カンチャン狂騒曲

　阿蘇の瀬の本高原にある「ヒゴタイ公園」にヒゴタイの花が咲いたと新聞で紹介されたので早速出かけた。

　新聞は咲き始めると直ぐ掲載したりして、現地に行くとほんの僅かの咲き始めだったりもするので、とりあえず避暑のつもりで出かけた。

　大津からミルクロード経由で阿蘇の北外輪山～やまなみ道路を走ると車の温度計か下がっているのが判る。

　下は35度前後だったのが、27度～28度くらいになって高原の風が心地よくなってきた。

　
　（ヒゴタイと瀬の本高原）

　正真正銘のまったく見頃のヒゴタイが彼方こちらに咲いていた。

　勿論その他の山野草も咲いているが・・・。

　通路沿いには普通の花を栽培しているところもあるが、見慣れた栽培種よりやはりここは山野草がいい。

　
　（ヒゴタイと久住の山々）

　ここしばらく本当の青い空を見ることがなかったが、今日の空はとても澄んでいて気持ちよかった。

　夏の雲というより、何となく秋空を思わせる雲だった。

　太陽を背にしているので、ヒゴタイの中心の瑠璃色から栗のイガのような花の先端の色が、だんだんと薄く空に溶け込む感じまで撮すことが出来たと思っている。

　
　（阿蘇の高岳・根子岳遠望）

　公園内の木陰のベンチから遠く草原の先に阿蘇の山々が見える。

　瀬の本高原や阿蘇の方向は時間的に丁度逆光になるので、多少霞んでしまうが涼しい風にこの場を立ち去りがたかった。

　もう時々アキアカネが飛んでいるのが見えたので、確かにこの辺りでは歳時記通りに時は流れているのだろう。

　陽が落ちる頃からは草原のあちらこちらで、ユウスゲの花が咲き出すにちがいない。

　「蝶々にアピールもせぬ名なし草」

　
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