NPO法人 滝山城跡群・自然と歴史を守る会 公式ブログ

2019年 第一回目の滝山城跡景観回復作業は
「大馬出」南側の堀を実施しました。
実はこの場所で作業をするのは初めてなのです。
今回は地権者様の御厚意と八王子市文化財課の許可を得て
実施するにいたりました。
未開拓地なので何が出てくるかと
数日前からワクワクしていました。

ここが今回作業した「大馬出」南側の堀です
堀底と斜面を整備しました。


集まったのは総勢１９名
風もなく穏やかな朝です


「二の丸」南側から「大馬出」に向かいます
「二の丸」堀が整備されておらず残念な状態です


「大馬出」南側奥に堀があり、
東側は大池、西側には鍛冶谷戸に降る土橋があります。
矢印の土塁のところまで行き、上から堀の状態を見てみましょう。


堀が全く見えない、これはやりがいある。
今日１日でどこまでできるかな。
作業は、東の大池側からと西の土橋側から
二手に分かれて挟み撃ちするように
堀を刈り進みます。


大池側　ここが堀の入口


城に詳しい方は、よく見えなかったけど
ここに堀があることは分かっていたと思います。


堀の中に入ってみると倒木もある。


篠竹やツルの植物に絡まれながら前に刈り進みます


堀の真ん中あたりで西の土橋側から攻めてきた部隊と接しました。


堀底に通路ができたら
次は斜面の整備にかかります。


斜面の刈った篠竹は熊手などで下に落とします


「大馬出」側は高さがある急斜面です。


この堀、黄色の線のようにクランクしています
東側から見たところです。


西の土橋側からみたところ。


それでは今回の作業成果を見てみます
「大馬出」土塁の上から
【作業前】何を撮ったのか分からない


【作業後】堀底が見えるようになりました


東 大池側 堀の入口
【作業前】


【作業後】堀が現れました


西の土橋の上からみた堀
【作業前】ここに堀があるの？


【作業後】この堀が今まで見えなかったなんてもったいなかった。


堀の中心部【作業後】 東の大池側から


堀の中心部【作業後】 西の土橋側から


西の土橋、土橋の向こう側は絶壁です。

作業を終えて感じたこと・・・
堀が想像以上に深かった、
そして幅広
今回整備するまでこの見えない堀は
ほぼ直線的だと思っていたが
大きくクランクしていた。
「三ノ丸」の堀と似ている。
そのクランク部分が広かった。
この広さには意味がある？
やっぱり刈ってみないと分からないですね。
滝山城に訪れたたら「大馬出」の堀を忘れずに見てくださいね、
数百年ぶり(？)に姿を現しました。
今回は期待したとおりの遺構が現れた感動的な日でした。