70の瞳

笑いあり涙あり、36人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

レン君の物語

2019-04-16 16:20:30 | 愛すべき子どもたち

4羽のウサギさんたちがさんあいに来て1年が過ぎました。近くの小学校の増えすぎたウサギの中から用務員さんに捕まえられた4羽が箱に入れられて車で運ばれてさんあいにやってきました。性別が分からなったのでとりあえず一緒の部屋に入れましたが、5月の連休頃から性別が判明するような行動があったので、部屋を仕切って別々の部屋に入れました。そして名前を子どもたちと付けました。その1羽はレンと名づけられました。

2羽の男の子は喧嘩が激しく、一時的に籠の中に分けて生活させました。ようやく喧嘩がおさまって何とか一緒に暮らすようになったころ今度は夏の猛暑です。レンくんとの喧嘩の傷も完全に癒えていなかったのか、あるいは暑さのせいでしょうか、ある日別の男の子は死んでしまいました。

レン君は女の子としきりを隔てて一人で暮らしました。でも寂しかったのでしょう。一晩の間に仕切りの下を掘り下に埋めてあるブロックとブロックの間をこじ開けて女の子の部屋に入ってしまいました。驚いた職員は、あわててブロックの隙間に石を入れて繋ぎました。

ところが暫くたって女の子の部屋に5羽の赤ちゃんが生まれているのを子どもたちが見つけました。間違いなくお父さんはレン君です。職員は2羽の女の子が赤ちゃんを育てる様子がないので、赤ちゃんを自宅に連れて帰り一生懸命ウサギ用のミルクをあげました。でも2週間後にみんな天国へ行ってしまいました。朝晩がひあっとする秋の出来事でした。

レン君は、また一人で生活しています。病気もしないで元気です。この1年で随分穏やかになって、子どもたが触っても逃げません。耳と耳の間を撫でると気持ちよさそうにします。

前に住んでいた小学校の部屋は男女関係なく小さな部屋に押し込まれていたような感じでした。だからさんあいの方は住環境は格段に良いはずです。餌も市販されてる乾燥チモシーだけでなく生野菜も食べられます。水もこまめに変えています。

でも時々、レン君はさんあいに来て幸せだったかなと思ってしまいます。

 

ウサギさんたちを頂いた小学校です。まだ若いうさぎさんの小屋から選んでくれました。

 

1年前にさんあいに来たときは4羽が一緒の部屋でした。

 

 

1年前喧嘩していたころとは全然違う表情のレン君です。優しそうな眼が子どもたちに人気です。

 

 

耳と耳の間を撫でると目がトローンとしてきます。

 

 

レン君の赤ちゃんを産んだラン(黒)とモモは、喧嘩することはありません。でも相変わらず能天気な感じです。

 

 

レンの赤ちゃんです。

 

職員が2週間はどミルクを与えて育てたのですが、、、。

 

今幸せ、レン君?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