2019-01-24 (Thu)
本日のキーワード : 南北戦争、イギリス、ロシア
南北戦争(なんぼくせんそう、英語: American Civil War)は、1861年から1865年にかけて、アメリカ合衆国の北部諸州とアメリカ連合国を称した南部諸州との間で行われた内戦である。
本日の書物 : 『知りたくないではすまされない ニュースの裏側を見抜くためにこれだけは学んでおきたいこと』 江崎道朗 KADOKAWA
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 【ルーズヴェルト民主党政権】の誕生は、【対日政策】においても【対立構図】を生み出した。
フランクリン・ルーズヴェルト
【ルーズヴェルト】は1933年、大統領に就任するとただちに、【共産主義を掲げるソ連と国交を樹立】し、【反共を唱えるドイツと日本に対して敵対的な外交政策をとる】ようになった。
この「ルーズヴェルト民主党政権が唱える【対ドイツ敵対外交】によって、【アメリカがヨーロッパの紛争に巻き込まれる】ことになるのではないか」と【懸念した共和党議員たち】は、1935年から37年にかけて一連の【中立法を制定】し、外国で戦争が起こった場合、アメリカが交戦国に軍備品を輸出したり、借款を供与したりすることを禁じた。
その理由は、初代ジョージ・ワシントン以来の【アメリカの伝統的な外交原則】に基づいていた。…
一部の専門家は【この外交原則】を「孤立主義」と呼ぶが、【正確にいえば「不干渉主義」と表現すべき】であろう。どちらかといえば、【共和党は「不干渉主義」の傾向】が強かった。【アメリカ】というと、【すぐに外国で戦争をするイメージがある】が、あくまでも【それは戦前のルーズヴェルト民主党政権以降の話】なのだ。それまではどちらかというと、【アメリカは「ひきこもり国家」】であった。
第二次世界大戦が1939年にヨーロッパで勃発すると、【民主党のルーズヴェルト政権】はイギリスに対する軍事援助を実施するため、【武器貸与法案を連邦議会に提出】した。【この法案に真っ向から反対】したのが【共和党】の【フーバー前大統領】や【ロバート・タフト上院議員】、【ハミルトン・フィッシュ下院議員】たちであり、1940年9月に結成された【「アメリカ・ファースト委員会(America First Commitee)」】であった(じつは、【トランプ政権が掲げる「アメリカ・ファースト」は、この不干渉主義の外交政策を引き継いだもの】である)。
大西洋単独横断飛行で有名な【チャールズ・リンドバーグ】がスポークスマンを務め、…【武器貸与法案に反対】するとともに、【対日経済制裁の強化にも反対】した。
そこには、「弱く、敗北した日本ではなく、【強い日本を維持すること】が【アメリカの利益】となる」(アメリカ外交史家のタイラー・デネット)という判断があった。
なぜなら【「強い日本」】がなければ、アジアでの軍事バランスが崩れ、アメリカ政府はアジアに対して介入せざるをえず、結果的に【アメリカも、アジアでの戦争に巻き込まれる】と考えたのである。』
アメリカの「南北戦争」で、イギリスとロシアはどちらを支援したのでしょうか?
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、現在の世界情勢を理解する上で、まさに「台風の目」とも言える「アメリカの政治情勢」を考えないわけにはいかないのですが、その際に、絶対に知っておかなければならない「予備知識」が満載となっている良書で、本書を御覧頂くことで、日本のメディアや特にアメリカのメディアによる「バイアスが掛かった報道」を自分自身で客観的に見抜けるようになれます。特に、ビジネスマンには必須の書物です。
それでは、早速、昨日の続きで、次の問題を考えてみます。アメリカを分断した内戦(American Civil War)である「南北戦争」(1861~1865年)、私たちの日本で言えば「関ヶ原の戦い」みたいなものですが、それに関する問題になります。
(問) 全世界を巡って、イギリス(大英帝国)とロシア(ロシア帝国)が覇権争いをしていた時代だったが、アメリカの内戦(=南北戦争)において、イギリスとロシアのそれぞれは、どちら側に加担したのか答えよ。
青が北部(アメリカ合衆国)諸州、赤が南部(アメリカ連合国)諸州。水色は合衆国に留まった奴隷州。
それを考えるためにも、昨日の最後に、次の問題をもう一つ出させて頂きました。
それでは、この頃のアメリカの「おカネ」は何だったのでしょうか?
