走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

しょば荒らし

2019年05月25日 | 仕事
Turf war ターフワー をご存知ですが?陣地争いという意味。ここは俺の諸場だぞ!と、どこで誰がその場を仕切るのか?人は昔から自分のテリトリーを拡大する事に勢力を注いで来ました。

先進国での医療はそれなりに形作られ、機能しています。つまりそれぞれのテリトリーが既に決まっている状態で、そこに新しい職業を投入する事はたやすい事ではありません。ターフワーが始まるからです。陣地を取られる恐怖は職を失う恐怖へ繋がります。

ぎゅうぎゅう詰めの部屋でダンスをしようと思えば他人の足を踏んでしまう可能性があります。しかしその部屋にスペースの余裕があれば新参者も既にいた人の足を踏まずにダンスに参加することができるでしょう。そう言う場合は新参者でも難なくすんなり混じっていくことができます。しかしそうでない場合、つまりスペースがなさそうな場合はどうするか?

どこをどう見ても隙間がないのなら、新しい職種が入る隙間はない。つまり需要はないという事。無理やりこじ開けるのはやめましょう。敵を作るだけです。しかし忘れないでください。一見ぎゅうぎゅう詰めの部屋に見えるかもしれませんが視点を変えれば隙間が見えるはず。

今の医療は一見機能しているように見えますが、上手く機能していない部分もあり、それによって影響を受けているのは対象者である患者です。この機能していない仕組み/問題点を見抜く考察と思考力があり、他の足を踏まない入り込むスペースを見つけ、ダンスのやりかたを学べば、新しい職種を投入して、より良い医療の形を形成していくことが出来る。それが高度実践看護師が目指すところです。

こう言う事も 午後のワークショップで話したいと思っています。東京で会いましょう。


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