思惑が外れた神戸空港 | 同床異夢

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 関空の第一ターミナルビルの機能が完全に復旧し、

旅客便も台風前の99%まで回復したそうだ。(9月18日)

https://www.sankei.com/west/news/180921/wst1809210016-n1.html

     (関空の振り分け枠を担った伊丹空港)

 

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 連絡道路もマイカーはまだ規制されているが、タクシー・バス、そして電車は運行している。

2週間程度で、ほぼ復旧した形となった。

    (タンカーが衝突して破損した橋の一部分を交換)

 

復旧に尽力された、技術者の皆さんは凄い。

恐らく不眠不休の作業だったと思われる。

 

関空の復旧はよかったが、それで肩すかしを食らったのが

我々の地元の神戸空港である。

 

台風被害があった2日後の9月6日には、

首長や関係者が話し合い

関空の振り分けを、伊丹40便と神戸空港30便で受け入れ発表を行った。

 

神戸空港は、これで国際便の枠が拡がると浮き足立った。

しかし、所詮は火事場泥棒。

そう、上手くはいかなかった。

 

 (決して広くない神戸空港に国際線用のスペースが急遽作られた)

 

神戸空港は、朝晩の1時間延長運用に加え、

ポートライナーのダイヤ見直しも行っていた。

しかし、9月19日までに、受け入れたのは国際線と国内線でそれぞれ

1便ずつだった。

 

そして、21日には関空が全面復旧。

国際線の枠組みを作ったものの、必要なくなりつつあるようだ。

枠組みと言葉にしてしまえば、数文字だが、そのために作った税関や

増員した人達は一体どうなるのだろうか?

 

井戸知事は

「神戸空港は関空の担保だけに使われたのか」

と苦言を呈したそうだ。

 

 

 親切心や関西全体のことを考えて、受け入れ体制を作ったのだったら

苦言を発表する必要はない。

要するに、スケベ心丸出しでまともに議論もせずに

タナボタ狙いだったことが露呈してしまった。

 

兵庫県民として、みっともない。

関空の復旧が長引けば、あわよくば国際線の一部を神戸空港で担える

と考えたのだろう。

 

ご存じない方の為に・・・

空港の収益で大きいのが着陸料金(Landing Fee)

関空の場合200人〜300人乗りの旅客機だと、40万円〜50万円

1回の着陸に必要となる。(空港によって値段が違う)

 

    (神戸空港の着陸料金は30万円〜40万円)

 

因みに21日の関空では、国際線343便、国内線128便が発着している。

かけ算してもらえれば、莫大なお金になることがわかるだろう。

関空ではこの他に連絡橋使用料などが追加される。

 

関空としては、この利益を他の空港に渡したくない、というのが心情だろう。

だから、早急に復旧作業を行ったのである。

 

それを、災害にかこつけて「こっちにもよこせ!」と言ったのが兵庫県だ。

海上空港として役割を真剣に担いたいと思っているのなら、そんな姑息な真似は止めて

正々堂々と正面から、地方の政策としてやればよいと私は思う。

 

苦情が出るとか、正攻法は時間がかかるとか、いいわけはよく聞くが

世論なんてころころ変わるのだから、首長や議員は未来の神戸や兵庫のことを

考えて、その場で反対されようと、未来に必ず必要になると思ったら

実行していけばよいのである。

 

民間の多数意見ほど危うい物はない。

そもそも、伊丹空港は住宅地のど真ん中にあって、騒音と危険ということで

海上空港が検討され、関空が出来たわけだ。

 

しかし、いざ伊丹を閉鎖という話が出てくると

「伊丹空港は既に生活基盤になっているから、閉鎖しないで」

という意見が多数を占め、国際線は関空に譲ったものの国内線は現在も発着している。

 

では、「騒音」とか「危険」と騒いだのは一体なんなのだろうか?

このように、世論は常にゆらゆらしていて定まっていないのだ。

だから政治が必要なのだが、現在は民衆の意見を吸い上げるのがよい政治だと

思われている。これは、大きな間違いである。

 

井戸知事は、もうちょっと慎重に見極めるべきだった。

議論くらいしろよ

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意見が違う人も、最後まで読んで下さりありがとうございました

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