観光庁のホームページを調べていましたら、聴き慣れない名称がありました。
日本政府観光局(JNTO:Japan National Tourism Organization )
正式名称:独立行政法人 国際観光振興機構
JNTOの読み方は、ジャントと言うのか、よく分かりません。正式名称があるのに、「日本政府観光局」と名乗るのは、詐称でないかと思ったりしますが、こう言う組織があることを、初めて知りました。
「政府観光局とは、主要な市場に海外事務所等を設置し、」「外国人旅行者の誘致活動を行う政府機関のことで、」「世界の主要な国々が有する政府観光局と、熾烈な外国人客誘致競争を展開しています。」
「東京オリンピックが開催された1964 ( 昭和39 ) 年、我が国の政府観光局として産声をあげ、」「50年間にわたって、訪日外国人旅行者の誘致に取り組んできた、日本の公的な専門機関です。」
説明文を読みますと納得し、目立たない努力をしてきた組織に敬意を抱きました。
「JNTO は、世界の主要都市に海外事務所を持ち、日本へのインバウンド・ツーリズム(外国人の訪日旅行)のプロモーションや、マーケティングを行っています。」
観光客と言えば十分なのに、最近、インバウンドなどという、奇妙な言葉が流行ると思っていたら、発信源がここにありました。目新しさを求めているのかもしれませんが、聞き慣れない言葉を乱用するから、国民の理解が深まりません。
外国語の中には、それでしか訳しようがないと言う言葉があります。通じる言葉があるのに、無闇にカタカナを濫用する人間を軽蔑せずにおれません。自分たちの仕事を説明するのに、彼らはわざわざ、ビジット・ジャパン事業(VJ事業)と表現します。立派に軽蔑の対象となります。
「JNTOは、世界の主要な訪日旅行市場主要都市に、海外事務所を設置しています。」「各事務所は、訪日旅行の促進に係る、日本の現地事務所として、」「旅行会社、メディアとの日常的な連携、」「現地市場の、マーケティング情報の収集・分析等を行うとともに、」「現地消費者に対する、情報発信も実施しています。」
海外事務所の数と名前も、初めて知りました。なんと世界各都市に、22ヶ所あります。
デリー事務所 ジャカルタ事務所 シンガポール事務所 バンコク事務所
マニラ事務所 ハノイ事務所 クアラルンプール事務所 シドニー事務所
ニューヨーク事務所 ロサンゼルス事務所 トロント事務所 ローマ事務所
ロンドン事務所 マドリード事務所 フランクフルト事務所 パリ事務所
モスクワ事務所
これは観光庁の手足となって働く、世界での実働部隊です。なぜここまで調べるかと言いますと、東京オリンピック以来56年間も、目立たない活動をしてきた事務所について、もしかすると、赤羽大臣は知らなかったのでないと、そんな気がするからです。
国民である自分が、政府観光局の名前も、事務所も初めて聞くのですから、この目立たない事務所の活動は、もしかすると大臣の耳に、届いていなかったのではないか。
「武漢コロナ」が騒がれても、観光客が押し寄せ、出入国管理局も制限しなかった理由の一端が、ここにあるのではないかと、そんな気がしてきました。国策遂行という目的のためならと、頑張る官僚たちの姿が、垣間見えてきます。
次回は、別の方向から検討してみたいと思います。