除いたもの)の体内を流水でよく洗う(写真1)。外側の両面全体に塩こしょうを指ですり込む。スライスしたにんにくを腹の中にこすりつけてにんにくの香りを移す。にんにくの塊は腹の中に残す。食卓に出すとき表側になる鯛の胴部分に3か所縦に包丁で切込みを入れ、そこにアンチョビを一切れずつ差し込む(写真2)。



2.タイムとディルを鯛の腹の中に入るだけ詰める(写真3、4)。入れきれなかったハーブは別にとっておく。



3.ガルニチュール(付け合わせ)の準備。じゃがいもは皮ごと半分に切り、塩を入れた湯でやわらかくなるまで茹でる。湯を切って皮を剥く。トマトも熱湯を通し、皮を剥く(写真5)。縦四半分に切り、スプーンの柄の先で種を取り除く。黒オリーブは半分に切る。

4.オーブンの天板にオリーブ・オイル(分量外)を刷毛で薄くまんべんなく塗る。天板の中央に置いた鯛にオリーブ・オイル大匙2を振りかける。まわりの空いているところに入れきれなかったタイムとディルを置く(写真6)。天板ごと冷蔵庫にしばらく入れておく。

5.オーブンを200度Cで予熱する。



6.ビネグレット・ソースの下準備。ケイパーは二つ割にする。コルニションと黒オリーブはみじん切り。それらを小さな容器に入れ冷蔵庫に保存。小さめのソ―スパンに用意したミルポワを入れ、中火で加熱する。バルサミコ酢、白ワイン、オリーブ・オイルを入れ、かき混ぜながら強火で煮汁が半分ぐらいになるまで煮詰める(写真7)。

7.オーブン上段に4.の鯛が入った天板をセットし、200度Cで18分~20分ロースト。鯛の表面が焦げないうちに取り出す(写真8)。



8.鯛を食卓用の皿に盛りつける。皿の上半分にじゃがいもを安定よく並べ、その上に鯛の背中を寄りかからせるように、頭を左に向けて置く。天板に残っているハーブを鯛の周囲に散らし(写真9)、底にたまっている焼き汁(もしあれば)は6.のソースパンの中身に加える。ソースパンの中身(温かい)をかき混ぜた後、全体をスプーンなどで鯛の胴部分を覆うように盛り付ける。更にその上に、6.のケイパー、コルニション、黒オリーブをまぜたもの(冷たい)を散らす。最後に付け合わせのトマトと黒オリーブを、ビネグレット・ソースに覆われた鯛の胴部分の上に並べる。バジルの枝を飾り、くし形に切ったライムを添える。

メモ

    鯛の代わりに別の白身魚(いさき、めごち、すずき、かさごなど)でもこのソースによく合うはず。プロバンス風というのはミルポワをベースにして最終的にソースをトマトと黒オリーブに合わせるから。バルサミコ酢の代わりにシェリー酢を使ってもよい。(このレシピの写真の一部を2018年10月12日に変更しました。)