遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

G7 拡大より結束が先でしょう

2020-06-03 01:23:07 | つぶやき
 6月下旬にワシントンで開催予定だった先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)。
 新型コロナウイルスの武漢肺炎感染拡大の先行きが不透明な中、開催を9月以降に延期する考えをトランプ大統領が示したのだそうです。
 オンライン形式での開催という手もあるのでしょうが、まだ各国とも感染抑制に苦闘している状況では、延期は順当な判断でしょう。
 問題は、G7に、ロシアを再加入させたり、オーストラリア、インド、韓国を加えG10またはG11に拡大したいというトランプ氏の発言。
 思いついた事を直ぐ発言するのはトランプ大統領の特徴だし、迅速な決断や行動に繋がるメリットではありますが、議題としての提起ならともかく、延長した会議にいきなりメンバーとして呼ぶのは、既メンバー国の意向無視といえますが、そうした物事の進め方が、トランプ大統領らしさ。
 
【主張】G7の延期 拡大より結束を優先せよ - 産経ニュース 2020.6.2

 トランプ米大統領が、6月下旬にワシントンで開催予定だった先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)を9月以降に延期する考えを示した。

 
G7の枠組みを「極めて時代遅れだ」とし、ロシア、オーストラリア、インド、韓国を加えG10またはG11に拡大したい意向も示した。中国問題を議題にしたいのだという。

 今年のサミット議長国・米国が判断したのであれば延期はやむを得ない。一方で、トランプ氏が
G7をけなし、安易な拡大を唱えるのは極めておかしい

 
対中包囲網の形成という問題意識は理解できるが、進め方が間違っている。米国以外のG7各国は戸惑うだろうし、G10やG11を性急に作ったとしても足並みはそろうまい。まずはG7が結束して世界の課題に取り組むべきだ

 6月下旬の開催をめぐってはドイツのメルケル首相が欠席の意向だった。他にも出席に消極的な首脳がいたとされる。新型コロナウイルス感染症への対応に忙しいとしてもメルケル氏の欠席方針は残念だった。ただ、欠席の意向にはトランプ政権とドイツが通商問題などで対立してきた事情も反映しているのではないか。

 
今回のウイルス禍について、トランプ政権が中国政府や世界保健機関(WHO)の対応を問題視しているのはもっともだ中国による南シナ海の軍事化を批判し、ファーウェイ(華為技術)などによる中国のデジタル覇権に待ったをかけている点も妥当だ。

 
問題は、トランプ政権が、米国の伝統的同盟国であり世界の政治経済に影響力をもつG7各国を差し置いて新たな外交方針を打ち出すことである。

 G10やG11で対中包囲網を築こうとしても、
米国以外のG7各国以上に中国との関係を重視してきたロシアや韓国が簡単に応じるわけがない。ロシアの再加入は、G8から外された契機となったクリミア併合を容認することになってしまう韓国は対日関係で国際法をたびたび無視し、北朝鮮に接近しようとしている。

 G7サミット枠外の一時的な招待国とするならともかく、新たな枠組み作りは乱暴すぎる。経済政策を含め
合意形成が難しい20カ国・地域(G20)サミットの二の舞いになるだけだ。安倍晋三首相はトランプ氏に対し、G7の結束優先を働きかけてもらいたい。

 対中包囲網の形成という問題意識は理解できると産経・主張。全く同意です。
 トランプ政権が中国政府や世界保健機関(WHO)の対応を問題視しているのはもっともだ。中国による南シナ海の軍事化を批判し、ファーウェイ(華為技術)などによる中国のデジタル覇権に待ったをかけている点も妥当だと。こちらも異存はありません。
 
 しかし、G7の現状では、ドイツを筆頭とする欧州勢とトランプ氏の間に溝があり未だ埋まっているとは言い難い。
 ロシアをG8から排除した原因は解決したのか。
 参加国の数を増やすと、意見の数も増え、物事が決まり難くなる。G20や、国連の様に形骸化してしまう。
 
 G7の影響力は、中国がG20を対抗軸として対立することで、かつてより衰えているとはいえ、何も決められないG20にはない世界にリーダーシップを示す力は持ってます。それは、価値観を共有し、結論を出せてきたからです。
 
 G8メンバーでは、メルケル氏に次いで古参となり、欧州勢とトランプ氏との橋渡し役をしてきた安倍首相。産経・主張が提案する通り、G8の結束優先を提言していただきたい。
 そして、G8の国際社会へのリーダーシップを取り戻すことが、対中抑止力となる近道と説いていただきたい。



 # 冒頭の画像は、2018年6月、カナダでのシャルルボワ・サミットの光景
  サミット、写真が語る緊迫の40分 首脳宣言巡り激論  :日本経済新聞




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