江戸前のすし(寿司・鮨・鮓) /究極の仕入れ・仕込み・レシピ

江戸前のすし(寿司・鮨・鮓) /究極の仕入れ・仕込み・レシピ

http://sushi.boards.net/ の管理人(元料理人)です。

◆商業目的ではありません。 ご安心ください。
◆主として、ホームページ更新情報を書いていきます。
◆返信できません。

私のすしは、家族、特に父への愛情表現そのものでした。
その父が亡くなるまでの約3年間は、主な仕入先を築地の場内市場に変え、
毎週最上級の素材を仕入れ、究極のすしを目指しました。

今振り返れば、悲しいほど真剣だったその頃のことを中心に書いていきます。
 
このサイトが、あなたの大切な人のために役立つことを心から願っています。

ちなみに、私は元料理人 (懐石中心の高級日本料理) です。
- ホームページ (http://sushi.boards.net/ ) より
-

↓↓↓クリック、よろしくお願いします。
m(_ _)m
 
人気ブログランキングへ
Amebaでブログを始めよう!
シラウオ (白魚)は伝統的な江戸前のすしネタ(タネ)です。
生で使われることも多いですが、とりあえず煮物に分類しておきます。

よく混同される標準和名シロウオ (築地での呼称はイサザ)は、踊り食いで有名なハゼ科の魚で、活けで流通しますが、いかにもハゼ科という感じの外見で、シラウオとは全然違います。
ちなみに、シロウオの踊り食いは我が家でとても人気があったので、毎年春先に使っていました。

シラウオは、小さく淡白ながら個性的な味わいで、実に様々なすしが存在します。
長年日本料理の世界にいた私から見ると、近年新しく登場してきたシラウオのすしは、合う合わないは別として、日本料理からの転用がとても多いなぁと感じます。
つまみ専用に使うすし店もあり、それはそれでちゃんとした見識だと思いますが、やり方次第ではすしもイケます。

1.仕入れ

続きはこちらで↓
 ※商業目的ではありません。
http://sushi.boards.net/thread/58/shirauo-recipe-edomae

↓↓↓クリック、よろしくお願いします。m(_ _)m
 
人気ブログランキングへ
試した白身魚は数知れず。
その内、まだ取り上げていない白身魚で、特に好んで使っていたものについて書きます。
いずれも、定番ネタ(タネ)ではないものの、東京の江戸前のすし店で、そこそこ使われています。

◆カワハギ (皮剥)

カワハギは、東京湾口や外海で釣りをしている時に、近縁種のウマヅラハギと共によく釣れた魚です。
名前の通り、皮をバリッと剥いで使います。

カワハギはキモ (肝)が命の魚ですので、どのすし店でも身と一緒にキモが使われます。
旬は諸説ありますが、中秋から初冬にかけてのものが、身・キモ共に最も充実していると思います。
東京の一定レベル以上のすし店で、秋・冬以外にカワハギが使われることは、ほぼないと思います。

淡白な白身魚のキモには美味しいものが多いのですが、
すしの日に使いたいと思うものはあまりなく、いつもキモ好きの子供達のオヤツになっていましたが、カワハギだけは例外でした。

続きはこちらで↓ ※商業目的ではありません。
http://sushi.boards.net/thread/57/kawahagi-hirasuzuki-kochi-magochi

↓↓↓クリック、よろしくお願いします。m(_ _)m
 
人気ブログランキングへ
深海性の白身魚には、脂と甘味が豊かで、すしに合うものが色々とあります。
既に述べたノドグロ(アカムツ)もその一つです。
このページでは、特に触れておきたい、その他の深海性の白身魚について書きます。

アラ (「魚」へんに「荒」)

標準和名と築地での呼称はアラ。
次に述べるクエとよく混同される魚です。
東京のすし店では滅多に見かけません。

太平洋側でも日本海側でも広い範囲に生息するものの、上物(=大型)が漁獲されるのは九州くらいで、長崎・五島列島あたりの釣り物が特に高く評価されます。
30キロくらいになるものもあるようですが、20キロ以上は稀で、10キロ代に良いものが多いようです。
実際に使えたのは16キロ以下のものでしたが、いずれも素晴らしいものでした。

築地場内で探したことはありませんが、稀に上物サイズの入荷があるという話は聞いたものの、たまに見かけたのは1~2キロ程度の小さなものばかりでした。
その大きさでは使う意味がないと思うくらい、上物サイズとの質はかけ離れています。
ただし、大型のアラの漁場は限られており、漁獲量も極めて少ないため、アラの上物を手に入れるのは、クエの上物を手に入れるのよりも難しいかもしれません。

