離島客船での東京湾夜景航路 ☆大幅遅延の東京竹芝桟橋到着【心にのこる船の旅・東海汽船⑦ 最終回】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。



(東京港のレインボーブリッジをくぐる東海汽船さるびあ丸)


伊豆大島14時30分発・横浜経由東京行き
東海汽船の大型貨客船「さるびあ丸」に乗船中

東海汽船の神津島航路の大型客船は、夏季を除く週末のみ横浜にも寄港。横浜⇔東京間だけの乗船もできる。
東海汽船では、上り便の横浜⇒東京間を「東京湾夜景航路」としてアピール(※下り便の東京⇒横浜間は夜遅い時間帯の運行)。日中横浜で買い物やグルメ等を楽しみ、夕方、鉄道等を利用せず、わざわざ客船で東京へ帰る非日常体験ができる。



横浜大桟橋を18時10分に出港したさるびあ丸は、一路、最終目的地の東京竹芝桟橋を目指す。東京竹芝桟橋の定刻到着時刻は19時45分。
船上から東京湾の夜景をゆっくり眺めながら、横浜⇒東京間だけ利用する人たちが20、30名乗船し、閑散期の船内は少し賑やかに。

横浜ベイブリッジを再びくぐる。

進行方向左舷側は大黒ふ頭。最近は、横浜ベイブリッジをくぐれない「ダイヤモンド・プリンセス」などの巨大クルーズ船がここに着岸することも多い。明るい満月が海面を照らす。

進行方向右舷側は、本牧ふ頭。

横浜⇒東京間の大都会の中にありながら、東京湾は真っ暗。遠くに陸上の灯りが見える。


東京西航路の航路管制(航行規制)により、しばらく東京湾で待機
横浜出港後に船内放送があり、「航行管制のため、東京竹芝桟橋到着が大幅に遅れる。」とのこと。
さるびあ丸がこの先航行する「東京西航路」に航行管制(航行規制)が敷かれ、さるびあ丸は東京湾内で待機。
一定以上の巨大船が東京西航路内を航行中のため、その間、他の大型船は東京西航路内に入れなくなるという海上交通規制によるもの。

そのため、さるびあ丸は、海上交通規制が解除されるまで、しばらく徐行した後、東京西航路入口近くの川崎沖でほぼ停泊してしまった。
竹芝桟橋到着は1時間ほどの大幅遅延になり、20時45分頃とのこと。
横浜(関内)から東京(浜松町)まで、鉄道なら所要40分程度。東海汽船さるびあ丸は横浜・東京間を本来所要1時間35分で航行するが、この日は所要2時間35分もかかることに。
横浜~東京間の東京湾夜景航路を楽しむため、横浜からさるびあ丸に気軽に乗船した人たちは、まさか2時間半も真っ暗な東京湾の真ん中で過ごすことに。ある意味これも非日常体験。

この日は非常に明るい満月で、海面に揺らめく満月の光がとても幻想的。


真っ暗な川崎沖で停泊しているさるびあ丸の外部デッキは寒いので、船内へ。

Bデッキ後部は1等客室





Cデッキ後部のレストランが夜の営業中

レストラン内は2018年(平成30年)にリニューアル。海底をイメージしたイラストボードに、 天井から吊るしたプロジェクターで泳ぐ魚を投影し、 海の中にいるようなイメージを演出。

大型豪華フェリーと異なり、こじんまりしたレストランのメニューは、離島航路らしく庶民的。かつて東海汽船の客船のレストランは「食堂」と呼称していた。
横浜から乗船した人たちも、東京到着が大幅遅れのため、レストランでのんびり過ごす。


昨年大ヒットした新海誠監督の長編アニメ映画「天気の子」に登場する4番テーブル(真ん中)


