バルベリーニ国立古典絵画館1

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ローマの休日ロケ地某国大使館の外観部分で有名ですが絵画もなかなか見ごたえのある国立古典絵画館です。

チケットオフィースは1階のファサードの下左側を入ったところです。チケットオフィース隣から1階の古い絵画から見学し一回外にでてベルニーニの階段を上り2階を見学します。地球の歩き方には3階が書かれていますがアパートメントの見学のみです。帰りは大広間を通ってボッロミーニの階段から外に出ます。

平面図がもらえますしわかりやすく展示され照明の加減もよく見やすいです。トイレはベルニーニの階段で降りた地下1階にあります。イタリアは美術館であっても便座がないところが多く中国に似ているなと思いました。

1625年教皇ウルバヌス8世が甥で枢機卿フランチェスコ・バルベリーニのためにスフォルツァ家の別荘地を枢機卿アレッサンドロ・スフォルツァから買い取り建造しました。マデルノ設計で建設が始まり、彼亡き後弟子のベルニーニとボッロミーニが協力して仕上げました。

ベルニーニは左翼の階段と庭側のファサード、ボッロミーニは右翼の階段とファサード3階部分の騙し絵を設計しています。

当時としては斬新なH型の両翼が飛び出た開放的なヴィラ形式です。ヴェネツィア以外のイタリアの都市邸宅では中庭を囲んだ堅固な邸宅が多いのですがそれは政治的に不安定だったからだそうです。

ファサードは１階ドーリス式、２階イオニア式３階コリント式の飾り柱

ウルバヌス8世の紋章、教皇冠と2つの鍵、バルベリーニ家の蜜蜂。

左右のふたつの入口は、柱廊で結ばれていいます。

数年前から、3階の最後の直系子孫コーネリア・コンスタンツァ・バルベリーニが18世紀に改装し居住した当時様子を復元しガイドツアのみで公開しています。

1階2階の絵画館はコルシーニ家、コロンナ家、バルベリーナ家、キージ家のコレクションからなります。

ベルニーニ作トリトーネの噴水

鉄柵と彫刻柱もなかなか素敵です。

1階最初の部屋

ベルニーニの階段

外から2階に上がる大階段。当時流行の形で「四角い井戸」と呼ばれていました。

2階入口コルトーナの間に続く入口は閉まっていてギャラリーの回って入るようになっていました。2019年12月に楕円の間からつながる展示室がオープンし絵画も移動したようなので、この通りでないと思います。

ギャラリー

コルトーナの大広間

25mｘ15ｍコルトーナの代表作。

吹き抜けの天井があってそれが天まで続いているかのような遠近法を駆使したイリュージョン的な天井画クアドゥラトゥーラでそれまで絶賛されていたファルネーゼ宮のアンニバーレの擬似額絵とは一線を画し、この後イタリアンバロックの天井画の主流になりました。聖母から出てきた使いが星の冠をもってバルベリーニ家の3匹の紋章蜜蜂にかぶせようとしています。

そのお隣にコルトーナのライバルのアンドア・サッキ作同じ主題の天井画があります。

ウルバヌス8世の甥アントニオ・バルベリーニ枢機卿はサッキがお気に入りだったそう。

アンドレア・サッキ「イエズス会100周年記念式典」

イエズス会100周年記念式典がジェズ教会で行われた日の様子です。アントニオ・バルベリーニ枢機卿が訪問しています。

楕円の間

ボッロミーニの階段

3階から見たところ

1階北翼の柱の間

左に描かれているのはだまし絵で描かれた柱廊。

元はにコンスタンツァ王女の侍女の食堂でアントニオ・バルベリーニ枢機卿の図書室になりました。1653年改装したのはコルトーナでバッカスの噴水の上にオリンピア・ジュスティニアーニとウルバヌス8世の甥の子老マフェオ・バルベリーニとの結婚を示すジュスティニアーニ家を合わせた紋章があります。アントニオ枢機卿の死後1階全体がフランチェスコ・バルベリーニ枢機卿の所有となり改装して現在のようになりました。豊かなフレスコ画で覆われていた様子が少しづつ復元されているそうですがここを見ると維持や修復がいかに大変かと思いました。