山之介です。
前回告白しましたように自分は岩場の登り降りが苦手で恐いです。
2年前に「鹿島槍ヶ岳」から「五竜岳」に向けてテント泊で縦走をしようと「鹿島槍ヶ岳」まで行きましたが、翌日の昼から天気が崩れる予報に変わったのと、大荷物であの「キレット」を下るのがちょっと難しいなと思って引き返しました。
昨年、「白馬大雪渓」を登った時にツアー会社の方に「来年『八峰キレット』を計画してよ」と言ったところ、さっそく今年計画してくれました。
「こりゃ言い出しっぺが参加しないと申し訳ないな」と春先に即申し込み。
ってゆーかこのチャンスを逃したら怖気づいてもう個人ではいけないでしょうな。
3連休のお天気も晴天続きの予報。さあ、無事通過となりますか?
9月14日(土)、集合場所に向かう途中見えた夜明けの「剱岳」。
「ああ、先週はあそこに立っていたんだなあ」としみじみ。
「白馬町」に入ると「白馬三山」が厚い雲から時折姿を見せてくれていました。
この先「扇沢ターミナル」到着少し前からもよおして来てしまいました。
9:30過ぎターミナル到着で登山準備ですが、自分は同時にトイレにダッシュ。
完全にスッキリしておこうと5分くらい粘って出て来たら、皆さんバスに乗り込んでトランクルームのドアを閉めて登山口へバスが出発ようとしている。
「待ってくれ~」と登山靴だけ履いてまたダッシュ。もう最悪。
「扇沢」登山口で身支度をして日焼け止めを塗ろうとしたら無い。持って来るの忘れた~。最悪2連発。
10:08 ガイドさんが合流して点呼を取って出発です。本来なら6時頃には出発して涼しい内に標高を稼ぎたいところですが、ツアーとなるとそうもいかなくて暑くなるのはガマンです。
パーティは女性5人、男性3人に「長野県」の山岳ガイドさん、添乗員さんの10人。(添乗員さんは訳あって少し遅れ途中で追い着くからと聞かされました。)
しかし言い出しっぺは自分ですが「八峰キレット」を歩いきたいと怖いもの見たさが7人も申し込んで来るとはね。
まあ、とりあえずあの稜線の高さまで上がらないといけません。
「柏原新道」は2年前にテント泊装備で登りましたが、その6時間が結構辛かったのを覚えています。
10時過ぎからスタートしているから陽が照って暑い暑い。
30分歩いて「八ツ見ベンチ」で小休止。
今日のザックは小屋泊まりの為、9.5kg。カッパに防寒着、薄いフリース、ウインドパーカー、LEDランラン、ヘッデン、ラジオ、薬、着替え(シャツ、パンツ、ヘッドバンド、靴下それぞれ2枚ずつ)、2日分の昼食、行動食、水1.5L、皆で宴会用におつまみ3袋。
あとはヘルメット。全部で8kgで収まらないかなと期待していましたが案外多くなってしまいました。
添乗員さんが遅れて来るので殿(しんがり)を歩かせてもらい、だらけ切って歩いて前とは常にこのくらいの距離。
キノコ好きの方の為に。
天気が良すぎて対岸の雪渓もくっきり見えてます。
振り返って反対側にある「針ノ木岳」に向かって。
これがその「針ノ木岳」です。下には「扇沢ターミナル」も見えていますね。
高山植物は期待していませんでしたが、それでも「アキノキリンソウ」や
「ゴゼンタチバナ」の赤い実。
1輪だけそっと咲いていたお花など。
だいぶ端折って来ましたが11:55 ようやく稜線上の「種池山荘」が見えて来ました。
ご覧のように「柏原新道」は樹林帯に覆われ風が通りません。その割に陽当りだけは良いんですよ。あー暑い。
ピンクの猫じゃらしは「カライトソウ」。
12:10 広い場所でお昼休憩。おにぎり2個。
20分くらい休憩して出発です。倒れ掛かって来るかのような木。
左手に見える稜線はペンで縁をなぞったようなくっきりさ。
本日は「扇沢」まで一緒に来た別パーティが「針ノ木岳」をアタックしています。後ろの「針ノ木雪渓」を登る方は背中から陽を浴びてこっちより相当暑っついでしょうね。
ここから色々看板が出て来ます。
「石畳」・・・看板のかなり前から石畳でした。
「水平道」・・・ほんのちょっとだけの距離しかなかった。
「包優岬」・・・意味不明
「石ベンチ」・・・ここは人気があってなかなか座れません。前回もダメでした。
この先ちょっとお花が咲いていました。
「ボウフウ」
「ヤマハハコ」
そして一面あ「アザミ」が咲く「アザミ沢」。
「黄金岬」・・・夕陽で照らされるのかな?
