「リノベーション」がマンション全体の価値を上げる? | 廣田信子のブログ

廣田信子のブログ

マンションコミュニティ研究会、MSC㈱代表廣田信子より
日々のマンション生活やお仕事に、また人生にちょっとプラスになるストーリーをお届けしています。
一人ひとりが自分らしく活躍しながら、力を合わせることで豊かに暮らす、新しいコミュニティ型社会を目指して・・・

こんにちは! 廣田信子です。

 

先週の「カンブリア宮殿」(テレビ東京)では、

「リノベる」の取り組みが紹介され、

山下智弘社長が登場していました。

 

番組のキャッチコピーは、

「空き家が毎年60万戸増える時代に、

理想の我が家を手に入れる。

中古住宅革命の全貌!」

 

とかなり派手です(笑)

 

「リノベる」は、

高経年の中古マンションを購入、リノベーションして、

自分らしいライフスタイルを実現するという

暮らし方のモデルを構築した先駆者です。

 

実は、マンションコミュニティ研究会の2013年のフォーラムで、

「リノベる」山下社長をゲストの一人としてお呼びしています。

http://www.mckhug2.com/topics_20131120.html

 

フォーラムのテーマは

「めざせ!サスティナブルマンション」

 

~ ハード(専有、共用)、ソフト、流通

すべての視点で常に魅力的なマンションは? ~

 

その趣旨は…

 

人が住み続けて、

豊かなコミュニティがあってこそのマンションです。

 

時代の変化の中で

マンションが魅力ある住環境であり続けるためには、

 

共用部分や敷地全体、専有部分、そこに暮らす人々、

すべてが魅力的で、その情報がきちんと伝わり、

ここに住みたいと若い世代が感じて

入居してくれることが必要です。

 

マンション全体の設備をリニューアルし、

リノベーションで住まいの魅力を高め、

豊かに管理され、

ステキなコミュニティがある理想のマンションへの道を

描いてみたいと思います。

 

となっています。

 

http://www.mckhug.com/semi/20131120semi.html

 

 

改めて、5年前としては、

先駆的なテーマ設定だったと思います。

 

 

まだ、まだ、

専有部分のリノベーションと、

他の居住者や管理組合との軋轢があった時代です。

 

積極的に若い高感度の居住者に入居してもらうことで、

新たなコミュニティが育ち、

市場での評価が上がることへの理解も、

進んでいるとは言えませんでした。

 

「リノベる」も、

まだ、マンション全体の価値を上げるというところまでは

至っていなかったように感じました。

 

フォーラム終了後、

マンションの特性を理解しない「リノベーション」で、

下階や近隣が騒音等の被害を受けている…

構造壁を勝手に抜かれた…

そんな、管理組合からのコメントもありました。

 

「リノベーション」のルール作りが必要だと強く感じ、

その後、勉強会等でも取り上げてきました。

 

そんなご縁があった「リノベる」が、

従業員200名近くの会社に成長し、

 

住む人の夢をかなえるにとどまらず、

 

そういう高感度の人たちが連鎖的に集まることで、

新たな活気あるコミュニティが生まれ、

高経年マンション全体の資産価値を上げている…

 

その様子を番組で見て、ようやく、

専有部分の「リノベーション」は、

マンション全体の価値を上げるのだ…ということが、

受け入れられる時代になったのだと感じました。

 

今、不動産会社が、中古マンションを買い取って、

自分たちの基準で「リノベーション」して、

価格を上げて売り出すというビジネスモデルが隆盛です。

 

人気エリアの中古マンションは、

みんな不動産会社に買われてしまう…という声も聴きます。

 

でも、そういう、出来合いの「リノベーション」では、

 

自分らしいライフスタイルにこだわって、

古い物件を探すところから始めて、

管理組合との接点も持って、

自分たちで一からつくったゆえの愛着が生まれる…

 

という過程が省かれてしまっています。

 

「リノベる」の一人一人の思いに寄り添うこだわりは、

マンションに対する愛着を育て、

入居後のコミュニティにも良い影響を与えるという意味で、

まさに「サスティナブルマンション」につながると

番組を見て、改めて感じました。

 

でも、一方で、

テレビ番組は、どうしても良い面しか伝えませんから、

いろいろ課題もあるのだろうな…

という思いもあります。

 

高経年マンションは、

鉄筋コンクリートのスラブや壁がどうしても薄いので、

元気な子供がいる家庭で

下階、両隣との騒音問題は大丈夫かな…と

気になります。

 

管理組合が、本気で、

どちらにも納得できるルール作りをすることが、

ますます重要になるでしょう。

 

 

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