そもそもアメリカは、イギリスの植民地だったわけですから、本来であれば「ポンド」になりますが、実際に幅広く流通していたのは、「スペイン・ドル」(ピラードル)になります。
「ポンド」を発行する権限を持っていたのがイングランド銀行で、1946年に国有化されるまでは、民間企業でした。
イギリス : イングランド銀行(1694年~ ※1946年国有化)
詳しくはこちらをご参照💗
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☆イギリスの「大蔵省」と「財務省」
そして、アメリカの13州が、イギリス本国からの独立を巡って戦争を始めます。
アメリカ独立戦争(1775年~1783年)
このとき、イギリスと敵対していたフランス(ブルボン朝)のルイ16世は、独立を求める13州と同盟を結び参戦します。1783年、独立を達成し、フランスの王朝名「ブルボン(Bourbon)」の英語読みである「バーボン」がケンタッキー州の郡の名前に採用され、ケンタッキー生まれのウイスキーの呼び方として定着し現在に至っています。
詳しくはこちらをご参照💗
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この直後の1789年、フランスで「フランス革命」が勃発し、ルイ16世は処刑されます。
ブルジョワに扮したルイ16世とその家族が逮捕される場面
フランス革命(1789年~1799年)
詳しくはこちらをご参照💗
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☆フランス革命 ~ 忘れてしまいたいフランス人、正しく知らない日本人
この頃、50以上の異なる通貨が流通していたとされるアメリカに、初めて合衆国議会公認で20年間だけ運営される「私的企業」としての、いわゆる「中央銀行」にあたる「第一合衆国銀行」が設立され、新たな通貨の単位として、ポンドではなく「ドル」が採用され、「アメリカ・ドル」が誕生します。
第一合衆国銀行(1791年~1811年)
フローイング・ヘア・ダラー
詳しくはこちらをご参照💗
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☆ブロードウェイのミュージカル『ハミルトン』でのハプニング
1792年、革命後のフランスとオーストリアの間に「フランス革命戦争」が勃発、対フランスの同盟がヨーロッパで結ばれ、およそ10年に及ぶ戦争が続きます。
フランス革命戦争(1792年~1802年)
ここで重要なのが革命後のフランスが、1793年に発令した「国家総動員法」です。それまでの常識であった「傭兵」から、「徴兵制」による「国民の兵役義務」という「国民を戦場に駆り出す大義名分」を革命後のフランスが創り出したんです。
その革命後のフランスをもたらした「フランス革命」の思想こそが、現代アメリカの「パヨク」=「左翼リベラル」の大本になる「ニューディール連合」の思考の根幹にあるものになります。
「国家総動員法」や「徴兵制」によって集められたフランス国民の軍隊は強く、フランス革命戦争は、その実態が「革命後のフランスによる対外侵略戦争」へと変貌していき、最終的に、戦争に勝利したフランスが、革命政府の国際的承認と大幅な領土拡大とを勝ち取りました。
そして、息つく暇もなく、次の戦争が勃発します。ヨーロッパ全土を巻き込む、フランスの独裁者ナポレオンが「市民革命の成果を護持する」という目的を掲げて行った「対外侵略戦争」です。
ナポレオン戦争(1803年~1815年)
第一統領ナポレオン・ボナパルト 1803年2月 フランソワ・ジェラール画
さて、ヨーロッパが、その様な状況の時に、1811年、アメリカ国内で通貨を独占的に発給する銀行(=第一合衆国銀行)を継続させるかどうかで議会が紛糾し、上下両院とも一票差で否決され、この時点で中央銀行は消滅します。
1812年、「1812年戦争」と呼ばれる「米英戦争」が、突如勃発します。独立を果たしたアメリカが、それを助けてくれたフランスと、敵であるイギリスと、どちらを選択するかは考えるまでもありません。ヨーロッパにおいて、国運をかけてフランスと戦うイギリスを横目に、アメリカは、イギリス植民地のカナダを奪ってしまおうと考え攻め込みます。
で、返り討ちに遭い、ワシントンが焼き討ち(1814年)されます。
米英戦争(War of 1812、1812年)
首都ワシントンの焼き討ち 1814年
その時に焼かれた官邸を、みっともないということでペンキで白く塗ったのが「ホワイトハウス」と呼ばれるようになった由来だとか(笑)
また、「連戦連敗続きで打ちひしがれていたアメリカ人でしたが、最後の最後にアンドリュー・ジャクソン将軍が勝利したとの報を聞いて自信を取り戻した。」というお話もありますが、「それは講和条約が結ばれた後の話」だったとか(笑)
アンドリュー・ジャクソン
詳しくはこちらをご参照💗
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1816年、イギリスはそれまでの貨幣法を改め、「銀本位制」から「金本位制」へと移行し、さらに「金本位金貨(ソブリン、Sovereign)」について、地金の所有者が政府に対して手持の地金を相当額の鋳貨と交換もしくは鋳造による貨幣への作り直しを要求する権利の自由化を認めます。つまり、造幣局に持ち込み、金貨の鋳造を依頼すれば、一定の手数料の下で、本位金貨に鋳造され公布することができる、要するに、材料を持ち込んで許可を得ていれば「おカネ」を自由に生み出すことができるようになったわけです。
