【ネットにあふれるデタラメ記事(敬語関連) 事例1 タウンワーク 知っておきたい!よく使う敬語変換表】〈2〉
下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【21】
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mixi日記2018年12月03日から
以前、デタラメだらけだったネット記事が2回にわたって大幅に改善されたことは書いた。それでもまだ間違いが散見されるいんは、ある意味すごい。
2016)【「了解しました」「了承しました」「かしこまりました」「承知しました」「承りました」〈3〉】
https:/
まあ、喜ばしいことと考えようか。
同じような事例を見つけてしまった。
元記事は下記。
【ネットにあふれるデタラメ記事(敬語関連) 事例1 タウンワーク 知っておきたい!よく使う敬語変換表】
https:/
ある意味感動的なヒドさだった。先日あるところにリンクされているのを見て久々にのぞいてみた。
うーむ。相当まともに書きかえられている。多少敬語のことを知っている人が書きかえたのだろう。、まぁ、元があまりにもヒドかったから、誰が書きかえたって相当まともになる。
前のメモから引用する。
===========引用開始
最初から間違いだらけ。いったい何を参考にしたらこんなヒドい記事になるんだろう。
そもそもこういう表の形式でわざわざ「丁寧語」を入れる理由がよくわからないのだが……。
×「する」の丁寧語は「いたします」
→「する」の丁寧語は一般には「します」。「いたします」は謙譲語+丁寧語
×「言う」の丁寧語は「申し上げます」
→「言う」の丁寧語は一般には「言います」。「申し上げます」は謙譲語+丁寧語
×「行く」の丁寧語は一般には「行きます」。「参ります」は謙譲語+丁寧語
このへんは、ちょっとクセのある【尊敬語、謙譲語 - 三省堂 Web Dictionary】を誤読したのかもしれない(おそらく、謙譲語IIを丁寧語と解釈している。理由は不明。)。
それなのに、なぜ「いる」の丁寧語が「います」になっているのかはサッパリわからない。三省堂に準じるなら、「おります」にしないと整合性がない。
あとはいちいち検証するのもメンドー。いったいどれだけの間違いがあるのかわからない。
いろいろビックリしたけど、ぶっ飛んだのは「与える」。
尊敬語が「くださる」、謙譲語が「いただく、頂戴する」、丁寧語が「あげます、差し上げます」だって。そんなわけないだろ。あまりにもメチャクチャ。
【尊敬語、謙譲語 - 三省堂 Web Dictionary】だと下記のとおり。
尊敬語が「お与えになる/与えられる」、謙譲語が「さしあげる/あげる」、丁寧語が
「あげる/与えます」
三省堂の表にはちょっと異和感もあるけど、そういう方針なんだろうからスルーする。
最後にある〈バイトシーンで『まちがいやすい応対』あるあるベスト5〉も相当ヒドい。ありがちな話を何も考えずに集めたことがよくわかる。
===========引用終了
今回の表を眺めてみると……。
【タウンワーク 知っておきたい!よく使う敬語変換表【尊敬語・謙譲語・丁寧語】】
http://
「いたします」「申し上げます」「参ります」あたりの謙譲語を軒並み丁寧語にしていたのが修正されている。そんなのは、小学生レベルの話だから、前の記事を書いた人が悪い。
ただ、こういうふうに修正すると、「丁寧語」って欄を設ける意味がますますなくなってくる。
一番驚いた「与える」。
今回は、尊敬語が「くださる、お与えになる」、謙譲語が「差し上げる」、丁寧語が「あげます」か。惜しい!
だって「与える」を丁寧語にしたら、まず「与えます」だろう。「あげます」は「あげる」の丁寧語で、「与える」の丁寧語を「あげます」にするのは、意訳みたいなもんだろう。
ちなみに『敬語再入門』の表で「与える」を見ると、特定形はない。そりゃそうだ。「お与えになる」は特定形ではない。「あげる(注1)」の尊敬語が「おあげになる(注1)」で、謙譲語Iが「さしあげる」。
そういうことです。
細かな難はあるけど、前回に比べれば格段によくなっている。「よくできました」のハンコをあげたい(あたえたい、やりたい)。
#日本語 #敬語 #誤用 #慣用句 #言葉 #問題 #間違い #二重敬語
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理由はよくわからいけど、mixiの日記からコピペした写真はいつの間にか読み込めなくなることがある。念のため、アップロードし直した写真は下記。これとっておかないと、またいつ書きかえられるかわからない。