続きはこちらで↓ ※商業目的ではありません。
http://sushi.boards.net/thread/56/ara-kue-kinki-kuromutsu-kinmedai

↓↓↓クリック、よろしくお願いします。m(_ _)m
 
人気ブログランキングへ
マハゼ (以下「ハゼ」)は、物心ついた頃から父とよく釣った魚です。
何万匹も釣ったと思います。
だから、物凄く愛着があります。

私が幼い頃に乗ったハゼ釣り船は、後部に小さなエンジンの付いた、ボートを少し大きくしたような小さな船で、船頭はオールを使いながら操縦していました。
船宿に程近い、もうとっくの昔に埋め立てられてしまったであろう場所が主な漁場でした。
そのうちに、船は高速の大型船に変わり、行徳沖や木更津沖などが漁場になりました。

ハゼは夏場に小さなものが河口付近でよく釣れますが、小さなハゼには興味がなく、9月下旬から10月中旬あたりに河口付近で主にボート(江戸川放水路が有名)に乗って釣り、ハゼが深場に移る10月下旬から1月初旬頃はハゼ釣り船に乗って海で釣りました。

ハゼ釣りはビギナーの釣りでもありますが、ずっと続けていた最大の理由は、江戸前のハゼが抜群に美味しいからです。
東京湾は埋立てや汚染で散々痛めつけられ、漁獲量も魚介類の種類も少なくなってしまいましたが、どこまでも続く遠浅の海で、泥地が多く、潮の流れが穏やかで、栄養豊富な河川や親潮からの恩恵もあるからでしょう、その魚介類は今でも特別に美味しいものが多く、ハゼもその一つです。
全国から魚介類が集まる築地場内でも、サイズ・鮮度・状態が同じくらいならば、アナゴクルマエビをはじめとする東京湾の魚介類は、
他の産地のものよりも高値で取引されることが多いのです。

ハゼは何と言っても天ぷらが有名です。
江戸前天ぷらの店の中には、天つゆのダシにハゼの骨や頭を使うところもあります。
我が家でも、ハゼを江戸前天ぷらにする場合は、天つゆのダシにハゼの骨を使いました。
昔父が都内の船宿の方に教えてもらったそうです。
素焼きして干したハゼは、宮城などでは正月の雑煮に使われます。
我が家でも、12月にハゼをたくさん釣った時は、
エラと内臓を取ってから素焼きして干し、正月の雑煮のダシに使いました。
刺身もとても美味しく、またキモや卵も絶品です。
他にもハゼは色々な料理にできます。
ハゼ釣り好きの方はよくご存じでしょう。

東京の江戸前のすし店でハゼは定番ネタ (タネ)ではありませんが、ハゼのすしを出す店もたまにあります。

1.仕入れ (築地場内市場)

続きはこちらで↓ ※商業目的ではありません。
http://sushi.boards.net/thread/55/haze-mahaze-recipe-edomae

↓↓↓クリック、よろしくお願いします。m(_ _)m
 
人気ブログランキングへ
一般に流通するカマスに、アカカマス(ホンカマス) とヤマトカマス (アオカマス, ミズカマス) がありますが、以下はアカカマス (以下「カマス」) についてです。

カマスといえば、何と言っても干物が有名で、やや大衆的な魚という感じもしますが、秋から初冬にかけての時期は、日本料理店でもよく使われ、塩と米酢 (関西風に少量の薄口醤油や砂糖が使われることが多い) で締めて棒ずしにすることもあります。

私が働いていた日本料理店では、棒ずしの場合は、軽めに締めて木の芽など相性の良いものを挟み、皮に焼き目をつけたものを切り、八寸 (懐石の一品) などで供することが多かったです。

この関西風の棒ずしもとても美味しいのですが、家で作るなら江戸前っぽくしたいなぁと思っていました。
今でこそ、東京でもカマスのすしを出す江戸前のすし店が少ないながらありますが、私が若かった当時は、見たことも聞いたこともありませんでした。
でも、作ってみたらジューシーで抜群に美味しく、家族も大喜びで、中秋から初冬にかけての我が家の定番となりました。

子供達も赤ん坊の頃からカマスのすしが大好きで、無いと残念がるので、この時期は欠かすことの出来ないネタ (タネ)でした。

1.仕入れ (築地場内市場)

続きはこちらで↓
 ※商業目的ではありません。
http://sushi.boards.net/thread/54/kamasu-akakamasu-recipe-edomae

