大学のサークルで友達に付き合い、最初は見ているだけだったがウェスタンブーツを履いていた私に部長さんが「一緒にサパテアードやろう」と言い、初めて踏んだパソはガロティンのエスコビージャでした。
足を地に踏み込んだ瞬間、身体中に電気のようなものが地面から流れてきて『ハッ!!その道で生きていくだ!!』とプロになることを決意しましたが、その2週間後に部長さんのソロライブが東中野(今のスタジオの近所)であり、ソロでガロティンを踊ったのでした。
今思えば、私の強行本番の舞踊人生は初めからのことなんですね
その次に踊った(習った)曲は、最初の加藤診か先生がスペインで習ってきたメルチェ・エスメラルダのソレポルでした。
椅子で始まり、身体のポジションを重要視した云わばテクニカ的に教えて頂いた振付でした。
その後、美香先生に強制的にスペインに送り込まれ個人レッスンでアントニオ・レイジェス師にマルティネーテをバストン付きで習う。
実は私はセビジャーナスとアレグリアスをキチンと習ったことがないのです。
本番で覚えてきました
スペインから帰国後、美香先生の故郷のお仕事でホテルのイベントがあり、そこで先生とセビジャーナスを踊ることになり、先生の恩師メルチェのセビジャーナスをビデオで取って踊ったのが初めのセビジャーナスだったと思います。
どんな振付も「簡単」なものはございません。
私はいろいろな曲種の振付、バレエを通して舞踊基礎を忠実に守りながら踊ってきましたが、セビジャーナスで見せれるようになるのは本当に難しいと思っております。
その難しさをひしひしと感じている今日この頃でございます
なのでコンクールの予選なぞ、本当はセビジャーナスを2番分踊れば宜しいのでは?と庸子先生にも提案した次第。
セビジャーナスの音楽が取れなくて、セビジャーナスの歌のリズムでコンパスが出せなくて、アレグリやソレア、はたまたタンゴ系やシギリージャなどの音が取れるのでしょうか?
セビジャーナスの振付で舞踊として踊れてない者が、いったい他の曲種で何を踊ることができるのでしょう?
なので私のセビジャーナスクラスでは、ポリリズムなどの音楽的理論からはじめて、歌の言葉のリズムよ感じ方を説明し練習しております。
浮わついた上半身にならないためには、フラメンコのコンパス・リズムをしっかり感じながら踊れないといけません
庸子先生に言われ、先月セビジャーナスフェスティバルに出場しました。
賛同してくれたドミンゴ君に手伝ってもらい、SALMARINAというセビジャーナスのみ唄うグループの曲を使いました。
とても難しい曲。。。
お恥ずかしい話、私もこの曲の音を取るのに30分掛かってしもーた。。。
しかし同時にとても勉強になり、いえ、何よりとても楽しくて気持ちよく踊れました。
この振付をソロでも踊れるように練り込んで、自分のRepertorio(レパートリー)にしたいと思う。
同様にクラスでも6月から今やっているセビジャーナスの基礎クラスで振付始めようかなーとも目論んでおります