Spinoff 642》Short  | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 



ここへ来て


マーキングなのだろうか



胸元に 頭を擦りつけてる


カメラマン



仰向けに倒された


鼻先で 



カメラマンが 頭振る度に



この部屋の備品である


シトラス系の 香り



髪から 香って



急に 現実感が



冷静な判断力を 刺激して


すっと 気分を冷ます




…抵抗しなけりゃ


面白くないって



嫌がる事を


止めるんだ カメラマンは




そう 判断した意識が



抑えられてる


四肢の筋肉


だらりと緩め



脱力した様に


力なく 横たわる




その筋肉の 緊張切れた様は


触れてる他人からすれば



すぐに気付く 変化だったらしく



胸元にあった 頭


ハッとした様に



こちらを向いた顔



座ってた目が


こちらの左右の目



交互に 凝視し 揺れた



…かと思えば




低いトーンの声が



「…目を開けたまま 気絶でもした?」



ぼそりと 



遠慮がちに 呟き


確かめる為か



腕を抑えてた


カメラマンの手が



顔の前で ひらひらと 動き




眩しさの無い部屋の明かり


遮って



視線の先に 影を踊らせる


動き


繰り返した後で




「…あぁ なんだ フェイクか…」




顔の前で 揺れ動く


カメラマンの指


目で追わず



ただ



カメラマンの


こちらを見つめる目



見返す







━─━─━─━─━─


Back 《 》 Next