↓↓↓クリック、よろしくお願いします。m(_ _)m
 
人気ブログランキングへ
これまで貝については、アカガイミルガイ (ミルクイ)トリガイ
煮物ネタ (タネ) としてマダカアワビハマグリを取り上げてきましたが、このページでは、その他の貝について書きます。

貝は小さいので、品数を増やすのに好都合です。
私は、マグロのトロやアナゴのような濃厚なネタを多用しましたので、
貝類は淡白なものを主にツマミとして使いました。

両親の歯の都合で、クロアワビ ・ エゾアワビ ・ サザエ ・ 真ツブ(エゾボラ)のような硬めの貝はあまり使えず、
タイラガイ (タイラギ)、イシガキガイ (エゾイシカゲガイ)、オオエッチュウバイ、エッチュウバイ、加賀バイなどを主に使いました。

江戸前のすしの定番ネタでほとんど使わなかったのがアオヤギ (バカガイ)。
小柱 (バカガイの貝柱)は、そのまま握ったり軍艦巻にしたりウニと合わせたりしてすしにされますが、すしや刺身で光る食材ではないので、すしの日にはほとんど使いませんでした。
また、足 (舌)は加熱すると出てくる独特の香りが父の好みに合わず、ほとんど使えませんでした。
実は、アオヤギの足を生食するととても美味しいのですが、
好塩菌の腸炎ビブリオに汚染されやすい上に、他の原因による食中毒もありうるので、家族に生で食べさせる気になれませんでした。
もしも生で出したとしたら、父や母は気味悪がったでしょう。
だいぶ前になりますが、特定はされなかったもののコレラの感染源として疑われたり、都内のすし店でアオヤギが原因の食中毒が出たりし、
共に新聞やテレビ・ラジオのニュースで大きく取り上げられましたから。

定番とまではいかないものの、
東京のすし店で比較的よく使われる貝にホッキガイ (ウバガイ) ・ ホタテガイ ・ カキ (マガキ)がありますが、
ホッキガイは父の好みではなかったのでほとんど使わず、
ホタテガイとカキはすしの日に使いたい貝ではないため使いませんでした。

以下、すしにも使ったタイラガイ (タイラギ)とイシガキガイ (エゾイシカゲガイ)について書きます。

続きはこちらで↓ ※商業目的ではありません。
http://sushi.boards.net/thread/53/tairagai-tairagi-ishigakigai

↓↓↓クリック、よろしくお願いします。m(_ _)m
 
人気ブログランキングへ
ミルガイは、こげ茶色又は黒っぽい貝殻から、
象の鼻のような黒い水管 (ミル)がニューっと出ている、ちょっとグロテスクな感じの貝です。
豊かな甘味と香り、心地よい歯触りに特徴のある貝ですが、
漁獲量が激減してしまったため値段が高く、上物を使えるすし店は限られます。

標準和名は「ミルクイ (海松喰)」ですが、
「ミルガイ (海松貝)」の方がより一般的(少なくとも関東では)だと思います。
「本ミル」という呼称も一般的ですが、
これは形が似ているナミガイ (波貝)という全く別の種類の貝が「白ミル」の名で流通するようになってから、区別するために使われるようになりました。

ナミガイは貝殻が白く、水管はやや茶色がかったクリーム色という感じなので、簡単に見分けられます。
ナミガイの方が水管が大きく長く成長し、水管がミミズ系の生き物を連想させるため、よりグロテスクな感じがします。
経済力のなかった若い頃は、値段の安いナミガイを使いましたが、ミルガイとは値段も味も全く異なります。
ナミガイをナミガイと分かって食べる分には問題ありませんが、
飲食店 (すし店を含む)の中には、ナミガイをシロミルではなくミルガイとしてメニューに入れ、高い値段をとっているところもありますので、だまされないよう気をつけてください。

1.仕入れ (築地場内市場)

続きはこちらで↓
 ※商業目的ではありません。
http://sushi.boards.net/thread/52/mirugai-mirukui-honmiru-recipe-edomae

↓↓↓クリック、よろしくお願いします。m(_ _)m
 
人気ブログランキングへ
お茶は、ガリと共に重要な口直しの役割を担います。
同時に、ガリと同じく繰り返し口にするため、すし全体の良し悪しにも影響を与えます。

お茶はあくまでも口直しであって美味しいお茶はすしに不向きとし、
安くて不味いお茶を出す高級店も中にはありますし、そういう能書きもよく見聞きします。
でも、私はすしにとってお茶とは、そのような消極的なものではないと思っています。
すしの名店でも多くの場合、香り・旨み・渋み・苦みのバランスのとれたお茶を出しています。
すしに合う美味しいお茶を飲みながら食べた方が、すしに対する満足感も高まります。

