展望塔のラプンツェル
読んでみました
労働者相手の娯楽の街として栄えた多摩川市は
貧困、暴力、行くつく先は家庭崩壊と
児童相談所は休む暇もない。
この荒んだ地域に寄り添って暮らすカイとナギサは
街をふらつく幼児にハレと名付け面倒をみることにする。
居場所のない子供たち。
彼らの幸せはいったいどこにあるのだろうかーー。
※キツいレイプ描写があるので注意
児童相談所に勤める 冷静な松本悠一は、
市の「こども家庭支援センター」の前園志穂と連携して
問題ある過程を個別に訪問しています
その訪問先の一つが
石井家 次男壮太は虐待に耐え兼ね
5歳にして家を出て街をうろついています
それを向かいのマンションから見つめる
落合郁美は不妊治療が行き詰まり
夫とうまくいかなくなっています
そして海、那希沙は幼いときの自分たちと重ねて
ハレと名付けた幼児を保護します
3つの物語は はじめ同じ時間軸かと
思わせて 後半まで ある意味
どの物語も 救いのないまま進んでいきます
特に 海、那希沙の物語は切ない・・・
兄におもちゃにされ 未来まで奪われた那希沙
フィリピン人とのハーフの海は
那希沙とともに まっとうな世界に
飛び立とうとしますが 叶いません
ところが ラストに向かって
力強く生き残った人たちが
少しでも子供たちがよくあるようにと
生きていく姿に感動しました
まるで 辛い物語をくじけずに読んだ
ご褒美のように感じてしまいます
街のどこからも見える展望塔には
おとぎ話のラプンツェルが住んでいて
いつか金色の髪をおろして
自分たちを救ってくれる・・・・
そんなおとぎ話を心の支えに
辛い生活をやり過ごしていた子供たち
この小説を読んだ方の
ほぼすべての方が
一食 一晩だけでもいいから
彼らの力になってあげたいと思うことでしょう
どんな親であっても
親と暮らしたいと思う子供の気持ち
そんな子供たちをよく理解した小説だと思います
子供の時から
あまり工作が好きじゃなかったので・・・
七夕といえば
なんだか 飾りとか
短冊をやけに作らされたことしか
覚えておりませぬ
折り紙とか
嫌いだったなぁ
うちの娘は旦那に似たのか
すごく折り紙が上手なので
「折って」と言われることがなく
ほっとしてました
子供のころは
「大人も大変なんだ」って言われて
なるほど そうよね~
お金稼ぐって大変なんだろうな
と思ってましたが
嘘でしたね
大人のほうが 絶対楽じゃないですか
そりゃ 確かに 自分以外まで
養うのは大変ですが
いざとなれば 自分一人ぐらいなら
なんとかなるんだし(オイ
とりあえず私は 今まで生きてきて
今が一番楽です
叶いそうにない夢もないし
嫌なことからも逃げられるし
若くもないので
色恋からは距離があるし
はー 楽ちん
七夕の短冊に
「早く大人になりたい」
と書いた友達が
一番賢かった ということですね
ぽちーーーーーと
お願いいたします