GPSと鳩馴致

レース鳩の飼育、雛の馴致等動画と画像を使って日記風に記してます。  GPSを装着して飛翔コースを調べてます。 まさか と思えるようなコースを辿って帰還してます。 C.C レース鳩ブログランキング

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昨日、種親にしていたイチを豊中連合会19年秋季連合会合同訓練、守山90㎞に出しました。
イチの経歴
2014.04.21孵化

21-2

5月15日イチ両親初舎外-1
♀親は師匠からプレゼントされた13年RC。


5月15日イチ両親初舎外-2

5月15日、両親無事入舎

BCWイチ、巣立ち前
20140526120753
5月19日トラップ入舎訓練

5月20日初舎外 RCは兄のフォーティ。

6月17日、初舎外

2014.06
GPS 23Gr、装着テスト。

イチ背に取り付け20140629

イチ、須磨アルプス超え。7月19日
20140719-イチ
標高300m弱の横尾山を越えて飛びました。
殆どの鳩は200m強の低い山も山頂を避けて山裾を通って帰ります。横尾山は通称須磨アルプスと呼ばれてます。

2015.02
師匠から頂いたジャンギャバン似の♂とペアリング。
2個共無精卵。ジャンギャバン似とは相性悪く隔離。

2015年4月
 TV撮影準備のため56k東 高槻訓練。
9日目帰還。
2015年7月
 逢阪山訓練
2016.02
ファブリ-系♂とペアリング
3月7日 直子孵化 
16XB11703号、2017年秋季神港連合会津幡300kレースにて21位。兵庫県連盟156位。)
2016年3月
 ファブリー系♂逃亡。
2016年4月
 パピオン系♂とペアリング。
 6月、直子XB11716 717 
 8月、直子722 723作出
2016.12月 716号にGPS RING装着


2017.3月
 そしてイチの直子716号(白山号)が2017年春季レース入善から白山超えて帰還しました。高度2200mを飛んでます。

290312白山超え716
2017年3、4月イチ直子春季レース成績
 716号 名立400k 2日目帰り
    亀田500k 翌日帰り
    能代750k 長岡で電線に衝突、
    右翼全体複雑骨折にて保護される。  
 722号 名立400k翌日帰り
    亀田帰還なし。

2018年4月 名立春レースにて716号直子15394号が立山連峰の2632mを超えてて3日目帰還しました。

このように見てくるとイチの直子、孫は高山越えができる系が出ています。

19年秋レースではイチを選手で初めて使います。
昨日の合同訓練では初参加ですが昨夕帰還しました。

種親、2015年生まれ悟一郎は今朝帰還しました。





概要
レース鳩は帰巣本能を持っています。
遠く離れた場所から放鳩されても自鳩舎に帰って来ます。
しかしここ数年その帰還率が大きく落ちています。
3
年前関東のレースにて北海道(1000~1100km)から3地区に分かれて放鳩された1万羽以上の鳩が関東地区に放鳩後7日以内に帰還したのは300羽以下でした。
鳩は太陽や地磁気をコンパスにして自鳩舎に帰還すると推定されています。
そこで、この能力を持った鳩が何故帰還しないかを探ってみました。

直接的には増加した猛禽類、地球温暖化による長雨、高気温、強風等異常気象の影響です。しかしここでは、実際のレースでの挙動から鳩が太陽コンパスを活用するときの要である生物時計が精神的影響により狂わされて自鳩舎の東西方向の位置(経度)がわからなくなるのではないかと推測しました。

1、レース鳩放鳩シーン-1

 数千羽の放鳩シーン 北海道放鳩 


一緒に飛んで行かないで取り残されたのが居ます。
放鳩シーンー2

2、集団飛翔
一方、鳩は放鳩後集団で飛翔します。
上空を何度も旋回して視界や自己所有の生物時計や磁気センサーを活用し帰還方向を探ります。
上空旋回ー1

3、猛禽類の攻撃

放鳩を待っていた大鷹、隼等の猛禽類が旋回している群れに襲いかかります。
ここで群れが複数の集団に分かれます。帰還コースから外れる群れも多く出てきます。
上空旋回-2

