カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

阿蘇にて(2)

2018-10-19 09:21:50 | おでかけ
 阿蘇山の火山活動は、現在は比較的穏やかである。

 ただ風向きによっては山上では瞬時に入場規制が掛かる。

 数ヶ月前に出かけたときは、山上駐車場に車を止め、ドアを開けて外に出た途端に避難指示が出て引き返した。

 
 (穏やかな噴煙をあげる阿蘇中岳)

 南や西風などが一定方向に吹いているときはほぼ安全である。

 北風や東風、それに風自体が頻繁に方向を変えるような場合はいつでも引き返す心構えが必要である。

 
 (レストランから草千里)

 震災による国道や鉄道の被害復旧がまだなので、観光客も以前のように沢山訪れておらず、幾つかあるレストランもフル営業に至っていないところもある。

 そんな中で一番に再開したレストランの、草千里と烏帽子岳を一望できる席で昼食を・・。

 席も同じで、メニューも同じ。

 
 (米塚)

 下山は米塚の横を通るコースを辿った。

 米塚は小さくて可愛いが、れっきとした火山で頂上にはちゃんと噴火口の丸い穴がある。

 ただ全山草に覆われていて、丸い穴の中もすべて草で覆われている。

 子供が小さかった頃登ったことがあるが、楽そうに見えてけっこう急で少し怖かった思い出がある。

 相方が言うには、手塚治虫の漫画にこの米塚から怪獣が出てくる作品があったそうで、通る度にその話を聞かされる。

 
 (草原の防火帯)

 付近の草原には、林等との境目付近は草が刈り取られ、火災の拡大防止のために焼かれた防火帯が続いている。

 春の草原に新芽が出る前には、阿蘇の草原は一斉に野焼きが始まる。

 その野焼きの前には、こうした防火帯つくりが行われるのだが、広大な面積と場所によっては急峻な地形もあって、昨今問題になっている高齢化の影響から、牧野組合の中には野焼きの実施が困難になっているところもある。

 1000年の歴史的景観を守ろうと、都市部からのボランティアが毎年大勢駆けつけて「輪千切り」という防火帯つくりなどの作業を応援している。

 放置すれば雑木の林になってしまう草原は、こうした地元やボランティアに支えられて少しずつ本来の姿に維持されている。

 今又、阿蘇の大自然に放牧された赤牛の肉質が見直されつつある。

 阿蘇は自然と人間が共生する広大なジオパークなのである。

 
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