最近見かけた記事で「業界初の試み CROWDFUNDING NETWORK Powered by ENjiNE」といった内容をみかけました。
日本においてクラウドファンディングも定着してきた中で、どういった試みが業界初なのでしょうか?
また投資家にとってどういったメリットがあるのでしょうか?
気になったので調べてみました。
CROWDFUNDING NETWORK Powered by ENjiNEとは?
サービス内容や運営会社の概要について確認していきましょう。
クラウドファンディングの新規参入者向けサービス
CROWDFUNDING NETWORK(クラウドファンディング・ネットワーク)とは、クラウドファンディング参入者に対して素早く安価にサービスを開始するためのプラットフォームをSaaS型※で提供しています。
【用語解説】 SaaS:Software as a Serviceの略。 アプリケーションシステム(ソフトウェア)を「利用」できる状態で企業に提供するサービスであり、企業側はシステム開発やサーバ構築・運用の必要がなくなる。 初期コストの低減やシステム運用の手間が省けるなどのメリットがある。 |
企業がクラウドファンディング事業に参入する際、初期費用/月額固定費用、保守・運用費用などのコストがネックになります。
業界自体が誕生から間もないクラウドファンディングに投資して本当に儲かるのか定かでなく、リスクが高い投資となってしまうからです。
上記の新規参入者リスクを最小限にするため、CROWDFUNDING NETWORKはクラウドファンディングに必要なシステムをテンプレート化してSaaSで提供します。
投資家のメリットは?
CROWDFUNDING NETWORKの投資家メリットはほとんど無いに等しいでしょう。
投資家にとって最も大切なのは、どんな案件が提供されるのか?という点です。
システムが安定的に稼働され、セキュリティ的なリスクがなければ、投資家にとってははシステム開発元がどこか?は大した関心事にならないでしょう。
運営会社はどこ?
CROWDFUNDING NETWORKのサービス運営会社は株式会社Relicです。
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Relicは2015年8月に設立されたばかりの創業間もない会社です。
これまでは新規事業開発コンサルティングや自社運営のクラウドファンディング「ENjiNE」などを主な事業としてきました。
自社運営のENjiNEのノウハウを活かして、CROWDFUNDING NETWORKをスタートさせるのでしょう。
【主な事業内容】
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実績はあるの?
既に国内20社以上の企業で導入が確定しています。
大手新聞社を初め、Exciteやgooなどの大手Webメディア、スポーツ、農業、お酒、時計などのジャンルに特化したWebメディアや出版社、メーカー、小売・流通など、様々な業種/業界の企業への導入される予定です。
【導入済みサービスの一例】
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CROWDFUNDING NETWORKの特徴/メリット
CROWDFUNDING NETWORKを導入する企業にとっての特徴やメリットをまとめてみます。
メリット① システム利用費用は全て無料
初期費用・月額固定費は無料です。
スピーディにサービスを立ち上げることに加え、コスト/リスクを抑えた事業展開が可能です。
なぜ無料にするのか?
CROWDFUNDING NETWORKが無料の理由は、Reliic社が短期的な儲けよりも、将来の幅広い事業展開を視野に入れており、YahooやGoogleなどのようなプラットフォームビジネスを目指しているようです。
国内における導入を推進してネットワークを拡大するとともに、グローバルでのプラットフォーム展開をし、海外の企業へのサービス提供や現地企業とのパートナーアライアンスを強化します。
これにより、グローバルでのテストマーケティングやプロモーション・PR、資金調達を実現できる機会を提供し、さらなる日本企業の成長を支援したいという思いがあるようです。
メリット② 同じプラットフォーム利用者の相互集客が可能
CROWDFUNDING NETWORKを使う企業同士の協業が可能となっています。
サイト/メディア間で相互集客やプロジェクト/商品の同時掲載が可能となるため、コストをかけずに集客力とプロジェクト/商品数を確保し、収益を拡大する可能性があります。
メリット③ ページ制作やPR、運用までコンサルティング/支援
Relic社自身がENjiNEといクラウドファンディングを運営しています。
そこで得た豊富な経験を活かし、ページ制作やPR、運用までコンサルティング/支援してもらえます。
保守・運用のコストや 工数を大幅に削減しつつ、プロモーションを強化できます。
メリット④ 高レベルの堅牢なセキュリティ
導入済み企業(大手新聞社や上場企業)の中にはPマーク取得企業もあります。
Pマーク取得企業の基準でチェックされたうえで導入に至ったわけですから、システムのセキュリティ面での堅牢性と体制があることが分かります。
メリット⑤ ENJINEの公式LINEアカウントによる広告効果
業界では国内唯一のLINEの公式パートナーであるENjiNEが運営する公式アカウントには約30万人のユーザーがいます。
ENjiNEの既存顧客に対してもLINEを通じて案件の告知やアプローチが可能です。
今回はRelic社が提供するCROWDFUNDING NETWORKについてご紹介しました。
クラウドファンディング導入企業が使うサービスなので、投資家にとって関係性が薄くつまらなく感じた方もいるかもしれません。
しかし業界動向の知識として知っておいても損はないと思い紹介しました。
以上、本日はここまで。
それでは!
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