イギリスで金本位制を確立した、1817年銘 最初のソブリン金貨
1816年のイングランド銀行と王立証券取引所
そして、「1812年戦争」と呼ばれる「米英戦争」のあとに、またしても、20年間だけ運営される「私的企業」としての、いわゆる「中央銀行」にあたる「第二合衆国銀行」が設立されます。
第二合衆国銀行(1817年~1841年 ※1836年免許失効、1841年閉鎖)
ここまでの流れでご理解頂けるように、アメリカでは、戦争のあとの借金の清算に必要な「おカネ」を創るための「中央銀行」を設立する、ということが繰り返されています。しかも、その「中央銀行」というのは「私的企業」です。
で、このあと、「南北戦争」が勃発します。
南北戦争(1861~1865年)
そして、この問題(↓)を私たちは、いま考えているところです。
(問) 全世界を巡って、イギリス(大英帝国)とロシア(ロシア帝国)が覇権争いをしていた時代だったが、アメリカの内戦(=南北戦争)において、イギリスとロシアのそれぞれは、どちら側に加担したのか答えよ。
青が北部(アメリカ合衆国)諸州、赤が南部(アメリカ連合国)諸州。水色は合衆国に留まった奴隷州。
さて、もう少し、流れを確認しておきましょう。
昨日のところで、アメリカ大陸の西海岸にも、1700年代後半には、全世界を巡る、イギリス(大英帝国)とロシア(ロシア帝国)の覇権争いが及ぶようになります、と書かせて頂きましたが、1810年、メキシコ独立戦争(~1821年)が勃発し、連邦共和制である「メキシコ合衆国」が誕生(1824年)します。
1824年頃のメキシコ合衆国の範囲
ところが、1835年、1824年に制定された連邦共和制の憲法が廃止され、中央集権の「メキシコ共和国」が誕生します。
そのメキシコ共和国から、「テハス」と呼ばれた地域が独立を訴え戦争が勃発します。
テキサス革命(1835年~1836年)
テキサス共和国(黄:実効支配地域、緑:領土権係争地域)
独立を果たした「テハス」は、テキサス共和国となり、アメリカは「テキサス州」として併合(1845年、28番目の州)します。これを切っ掛けとして、アメリカ合衆国とメキシコ合衆国との間に戦争が勃発します。これは、紛れもなくアメリカによるメキシコへの侵略戦争になります。
米墨戦争(1846年~1848年)
この勝利によってアメリカはメキシコに、カリフォルニア州(旧カリフォルニア共和国)、ネバダ州、ユタ州全域等の広大な領土を割譲(それまでの全メキシコ領土の約3分の1の広さ)させます。
赤:メキシコ割譲地
1848年、悲劇の人「ジョン・サッター」で有名ですが、カリフォルニアで「金(ゴールド)」が発見され、ゴールドラッシュという社会現象が起こります。
ジョン・サッター
さきほど、1816年に始まるイングランド銀行の「金本位金貨(ソブリン、Sovereign)」のお話を書かせて頂きましたが、すでにヨーロッパでは同様の動き(金本位制の採用)が拡がっていて、それまでの主役であった「銀」の価格が暴落します。
幕末の日本には、その暴落している「銀貨(メキシコ・ドル)」が持ち込まれ、「金貨」である「大判・小判」が持ち去られました。ヨーロッパにおける金貨と銀貨の交換比率と、日本国内におけるそれに、あまりにも差があり過ぎたため「アービトラージ(Arbitrage)」が可能であったからです。
さて、それでは、そろそろ本題に入りたいと思います。
(問) 全世界を巡って、イギリス(大英帝国)とロシア(ロシア帝国)が覇権争いをしていた時代だったが、アメリカの内戦(=南北戦争)において、イギリスとロシアのそれぞれは、どちら側に加担したのか答えよ。
実は、アメリカを分断した内戦(American Civil War)である「南北戦争」(1861~1865年)で、「奴隷解放」を主張したとされている北部を支援したのがロシアで、ロシア皇帝のアレクサンドル2世は、1861年に農奴解放令を発布し、農奴制の解体に着手しています。
帝室騎馬近衛連隊の軍服を纏ったアレクサンドル2世
ですから、「奴隷制」を維持したかった南部を支持したのがイギリスになります。「おカネ」を作る材料である「金(ゴールド)」を、出来るだけ安価に手に入れることができれば、「濡れ手に粟」で「ポンド」をジャンジャン作ることができるのですから。
その一方で、アメリカにおける「おカネ」を独占的に作ることが認められていた「第二合衆国銀行」という「私的企業」の存続を、あくまでも認めなかったのが、さきほど南北戦争当時の将軍として登場したアンドリュー・ジャクソン大統領です。
アンドリュー・ジャクソン
詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆今のアメリカがあるのは、実はロシアのおかげなんです ~ トランプ大統領が知っていること
☆ペリーの黒船来航(1853年)の13年前の、とある出来事
☆ペリーの黒船来航(1853年)の8年後の、とある出来事
以上のような背景があって、
第二合衆国銀行(1817年~1841年 ※1836年免許失効、1841年閉鎖)
のあと、「南北戦争」が勃発します。
南北戦争(1861~1865年)
それを、トランプ大統領も知っているわけです。
続きは次回に♥
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