ズイヨー映像の「アルプスの少女ハイジ」は、
日本では誰もが知っているアニメですが、
このアニメをベースにしキャラデザもそのまま3Dアニメにした「Heidi」が
意外と面白く、なかなか良かったです。
(見る前は、なめてかかっていました、すみません)
制作は2015年、ベルギーの「スタジオ100」という制作会社。
話数は日本のハイジと比べて13話少ないものの、なかなかの盛り様で、
日本のアニメで描かれなかったエピソードがあったり、
なかなかオリジナル改変ぶりですが、これが面白い。
(もちろん著作権などはクリアしてのことだと思います)
現地欧州では、既に日本制作のハイジが大人気だったので、
3D版は不評だったそうですが、
これ逆に日本人が見た方が面白いんじゃないかなあ。
日本では放送もDVD発売もされておらず、残念です。
そのなかでも感心したのが、
ハイジとロッテンマイヤさんとのエピソード。
日本のアニメでは、ハイジに対しては終始、
いけずなおばさんとして描かれていた彼女が、
このアニメでは様々な表情を見せます。
ハイジは、なんとかロッテンマイヤさんと仲良くなろうと、
努力します。
ハイジが描いた絵には、
ハイジとクララと彼女が仲良しな姿が。
それを見て、かすかに微笑むロッテンマイヤさん。
しかし、彼女は自分がゼーゼマン家を去る決心をしてしまいます。
それを知ったハイジは、心を痛めてゼーゼマン家を出て行きました。
最後は、みんなでハイジを探して発見。
ロッテンマイヤさんは、ハイジとクララの目の前で、
自分の退職願を破りました。
こんなシーンは日本版のハイジにはなかったので、
いたく感動しました。
あと、ハイジのおばさんのデーテが、結構登場します。
日本のアニメでは、ゼーゼマン家の小間使いは、
いつもつっけんどんな顔をした女性でしたが、
このアニメではデーテが小間使いになっていて、
セバスチャンとラブラブです。
なので、デーテはフランフルトに来たハイジを身近で見守る役もしています。
日本版ハイジの、無責任なデーテとは大違いなのも、面白いです。
クララは、歩くどころか走っちゃいますしね。
おんじとデーテも和解します。
他にも、日本のハイジとは違うエピソードが多彩にあります。
スタッフのこだわりなのか、ごく詳細な点も違ってたりします。
(クララのおばあさんが、馬に乗ってではなく歩いておんじの家まで登ったり)
この3Dアニメ、日本でも吹き替えでやってくれないかなあ、と思うのですが、
大人の事情で無理なのでしょうか。