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スリランカ&ロシア協力体制強化&5月9日アップデート

2020-01-15 20:00:39 | アジア情勢複雑怪奇

あまり話題になっていないが、ロシアのラブロフ外相はスリランカを訪問中で、昨日14日にはスリランカとロシアの協力体制強化を表明した。

Russia hails Sri Lanka’s plans to become major trade, financial center in Asia — Lavrov

https://tass.com/politics/1108045 

 

ロシアおよびスリランカの両国は、テロリズム、暴力的な過激主義、薬物の移動、その他の国家を超えた組織犯罪が国内、地域、そして国際的な安全を脅かしていることを認識し、共通のソリューションを模索し、ベストプラクティスを交換するために協力を継続することで合意した。

"The two sides recognized the threats posed by terrorism, violent extremism, illicit drugs trafficking and other transnational organized crimes to national, regional and international security and agreed to continue our cooperation to pursue shared solutions and exchange best practices," the minister added.

 

したがって、スリランカを貿易、金融のセンターにしようというスリランカ政府の計画をロシアは歓迎する、と。

具体的にはロシアからはこれこれ、と続くんだが、そこは飛ばして、スリランカは、

インド洋を通じた通過ルートの交点に位置している

"It is known that Sri Lanka is located at the crossing of transit routes through the Indian Ocean,"

 

というラブロフの言明がこの関係の重要さの鍵でしょうね。つまり、インド・太平洋軍を作ったアメリカは、ここを伸ばして結局は中東地域、中央アジア地域へのルートの確立を狙ってるとロシア(および中国)は読んでる、と。

だから、ロシアという軍事的パワーハウスが出て行く話になる。

おそらくロシア軍が寄港するような恰好になるんじゃないかと想像する。

 

でもって、ラブロフはそもそも外交官としての振り出しがスリランカ(もしくはスリランカ、インド?)あたりらしくて、ラブロフはここらへんの取りまとめを自信をもってやっているとインド人の元外交官のおじいさん、Bhadrakumar氏が言っていた。

 

当然これは、中国の一帯一路構想と関係するわけで、中国はこの両国の関係を喜ぶ、と。

Sri Lanka, Russia to actively engage in Shanghai Cooperation Organization 

http://www.xinhuanet.com/english/2020-01/14/c_138704687.htm

 

一帯一路のマップ

「one belt one road map」の画像検索結果

 

■ インド

場所的に、インドの最近についてもメモしておきたい。インドの最近といえば、ほとんどそれって史上最大ではないのだろうかというストをしていたことが目を引くが、その国内情勢についてはまたそのうち見てみるとして、最近の中東の激動に際しての動きとしては、まず、イランとインドは仲のいい関係なので、イランに対しては同情的といっていいでしょう。

また、アメリカがしかけるカオス作戦によって中東が混乱すればその周辺の南アジアも混乱する。大迷惑が及ぶ。

India seeks to strengthen relationships with Iran and Russia as US-made chaos threatens New Delhi 

https://www.rt.com/op-ed/478266-india-russia-iran-tensions/

だもんで、イランで米によるスレイマーニ暗殺が発生した後、モディ首相はイランにあたたかい言葉をかけていた。

また、つい2日前、ロシアはユリウス歴の新年を迎えたが、その際にはモディがプーチンに電話して新年を喜んでいた。そのスクリプトがインド外務省のサイトにあったので読んだが、2020年もこれまで同様あらゆる分野で相談しましょう、とある。

Telephone conversation of the Prime Minister with the President of the Russian Federation

https://www.mea.gov.in/press-releases.htm?dtl/32287/Telephone+conversation+of+the+Prime+Minister+with+the+President+of+the+Russian+Federation

 

具体的なところで目を引くのは、5月9日にモスクワで開かれるビクトリーデーにモディが行くみたいだというところ。

インドは戦後70周年の2015年にも、習近平の中国と同様、大統領が参加していた。今度はモディとなるみたいだ

「Moscow Victory Day India」の画像検索結果

 

■ この先の世界、といった趣

そういえば、メルケルも5月9日のビクトリーデーに参加することになっているようだ(この間プーチンと会った時のRTの記事の中にそうあった)。

 

こうなってくると、なんというか、ビクトリーデーへの参加の是非は、「実はナチが止められませんグループ」 vs 「そんなのもうイヤですグループ」を分けることになってきたような感じがする。東インド会社残党 vs その他でもいいけど。

 

通しで見てみるに、これって多分、70周年のところで様々な積み残し課題を整理して、国際秩序を立て直そうみたいなことを考えていた人たちがいたが、ナチ組(概ねG7)が抵抗していた、みたいな恰好なのかなという気がする。ここ数年のナチと西側についての問題の出方は非常に旺盛だったわけだし。

まとめはこれ。

ナチ英雄化問題と西側はケツが拭けないお話

恥ずかしいのはここらへん。そしてこれはユダヤ人問題。

「西側ではナチズムが生きている」カナダ編

バンデラを称えるウクライナ&欧州ネオナチ同盟

別の言い方をすると、ナチズムというのは反・国際秩序的。各国間の合意に基づいて何かをしようという取り組みをすべて無効化しようとする。憎悪をまき散らし、先制攻撃を専らとするというのは、まさしく反・秩序的。

 


 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ローレライ)
2020-01-17 20:48:33
イギリスの補給ボイコットに苦しんだバルチック艦隊の教訓生かしユーラシア海道整備外交するプーチンロシア外交!
アングロ vs ロシア (ブログ主)
2020-01-17 20:57:35
やっぱり、基本部分はどうやってもアングロ vs ロシアなんだなと思わされる今日この頃。海道整備がんばれ!

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