江戸前のすし店では、昔から粉茶が使われています。
茶漉しに入れて湯を注げば、すぐに必要な濃度のお茶が出せることに加え、値段が安いことも使われる大きな理由でしょう。
でも、いくつものすしの名店でお茶について伺うと、
粉茶だけでなく煎茶・芽茶・抹茶などをブレンドしているところが大半でした。

1.仕入れ (各地)

続きはこちらで↓ ※商業目的ではありません。
http://sushi.boards.net/thread/51/tya-nihontya-ryokutya-edomae

↓↓↓クリック、よろしくお願いします。m(_ _)m
 
人気ブログランキングへ
江戸前のすしで海苔巻といえば、狭義にはかんぴょうの細巻を指します。
マグロアナゴコハダ玉子焼きなどと並ぶ、江戸前の伝統的なすしです。
また、かんぴょうは太巻 ・ 中巻 ・ ちらしずし(特にばらちらし) ・ イカの印籠詰め(印籠づけ)の具や、握ったすしの帯などにも使われます。
私は、かんぴょう巻 ・ イカの印籠詰め(印籠づけ)の具、
伝統的な仕込みを施したシラウオの握りの帯として使いました。

すし店 ・ すし職人の技量を見るには、かんぴょう巻を作らせるのが一番だと云われます。

・ かんぴょうの選択 ・ 味付け ・ 食感 ・ 温度

海苔の選択と供する時点での状態

・ 米の選択 ・ 炊き方 ・ 合わせ酢の味と合わせ具合 ・ べたつき感のなさ ・ 温度

シャリとかんぴょうの量的バランス

・ 処理のスピード

・ 包丁の技術

・ 見た目の美しさ

シャリシャリの間に含ませる空気の程度

シャリとかんぴょうの密着度

・ トータルな味わい


等々、江戸前のすしに求められる、多くの重要ポイントが含まれているからでしょう。
握りは何度も手返しすれば見た目はごまかせますが、巻物は一発勝負。
しかも、かんぴょうは巻物の芯としては形が不安定で、
シャリとかんぴょうが見える面はみすぼらしくなりがちです。

私は、技量を見るなどという嫌らしい考えはなく、勉強の為、すし店に行くたびにかんぴょう巻を注文しました。
名店と云われるすし店でもずいぶんと食べましたが、素材の質や味の好みを除外しても、本当に素晴らしいと思えるかんぴょう巻に出会ったことはありません。
それだけ難しいわけです。
だから面白い。
かんぴょう巻には、シンプルなものを非凡に仕上げる楽しさがあります。

1.仕入れ

続きはこちらで↓
 ※商業目的ではありません。
http://sushi.boards.net/thread/50/kanpyou-recipe-edomae

↓↓↓クリック、よろしくお願いします。m(_ _)m
 
人気ブログランキングへ
いつ、どの魚介類を使えばいいのか、といったことがすぐに分かるよう、月別の表にまとめました。
非常に使いにくく融通の利かないツールで作表するしか方法がなかったので、表の幅が均一でなかったりします(笑)

私の使用実績に基づくもので、基本的には味覚の旬とそれに準じる時期に使いましたが、それ以外の時期に使ったものもあります。(記号で分別しています)

・ 表中の魚介類は全て天然の上物です。

年度や漁獲地により、時期に多少の差異があることをご理解ください。
(気候変動等による乱れもあります。)

味覚の旬と、漁獲の旬(漁獲の最盛期)は一致しないことも多いです。 
(このサイトでは、味覚の旬のみを旬と定義しています。)

・ 春夏秋冬の順にするため、3月を起点にしています。

表中の魚介類名をクリックすると、各々のページに飛びますので、詳細を確認できます。

表中の記号の意味は以下の通りです。

 

    質が良く、安定しており積極的に使った。 / 旬真っ盛り

    質が良く、安定しているがほとんど使わなかった。/ 旬真っ盛り

    比較的質が良く、安定しており積極的に使った。/ 旬に準じる

   比較的質が良く、安定しているがほとんど使わなかった。/ 旬
          に準じる

    質が不安定であるにもかかわらず、あえて使った。

×    最悪であると分かっていながら、あえて使った。
          (7・8月の生本マグロのみ)

空欄  上記以外、又は入荷がないため、ほとんど使わなかった。


したがって、が特にオススメの時期ということになります。


続きはこちらで↓ ※商業目的ではありません。
http://sushi.boards.net/thread/49/neta-gyokairui-syun-edomae

↓↓↓クリック、よろしくお願いします。m(_ _)m
 
人気ブログランキングへ