猛禽類達に的を絞られた鳩達は必至の思いで逃げます。ここで捕捉され果てる者、鋭い爪により内臓まで達する大怪我をしたり翼を抜かれて地上に降りる者も居ります。
4、帰巣本能忘却
逃げおおせた鳩達は大きな群れから離れてしまい、寂しさ、恐怖心や大怪我からパニックに陥り木立や民家に隠れます。気を取り直して自鳩舎に飛んで行く者、長時間降りたままの者と別れます。ここで帰巣本能を忘れ去った者は帰還しないでドバトの仲間になってしまったり、近くの他鳩舎に入り込んだりします。

力果てて命を失う者も居ます。

数時間から1日経過し出血が止まり又パニックから回復する者は周りには仲間が見当たらないので単羽で帰還を始めます。この鳩は他に比べて大幅に遅れて帰還してきます。
中には太陽コンパスを使えないで地磁気コンパスだけを使って南北方向にのみ向かう鳩も見受けられます。
新潟県村上から放鳩した浜名湖の鳩は南に飛び、翌日そこから東に飛んで帰還しました。
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新潟県亀田市放鳩の宝塚の鳩舎鳩が東京都で保護されました。
10d2400f

この鳩は中央アルプスを南下して愛知県から東に進路を取ったというより、亀田からそのまま南下して関東平野に入り東京都で保護されたと見た方が自然だと思います。

5、帰還コースから途中外れ
大きな群れと共に自鳩舎に向かう鳩も途中で他から遅れたり猛禽類の攻撃を受けて最短帰還コースを外れる場合が多くあります。
新潟県名立放鳩後途中猛禽類に襲われたのか、自鳩舎とは逆コースの東に進路を取り次に南に進み何とか南西方向に舵を切り、海抜2600mの立山連峰超えて3日後帰還した鳩が居ます。
300421tateyamakoe

この時同じ名立放鳩のペアーだった鳩はアルプス超えしないで御嶽山裾超えで名古屋に入り付近の鳩舎に保護されました。自鳩舎まで飛行機に乗せてもらって帰ってきました。

 

同じ鳩を今度は秋田県小砂川からのレースに参加させました。すると又以前入った名古屋の同じ鳩舎に入舎しました。

1度でも他鳩舎に飛び込んだ鳩はレース鳩として自鳩舎に帰還する能力が失われており、少なくともその年は2度とレースに出さないのが常識だそうです
連合会の方々からの行為を叱責されました。


一方、超優秀な鳩は新潟県柿崎放鳩され
名古屋に入っても東西方向を感知する太陽コンパスが健在で見事鈴鹿山脈超えて六甲の鳩舎まで帰還しました。非常に珍しいケースです。

山中鳩名古屋経由ー1
山中鳩名古屋経由-2JPG

6、日本海海岸線に沿って飛べば楽に帰還できる。
中央ラインに入ると帰還困難。

新潟県から放鳩されると日本海側を飛んで石川県、福井県経由飛翔すれば問題なく帰還するものの途中中央ラインに入ると北アルプスの飛騨山脈を飛び越えないと帰還困難になります。中央アルプス(木曽山脈)沿いに南下して名古屋に入れば殆どの関西の鳩は帰還できなくなります。

7、生物時計機能失っても磁気センサーは健在?
鳩は南北方向は地磁気を感知し常に自鳩舎付近の伏角49度と同じ地帯を目指して飛ぶもののパニックに至ると東西方向を感知する太陽コンパスの機能を失ってしまうのではないかと推定します。生物時計(体内時計)が狂ってしまう。もしくは疲労と空腹で自鳩舎まで戻る気力を失ってしまうのではないでしょうか?

これらのことによりレース鳩が帰還しない原因となっていると思います。

帰還方向を見失った鳩は近くの鳩舎に飛び込むか、殆どの鳩はドバトと一緒に過ごす事となります。しかし稀にこの機能は数週間か何か月か経過すると復活する鳩も居て、暫く居なかった鳩がひょっこり帰還することがあります。

  

8、地磁気おさらい
伏角分布図
291117伏角分布図

地磁気

地磁気JPG

伏角計
伏角測定器JPG

放鳩時太陽が出てないときは地磁気だけを頼りに南北方向に飛びます。

  

9、ハヤブサか異性に惹かれて道草か?

