新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

「2,000万円蓄えよ」問題に思う

2019-06-25 09:55:44 | コラム
後期高齢者は出費も消費しないのだ:

一昨23日に曽野綾子さんが「故三浦朱門氏がパンツとシャツしか買わないで済むと言うだろう」との件を採り上げたが、それでは、自分は実際にどういう消費生活をしているかを振り返ってみた。すると、今年になってからの半年間にパンツもシャツも靴下も買っていなかったと判明した。ここ数年間で毎月の出費で最大の項目は病院とクリニックの診療費と薬代で、恐らく金額的に次に来るのが、2~3ヶ月に一度の理髪代だと思う。終活ということを頻繁に見聞するようになったが、今更置き場に困るような物は極力買わないように努めている。

余談だが、理髪店は中央区の京橋まで出向いている。それは、これまで25年もの間指名してきた新宿の理容師さんが店の閉鎖に伴って京橋に移籍されたので、偶には東京の中心地の観察に行くもの良いだろうと思って、終了後には銀座の中央通り経由で山手線の有楽町まで歩いて、変わりゆく東京の空気を吸って新宿に住む田舎者感を味合わされている。

30数年前に藤沢の一戸建てからここのアパートに越すことになった時に、家内は知人に「これから先はセーター1着買う時には何か一着捨てるくらいの覚悟がないと、置き場(収納)に困るから要注意」と警告されたそうだが、現在では極めて尤もな事だと痛感しながら暮らしている。

ましてや、この年齢になって置き場に困るような物は買わないのは当然だ。思うに、全国にはそういう高齢者が3~4人に1人はいる時代になったのだから、内需が盛り上がらないのは当然だろうと思わずにはいられない。ましてや、内部留保には懸命になっても昇給はさせない経営者が増えたとあっては、国内の消費は伸びない訳だと思っているが、誤解か誤認識だろうか。

パンツ、アンダーシャツ、靴下のような嘗ては手に取ってみれば「中国製」が多かった非耐久消費財を買うのは、自慢ではないが年に2回お墓参りに行った際に立ち寄る巣鴨の地蔵通り商店街のマルジか、ジムと同じ建物の2階にある経済的な価格の品物が並ぶユニクロである。それも前述のように昨年の12月にマルジで室内履きの靴下を2足買ったのが最後だ。

食生活だって慎ましやかなのもので、既に老化したお陰で小食になっていことに加えて、去る1月から散々悩まされてきた顎関節症の為に益々小食にならざるを得ず、金融庁が試算されたとかの夫婦2人で月に6万円という食事の出費は「一体どれほど贅沢に大食された家庭か」と家内が感心している。当家も偶には外食はするが、最大の楽しみは近所の小さなホテルが提供する目玉料理の¥850の鰻重である。

曽野綾子さんは2,000万円の蓄えがなくて飢え死にされた例は知らないと言っておられたが、現実には特殊詐欺の被害に遭われた方々はタンス預金や銀行に1,000万円単位の蓄えがおありのようで、家内と共に感心し且つ尊敬している。あの被害の状態では、金融庁の指摘は満更見当違いではないように思えてならない。それを野党の連中は安倍総理の問責決議案にしてしまうのだから、世間の実情を全く調査していないようだ。あれでは、三原じゅん子議員に「恥を知れ」と一喝される訳だ。




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