● 商売の超・大原則。 | たいやき社長、書く。

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本日は定休日ですが、ちょうど今日、埼玉県の大宮で、マーケティングを勉強している人ならば知らない人はいないであろう、小阪裕司先生の講演会でしたので行ってきました。2時間のお話の中で、私が得たポイントは5つでしたが、その中でも、とりわけ商売人やビジネスマンが知っておかねばならないことを1点挙げるとしたら、これであろうということを、今回の記事にしたいと思います。

ある過疎地のスーパーは、「そもそも、こんな誰もいないような場所でスーパーをやることが間違っている。店をたたんで、新しいことをやろう」という状態に陥っていました。しかし、小阪先生の、〝 ワクワク系マーケティング実践会 ″ に入会して勉強したところ、「場所」を変えることもなく、「お店」を変えることもなく、売上が上がり続け、土砂降りの雨の日でもお客様がお店にやってくるほどの大繁盛スーパーになり、いまでは、「スーパーほど楽しい仕事はない」という状態にまでなったそうです。

小阪先生のご著書は多数ありますが、その中でも、小阪マーケティングの本質をついているタイトルの本があります。「お店は変えずに悦びを変えろ」というものですが、まさに、件のスーパーの成功事例が証明しております。

私が、街を観察していて気づくことは、売上が落ちている店、経営状態がよくない店ほど、看板を変えたり、外観を変える傾向にあります。気持ちはとてもわかります。「売上が悪いのは、看板が目立たないからだ」とか、「売上が下がったのは、外観がオシャレではないからだ」など、売上が落ち続けている理由は、「見た目」にあるのだと、原因の追求がハード面へと向かってしまうのが普通だと思います。

しかし、現実として、過疎地の倒産寸前のスーパーが、「場所(立地)」も、「お店(見た目)」も一切変えることなく蘇り、V字回復、V字発展しているのです。その〝 種あかし ″ は、「お店」を変えるのではなく、「お店が提供する『悦び』を変えた」ということ。すなわち、「ハード面ではなく、ソフト面を変えただけ」ということです。よりシンプルに言うならば、「考え方を変えただけ」、「(経営の)やり方を変えただけ」ということです。

多くの人々が、ともすれば、「現状を変えるためには、新しいことをするしかない」という発想になりがちですが、新しいことをする必要などないのです。売上につながる〝 ピース ″ が抜け落ちているだけであり、抜け落ちている〝 ピース ″ をはめれば、必ず安定した経営が実現するのです。

変えるものは、「看板」でもなければ、「外観」でもないのです。変えるべきものは、その会社や、そのお店が提供する、「悦び(内容)」なのです。ですから、お金をかける必要などありませんし、お金をかけてはならないのです。かけるのは、「頭を使う時間をかける」だけです。これが、商売の超・大原則なのです。

したがいまして、ただいま、何かがうまくいっていない人は、何か、「新しいこと」をやらねばならないという発想は一時停止させてください。私のたいやき屋も、夏場は厳しいです。とりわけ、夏場の平日の売上額を見るたびに、「もう、辞めてしまおうか」という思いが浮かんでくることもあります。

しかし、たいやき屋という「商売(事業)を変えることはない」のです。真夏の売れないたいやき屋でも、真冬の売れないかき氷屋でも、「新しいこと」をするのではなく、〝 そのままで・今のままで ″ うまくいく方法を考える・考え抜く・考え尽くすことが大事なことなのです。「お店は変えずに悦びを変えろ」という小阪先生のメッセージで、「うまくいかないのは、うまくいかないやり方をしているからだ」という、どこかで耳にした名言を思い出した今日でした。

うまくいかないとき、お金をかければどうにかなると思いがちですが、うまくいかないときこそ、お金を使ってはならないのです。うまくいっていないのであれば、ことのほかお金・有り金は貴重です。そこで、有り金をはたいて、〝 一発逆転 ″ を狙う人は、〝 地獄行き ″ です。とにもかくにも、人間は、とりわけ商売人は、お金を出さずに、「知恵」を出すということが、〝 使命 ″ なのであるということを知らねばなりません。

最後に、まったくの余談ですが、小阪先生は、2時間の講演料が60万円ということです。時給30万円です。私も、もっともっと、たくさん勉強をし、将来は、「自分の体ひとつのみ」で稼げる〝 人物 ″ を目指したいと思います。私の、ただいまの理想であり、目標は、「時給5万円の男」です。諦めません。人は、勉強し、努力すれば、必ず目標を達成できるのです。

 
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