京浜工業地帯や羽田空港の夜景。
羽田空港に着陸する旅客機が、房総半島方面から頻繁にやってきて、頭上を低空で通りすぎる。



20時過ぎに、ようやく東京西航路の航行規制が解除。「さるびあ丸」は再び動き出し、最終港・東京竹芝桟橋に向かう。

前方に都心の灯りが見えてきた。船内の乗客も外部デッキに出てくる。

進行方向左舷側の大井コンテナ埠頭

横浜から乗船した人たちは、それぞれ港の夜景を楽しんでいる。




進行方向右舷側には、臨海副都心のお台場エリア

お台場エリアは多くの商業施設が集まり、夜遅くまで賑やか。

進行方向右舷側の黒い影の島は、江戸時代末期の要塞・人工島の第六台場。上陸には許可が必要な無人島。

横浜から乗船し、しばらく船内で寛いでいた乗客たちの多くもトップデッキ(サニーガーデン)や、その他の外部デッキに出てきて、首都東京の夜景に見とれる。

上述のアニメ映画「天気の子」で登場したアングル

レインボーブリッジをくぐると、間もなく終着・竹芝桟橋。


ライトアップされたファンネル



左舷側には、日の出桟橋。ビルの狭間に見えるのは東京タワー

日の出桟橋。水上バスやレストラン船が発着する。


さるびあ丸は竹芝桟橋への接岸作業に入る。船は勝どきの埠頭を横目に180度向きを変える。

竹芝桟橋の夜景

隅田川河口に位置する竹芝桟橋。この先、水上バスで川を遡れば浅草方面まで行ける。

隅田川の奥に東京スカイツリー



屋形船

灯りが海面に揺らめく。

さるびあ丸の後方を航行してきた、東海汽船の大型貨客船「橘丸(たちばなまる)」も、ちょうど入港・接岸作業に入る。

ライトで前方を照らす「橘丸」

東海汽船「橘丸」は、伊豆諸島南部の八丈島(はちじょうじま)を朝9時40分に出港し、御蔵島(みくらじま)と三宅島(みやけじま)を経由し、東京竹芝桟橋には通常19時50分到着であるが、
この日は、さるびあ丸同様に東京西航路の航行規制のため、1時間遅延の20時50分頃東京竹芝桟橋到着

接岸作業中の「橘丸」





さるびあ丸、20時45分東京竹芝桟橋到着
さるびあ丸は、折り返し22時30分に伊豆諸島に向け出航のため、接岸後すぐに清掃等作業員がCデッキから船内に乗り込む。


下船用ボーディングブリッジの取り付け作業


Bデッキにボーディングブリッジ取り付け完了。船内に下船開始の放送が流れる。


下船

1時間遅れでの到着のため、始発の神津島からの所要10時間15分、乗船した大島からの所要6時間15分、横浜からの所要2時間35分。















船首では慌ただしく荷役作業中

作業員は手慣れた作業


コンテナを船倉から陸へ降ろす貨客船ならではの光景




さるびあ丸の前方には、橘丸が着岸










橘丸の後ろにはさるびあ丸


橘丸も離島から積んだコンテナを陸に降ろす作業中









竹芝客船ターミナル内へ。

この日の夜行便(大型客船)の出港案内ボード

さるびあ丸は「利島」が条件付き、橘丸は「三宅島」「御蔵島」が条件付き運航
条件付き運航は、波やうねりで港の状態が悪く船が着岸できない場合は抜港(着岸しない)する場所があるということ。


ターミナル内の小さな売店「SHOP 竹芝」。島旅グッズや東海汽船グッズも販売

伊豆大島名物のべっこう寿司などが食べられる「鼈甲鮨」。平日の日中のみ営業。



竹芝客船ターミナル内にある東京の島のアンテナショップ、ショップ&カフェ「東京愛らんど」

カフェで注文した小笠原パッションフルーツソーダ

カフェで味わえる、ひんぎゃの塩ラーメン。伊豆諸島最南端の青ヶ島の地熱で海水を蒸発させて精製した天然塩をスープに使用したラーメン。
ラーメンの具には、伊豆諸島名産の明日葉や岩海苔も入る。

夜の東京竹芝客船ターミナルは、離島へ向かう人で賑わいをみせる。



今年引退する現行2代目「さるびあ丸」の最終運航は2020年(令和2年)6月25日(木)。東京~三宅島・御蔵島・八丈島航路で最終運航。
デビューする新船3代目「さるびあ丸」は6月25日(木)から東京~大島・利島・新島・式根島・神津島航路で運航開始。
この日限りの2代目・3代目「さるびあ丸」2隻同時刻(東京竹芝桟橋22時30分)出航


★2020年(令和2年)1月


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(終わり)