現在2位と2.5ゲーム差で首位を走っている埼玉西武ライオンズ
打線は好調ですが、大きな課題となっているのは投手陣です
現在投手防御率は4.49とリーグワーストに沈んでいて、また抑えを務めていた増田が今月5日に2軍落ちし、代わりに抑えに起用されたカスティーヨも20日に右肘の張りのために登録抹消
今月19日には中日ドラゴンズとの金銭トレードで小川龍也投手を獲得していますが、ブルペン整備はまだまだ目途が立っていません
そんな中で7月26日、埼玉西武ライオンズがボストン・レッドソックス3Aでプレーしていたカイル・マーティン投手と契約合意したと発表しました
西武、元Rソックスの救援右腕マーティン獲得を発表「とても興奮している」
西武は26日、前レッドソックスのカイル・マーティン投手と選手契約について合意したと発表した。
マーティンについては、同日にレッドソックスが契約解除を発表。球団公式ツイッターで「彼は日本でプレーするチャンスを探ることができる」としていた。
201センチの長身を誇る27歳の中継ぎ右腕で、昨季メジャーデビューを果たし、2試合登板で防御率3.86。今季は3Aで30試合3勝2敗1セーブ、防御率3.33の成績だった。
マーティンは西武の球団公式HPで「埼玉西武ライオンズの一員となることにとても興奮しています。野球への愛情を分かち合える素晴らしいファンの皆さんがいる日本でプレーできることを誇りに思います。それぞれのファンの皆さんとつながりを持つことをとても楽しみにしています」とコメントしている。
今回は西武が契約合意したカイル・マーティン投手について書いていきます
201㎝の長身右腕 2017年レッドソックス内のプロスペクトTOP20入りも経験
カイル・マーティンはアメリカ合衆国出身の27歳
右投右打の投手です
2012年のMLBドラフトで9巡目指名を受けて、ボストン・レッドソックスに入団し、2015年に2Aに昇格
2016年に3Aに初昇格すると36試合3勝4敗6S、防御率3.38を記録し、奪三振率10.33はインターナショナルリーグ(IL)ではリーグ2位を記録し、11月8日にはロースター40人枠入りを果たします
2017年も3Aで33試合0勝4敗1S、防御率4.36を記録すると7月19日にメジャー初昇格を果たし、2試合0勝0敗、防御率3.86を記録
2018年はスプリングトレーニングに招待選手として参加するも、開幕ロースター入りはできずに3Aで30試合3勝2敗1S、防御率3.33を記録しています
球種に関しては、MLBでのデータでは
93.1マイル(約149.8キロ)のストレート
81.8マイル(約131.6キロ)のチェンジアップ
88.6マイル(約142.5キロ)のスライダー
の3球種を投げており、ストレートとチェンジアップを軸に投球を組み立てています
成績で読み解く
MLBでの成績
17年 2試合0勝0敗 防御率3.86 2.1回 2安打 2四球 1三振
通算 2試合0勝0敗 防御率3.86 2.1回 2安打 2四球 1三振
3Aでの成績
16年 36試合3勝4敗6S 防御率3.38 66.2回 58安打 21四球 78三振
17年 33試合0勝4敗1S 防御率4.36 53.2回 56安打 26四球 50三振
18年 30試合3勝2敗1S 防御率3.33 51.1回 39安打 28四球 57三振
通算 99試合3勝10敗8S 防御率3.67 171.2回 153安打 75四球 185三振
上記がカイル・マーティンのMLBと3Aでの成績です
魅力的なのは三振を奪う力を持っている事です
K/9(奪三振率)
16年 10.5(3A)
17年 8.4(3A) 3.9(MLB)
18年 10.0(3A)
通算 9.7(3A) 3.9(MLB)
2017年はやや数字を落としたものの、今シーズンは奪三振率が10点台に戻るなど復調の兆しを見せています
また今シーズンはイニング跨ぎの登板が多く、30試合中25試合で1イニング以上、16試合は2イニング以上の登板をこなしているなど非常にタフネスな部分も見せています
懸念される制球面の悪化
カイル・マーティンの懸念される部分は、制球力に悪化の傾向がある事です
BB/9(与四球率)
16年 2.8(3A)
17年 4.4(3A) 7.7(MLB)
18年 4.9(3A)
通算 3.9(3A) 7.7(MLB)
2016年に与四球率が2.8と優秀だったのですが、2017年が4.4、2018年が4.9と悪化の一途を辿っています
どのような原因があるのか不明なため、何とも言いにくいところではありますが、ある程度改善できないと厳しくなるかもしれません
映像で見る
2017年7月20日のメジャー初登板で三振を奪った際の映像
2017年5月24日の3Aでの登板映像
上記の映像を見るとマーティンのフォームはボールに角度がついている印象です
元々の高さもあるだけに非常に打ちづらい可能性がありそうです
西武のリリーフ陣が現状厳しい状況になっているだけにマーティンの加入がリリーフの底上げに繋がる事を期待したいところです