かめよこある記

~カメもタワシも~
To you who want to borrow the legs of a turtle

翔んだ茶番劇

2019-03-11 22:37:57 | かめよこ話

  ふと思い立って「翔んで埼玉」を観てきた。「カメ止め」以来の映画館での映画鑑賞。
 前半に翔ばし過ぎたのか、迫力に重きを置いたせいなのか、後半は自虐的笑いポイントが少な目のような気がしたな。(カメ止めは、後半から面白くなるので、途中で見るのを止めないでくださいね!なんて言ってるけど、それって自ら前半は面白くないヨって宣伝してるようなものだよね)
 でも、埼玉県民が仲間割れを越えて団結する場面では、なぜか知らねど目薬じゃないものがウルっとこみあげてきたわ。
 上映前、誰もいない館内のまん中にポツンとひとり座って、悠々待っていたところ、次に入って来た年配の御夫婦が座ったのは、なんとまさかの真隣り。こんなにガラガラなのに、なにも隣りを指定しなくても・・・。イヤイヤイヤ、正面で見たいのであれば、列をずらせばいいだけの事だし・・・。などと内心は思いつつ、素知らぬ風を装っていると、あちらもやはり思う事があったのか席を移っていった。それにしてもこの御二人、笑ポイントのたびにメチャ笑ってたわ。
 マイルド田舎の昼下がり。映画館は、こういった層に支えられてるんだろうなって、思った次第。

 サン=テグジュペリ「人間の土地」「夜間飛行」が読み終わった。「夜間飛行」には、処女作「南方郵便機」も収録されている。
 「人間の土地」は、砂漠に不時着、必死にかき集めた色付きの水を、体に悪いと知りつつ、飲まなければならない過酷な遭難体験が綴られており、王子様の出てこない「星の王子様」といった趣き。
 「夜間飛行」は「銀河鉄道」に似て、それだけでもう十分っていうくらい魅惑的響きを秘めてないかい? 夜間飛行の難事業を存続させる為、部下には厳しくあたる支配人リヴィエールの悩み。
 「南方郵便機」では、飛行士ベルニスの淡い不倫逃飛行が語られる。訳者も、あとがきで書いているように、この小説を理解するには、もっと読み込みが必要と感じた。
 次の朗読は、「コロボックルむかしむかし」。コロボックル好きを自任しながら、ながらく見逃していた本だ。
 著者によれば、コロボックルについて新しい話を書くことは、コロボックルからの許可が下りず、それならば昔ばなしをとなったのだとある。それじゃあ、有川浩さんに引き継がれたあの新作は、久方ぶりに、コロボックルからもお墨付きをもらったってことだったのかも知れないね。
 ブックオフで、次なる本を物色。
 村上春樹の「ねじまき鳥クロ二クル」が、108円で3冊揃っていたので購入。「1Q84」も108円でずらっと並んでいたのだが、BOOK3の後編だけ抜けていた。揃っていたら買っていたかも知れない。
他には、ポール・オースターの「孤独の発明」等。ポール・オースターは、以前何冊か読んだ事あるからね。

 
 8年目の3.11。地震当日、舗装の上で大型トラックがバウンドしていたのを覚えている。落ちてきた壁掛け時計の直撃をあわや免れた母。その時のキズがリビングの床に残っている。それ以来、壁に時計が掛けられることはない。普段は行かないような小さな個人経営のガソリンスタンドの行列にも並んだな。
 震災関連のいくつかの番組。借金返済に奔走する旅館のおかみや水産加工工場の社長。壊れた家に住み続けなければならない人もいれば、まだそこで住み続けられたはずの家を解体しなければならない人。原発事故直後ににかけつけた医師たち。
 今なお、多くの人々に犠牲を強いてまで、守りたいものっていったいなんなんだろう。エネルギーミックス云々前に、あまりに生活の多くが電気に寄りかかり過ぎてるんだろうね。「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」って、自称五才児に叱られる訳だよ。
 
 


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