こんにちは！ 廣田信子です。
管理組合運営に関する私の記事には、
その都度、現場の最前線にいる方から、
コメントが寄せられます。
皆さん、苦労されているのです。
その多くは、
「その通りだけど、実際にはそううまくいかない」
というものです。
なぜなら…
組合員は、
無関心か非協力的で自分勝手な主張ばかりをする…
輪番制の役員は、
1年を無難に過ごせばいいと課題を先送りする…
逆に、
長年理事長が変わらない管理組合では、
理事長の独断が是正できない、
無関心が助長される、
内部対立が激しくて合意形成が難しい…
というようなものです。
その現状はよくわかります。
だからこそ、私は、
少しでもそういった現場に役立つ情報を届けたいと、
このブログを書き続けています。
そして、そのコメントを下さる方々は、
どういった覚悟をしているのだろう…
と考えます。
覚悟？
一組合員でしかない自分が、
なんでみんなのために覚悟を決めてまで、
取り組まなくてはいけないの？
みんなの問題でしょう～
と思われることだと思いますが、
危機を乗り越え、
様々な意見をまとめ上げられる合意形成力をもって、
先駆的な運営ができている管理組合は、
覚悟をもって、マンションの「守り人」になると、
腹を決めている人が最低１人いる…
そう思います。
決して、理事長や修繕委員長として権力を持とう…
なんて気持ちはなく、
自分や家族が暮らすマンションと住民の生活を
守っていこうという静かな覚悟です。
覚悟を決めて取り組んでいる方は、
お会いするとすぐわかる、
徳の高いオーラが出ています。
こういう方に、時々出会えるので、
どんなに現実の問題が悩み深くても、
私は、この世界で、がんばっていられます。
そのオーラは、組合員にも、周囲にも伝わるものです。
だから、人を引き付け、
いっしょに活動する仲間が集まり、
合意形成も可能になります。
外部からの情報も、プラスの提案ももたらされます。
覚悟を決めるということは、
あきらめないということです。
難しい現状があったら、
どうすれば、その現状を乗り越えられるかを考え、考え、
戦略をもって行動します。
うまく行かなかったら、無理せずに、
謙虚に何が原因かを考え、
それを踏まえて、また次の戦略を考え、考えます。
そのうち、周りには賛同していっしょに考えくれる
仲間がかならず集まってきます。
改善することはたくさんあるはずです。
総会で強く反対する人がいるなら、
総会前に情報をどれだけ分かりやすく組合員に伝えていたか、
組合員の意見を聞く体制はできていたか、
総会議案書での説明は十分だったか…
過去に感情的なしこりがある方には、
個人的に話をする機会を持ったか…
組合員が無関心だというなら、
組合員が関心を持ちそうなことを調べて、
そこから、つながりをつくる努力をしてみたか…
マンションの守り人のなる覚悟をした人は、
覚悟をもって起業した経営者と同じです。
最初からうまくいかなくても当たり前、
めげずにやり続けるのです。
その覚悟を決めるに至った経緯には、
それぞれ物語があります。
運命の巡り合わせで、
これは自分がやるしかないと思う状況になって、
覚悟を決めるのです。
覚悟をしたからには、
腹をくくって、
「どうしたらうまくいくか」だけを考えて動くのです。
だから、もう愚痴は出ません。
管理組合は、覚悟を決めて取り組んだ成果が、
実は、現れやすいのです。
自分が起業したのと同じ覚悟で取り組んだら、
必ず、成果が現れます。
自分が、そこまでする覚悟はとてもないし、
その必要も感じない。
自分以外にもそんな人が現れない…というなら、
それは、それで、その管理組合の現状です。
お金の使い方に無駄が多くても、
長期的な展望がなくても、
人間関係が希薄でも、
管理会社や外部専門家に任せて、
お金をかければ
平均的な管理状況を維持する方法はあります。
それも、現時点で
その管理組合の一つの選択なのです。
「覚悟を決める」ということと人生の関りについては、
明日、書いてみたいと思います。
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