 yamanaka
道草

11、休息は地上の動かない物に限る
北海道道北から津軽海峡をやっとの思いで越えたものの、港で船上休。目が覚めると太平洋上、慌てて戻りました。
180522kuroda-1
180522kuroda-2

             以上



             
















今日は芦屋市まで55k飛びました。7時21分芦屋市で衛星電波補足が途絶え次ぎに受けたのが鳩舎に戻った7時40分ですこの20分間もっと飛んだと思います。
20190421-425
20190421-425-2
昨日は40k強飛びました。
近江今津から2か月後帰還の885号は付いて行きません。鳩舎付近で遊んでます。

上総の空の日々 Kさんのブログに「海洋状況表示システム(風)」
https://www.msil.go.jp/msil/htm/main.html?centerx%3D140.089406054685%26centery%3D41.35899757102431%26cacheLevel%3D9%26BaseMap%3D1%26VisibleLayers%3Dm344_1_100_1_1%26Lang%3D0%26BaseMap2%3D1%26VisibleLayers2%3D%26active%3D0%26polarId%3D1
載ってました。今度のGN,JC等津軽海峡横断時の風向き等見れそうです。
2019042112kaze
20190421kinkikaze-2
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風向きは地上の風と略一致しますが風力に違いがあるようです。識別色が違うのでしょうね。
津軽海峡の現在風
20190421tugarukaikyoukaze

20190421tugarukaze

私はもう既にレースは終了してますのでこれらデーターは使えません。何方か風力と色の関係を調べて下さい。
青色が5m未満、薄緑が5~10m、黄色が10~15m、薄茶が15~20mでしょうか?

今年の作出は少なくて12羽です。
2月末生まれの雛の舎外。
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20190419bhina-2
タイム設定が6時間なのでプロット数が少なく直線になってます。実際はカーブを描きながら飛ぶので60kは飛んだと思われます。


最近鳩の帰巣能力が落ちてきてるのではないかと言われ始めました。
新潟県名立、柿崎、亀田、秋田県小砂川から放鳩された鳩が妙高から北アルプス東から中央アルプスに入り名古屋で保護されたという事は良くあります。家の鳩も2度名古屋の同じ鳩舎で保護されたことあります。
中央アルプス
名古屋で保護された鳩は北アルプスを越えられないで南下し中央アルプス東を更に南下して名古屋市内に入り力尽きて近くの鳩舎に入るのだと思います。
一方、神戸Y鳩舎の鳩は柿崎放鳩で名古屋市内に入りここから神戸市まで帰還しました。貴重なGPSフライトパスが得られてます。
山中鳩名古屋経由ー1
山中鳩名古屋経由-2JPG
最高高度1400m、最高分速1600mを記録してますが猛禽類に襲われた気配は見当たりません。

 3月30日新潟県亀田市放鳩の仁川の鳩舎鳩が東京都で保護されました。
10d2400f
この鳩は中央アルプスを南下して愛知県から東に進路を取ったというより、亀田からそのまま南下して関東平野に入り東京都で保護されたと見た方が自然だと思います。

2017年3月の浜松鳩舎の鳩は村上から放鳩されてそのまま南下し関東平野経由帰還した例があります。そのフライトパスです。
4a4c5b4d-s
この鳩は自力で浜名湖の鳩舎に戻りました。

鳩の帰巣はまず
1、有視界飛行で目で見た景色を最優先し周りの景色の記憶無ければ計器飛行で帰還方向を探る 
2、計器飛行に移れば地磁気の伏角を活用して南北方向を決める
3、伏角と共に太陽の位置から東西方向を識別する
4、自鳩舎周辺10~20㎞範囲では有視界飛行に変えて帰還する

で帰巣すると推定します。景色の記憶力や計器飛行の能力は鳩個体への依存度が高いとも推定します。
会長から種親として頂いたサウザントの全兄弟は1年強自鳩舎で種親として飼育していたにも私が間違って逃がしてしまって翌日鷹に襲われながらも会長宅に帰還しました。

鳩は集団で飛ぶ習性があります、帰巣能力が劣っていても他の優秀な鳩に付いて帰れば帰還できます。
昔は単羽訓練と言って訓練のとき1羽ずつ時間をずらして放鳩していたと聞いてます。
私もここ訓練を今年はやろうと思ってます。



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