「アザミ沢」を過ぎると登山道も細くなり崖に沿って歩きます。
崩壊地。
こんな所で矢印の人とすれ違い。
この辺りはこんな感じで崖下をグルリ。
「富士見坂」
「鉄砲坂」
と、色々看板が出て来ますが地図には一切書かれていないのでどこに居るのか照らし合わせる事が出来ないのが難点かな。
山荘前のこの階段が1番キツクて
もうそこに「種池山荘」が見えているんだけどなかなか着かない。あー苦しい。
14:20 「種池山荘」に到着。
「種池山荘」までのログ。
本来この時間なら宿泊地はここですよね。だけどツアーだとまだまだ歩いてこの先へ。
体力が続かないのでここで大休憩です。
やっぱり山で食べるようかんは格別。
と、ここで添乗員さんが追い着いて来ました。
この方とは何度もご一緒させてもらっているから、皆さんほとんど顔見知りなんです。
14:40 全員揃って出発です。まずは「爺ヶ岳」へ。山荘付近はだいだいガスってる事が多いです。
だんだんガスが晴れて来ると双耳峰が見え始めました。
「チングルマ」 綿毛
「シラタマ」ちゃん
完全に「鹿島槍ヶ岳」が姿を現してくれました。
すでに一杯のテン場も見えて来ました。2年前は赤丸の個室にテントを張っていました。1番良い場所です。
「爺ヶ岳」から「冷池山荘」へと続く稜線。
すでに黄色く紅葉した「イワイチョウ」越しの「鹿島槍ヶ岳」。2年振りのご対面です。
左後方のガスも晴れて来ていつもとは真逆の方向からの「剱岳」。
立ちはだかる「爺ヶ岳」。
もうちょっとなんだけどこれが微妙にキツいんです。
右手からどんどんガスが上がって来て
さっきまで歩いていた稜線はすっぽり。
だけどガスの切れ間では左に「立山」、右に「剱岳」。「富山県」人としては嬉しい限り。
「冷池山荘」とその奥のテン場。
後はすっかりガスが晴れて「立山」と「剱岳」。そして「種池山荘」からの1本道。
左後方には「槍ヶ岳」から左の「前穂高」へと続く稜線も見えて来ました。
あともうちょっと。
15:35 「爺ヶ岳 南峰」に到着。
「爺ヶ岳 南峰」までのログ。
しかしこんな時間にこんな事していいんでしょうか?まだ山荘までは1時間30分ほどかかるんですよ。
でもガイドさんも添乗員さんも「17時までに到着すればいいよ」って言うから、
このままの速度で次のピークを目指します。
15:55 「爺ヶ岳 中峰(2,669m)」に到着。
「爺ヶ岳 中岳」までのログ。
本当は巻き道があるからピークを踏まなくても山荘に行けるんですけどね。
この先は巻き道に下りて合流。
「トウヤクリンドウ」 胃腸薬として利用出来るから漢字では「投薬竜胆」。
「イワツメクサ」
雨が降るわけではないけれどまたまたガスが巻いて来ましたね。
黄金のキノコ。
「シラタマ」ちゃん。この登山道では結構見かけました。
道幅の広い下り斜面まで来れば鞍部はすぐそこ。
山荘が見えればもう10分ほどです。
最後に樹林帯を登り返して
16:55 「冷池(つべたいけ)山荘」に到着。
読み方は「つべたいけさんそう」と訛るのが正解なんですよ。
「冷池山荘」までのログ。
今日はもう満員で布団1枚に2人状態らしいです。
しかし我々団体は少し小さめの8畳間に10人。これってかなり余裕でしょ。
ガイドさん曰く、『16時に到着しようが17時到着しようが夕食は5回転目の19時からだからゆっくり来て良かったんだよ』って。
まあ確かに言われればそうなんですが、宴会しようにも自炊室は一杯で、部屋での飲食は禁止。
腹を空かして夕食を待つだけ。
で、当然時間には長~い行列。
もちろん食堂は最終回転目でも満員状態。
今日のメニュー。矢印の焼き魚、魚の甘露煮。メンチカツは食べられないから欲しい人にあげました。
ご飯を食べたら消灯の20時30分までおしゃべりして歓談。
こんなところはテント泊と違いますね。
たまに小屋泊まりも面白くて良い!!
昨年8月の「白馬岳山荘」以来1年振りの食事付きの小屋泊。
さあ、明日はいよいよ核心部へ。
山之介
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