親の資産管理と相続は別! | 廣田信子のブログ

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マンションコミュニティ研究会、MSC㈱代表廣田信子より
日々のマンション生活やお仕事に、また人生にちょっとプラスになるストーリーをお届けしています。
一人ひとりが自分らしく活躍しながら、力を合わせることで豊かに暮らす、新しいコミュニティ型社会を目指して・・・

こんにちは! 廣田信子です。

 

家族信託について書いた2つ記事

 

https://ameblo.jp/nobuko-hirota/entry-12410835977.html

 

https://ameblo.jp/nobuko-hirota/entry-12411121637.html

 

を読んだ知人が久しぶりにメールをくれました。

 

親が生きている間の資産管理と相続は別と

割り切って考えるべきで、

 

その意味でも信託の活用は重要だ…と

自分の事例を話してくれました。

 

 

知人を仮にAさんとすると、

 

Aさんは、今、70歳。

地方の本家と言われる田畑をたくさん持つ家の長男で、

農家でありながらお父さんは公務員の家庭で

跡取りとして育てられました。

 

東京の大学を出て、

親は公務員か先生になって田舎に帰ってくることを

強く望んだのですが、

 

Aさんは、田舎に帰るのはいやで、

東京で一般の企業に就職しました。

 

その時、親と、

地元に暮らしていなくても長男としての役割は果たす、

いずれは、実家に戻ってくると約束しました。

 

その当時の田舎は、長男が後を継ぐという感覚が

当たり前のように残っていたのです。

 

で、その当時、実家の資産は、

Aさんにとっても

それなりに価値があるものに思われました。

 

Aさんには、弟と妹がいましたが、

 

親は、

Aさんに不動産をまとめて引き継いでもらいたいと思い、

 

その代わりに、

弟と妹が結婚して東京に家を持つときには、

かなりの資金援助をしていたようです。

 

ようです…というのは、

親は、それぞれにどれだけ資金援助をしているかは

他の兄弟には隠していて、

兄弟も、その話には触れないからです。

 

40年近くも前のことです。

 

資金援助を受けて、

弟は都心にマンションを買いました。

妹は郊外に戸建住宅を建てました。

 

お父さんの退職金を当てたのだろうといいます。

 

でも、Aさんは田舎の実家の立派な家があるので、

親の気持ちを考え(もちろん親は資金援助しないでしょうし)

東京に家は持ちませんでした。

 

奥さんにぶうぶう言われながら、

公団の借家住まいで、

まとまった休みや冠婚葬祭の度に田舎に帰って、

長男としての役割を果たしていたのです。

 

実家を改修することになっても、

親の介護が必要になっても、

 

弟や妹は、

長男が跡取りとして財産を継ぐんだから…と

関係ないと思っています。

 

で、Aさんにも親の刷り込みがあるので、

自分が抱え込んできました。

 

Aさんは、退職後、

東京と実家を往復して、親の面倒をみました。

 

その甲斐あって、2人とも長生きで、

お父さんは、最後は認知症で施設に入居しましたが、

98歳まで長生きされ、1年ほど前に亡くなりました。

 

その時の遺産相続で、

Aさんは愕然としたといいます。

 

田舎の家や不動産をAさんが継ぐことは、

兄弟も納得なのですが、

 

その代わりに、親の残した多少の現金は、

自分たち兄弟に配分するように…と。

 

で、その額が小さいといって、

Aさんが勝手に使ったんじゃないかと言い出す始末。

 

そして、何より腹立たしいのは…

 

親に資金援助をしてもらって

40年前に都心にマンションを買った弟は、

その後2度の買い替えで、

今、時価で1億円近い自宅マンションを持っているのです。

 

妹の郊外の戸建は、

今はそれほどの価値はありませんが、

それでも数千万円の価値はあります。

 

でも、そのことはまるでなかったことのように

言っていることです。

 

自分だって、田舎の家に縛られなかったら、

都心に自宅マンションぐらいもっていたはず。

 

その代わりに70歳になって手にした遺産は、

現金化もできずに維持管理のお金がかかる負の遺産。

 

バブルのころ、

土地の一部を売ってほしいという話もあったが、

親は売らなかった。

それに自分も何も言えなかった。

せめて、もう少し、早めに対応をしていれば…と。

 

で、今は、

田舎には戻らないという奥さんと半別居状態で、

田舎の家に暮らして、

畑仕事をして、家の修理や親の残したものの整理をしている…

 

自分の人生は何だったのかと思うことがある…と。

 

 

親が長生きするということは、

親が亡くなった時に、何が本当に価値ある財産で、

何が負の遺産になっているかわらない。

 

親が生きているうちに、

親の介護等の費用をどこから捻出するか、

誰が親の資産を管理するかということと、

 

親が亡くなった時に、公平に遺産を相続するということは、

別のことと考えるべきだと、

今、しみじみ思っていると言います。

 

私の「家族信託」の記事には抜けている視点だと思って、

知らせてくださったのです。

 

「家族信託」は、いろいろな意味で、

長生き社会に必須の考え方かもしれませんよ。

 

10月24日(水)の

マンションコミュニティ研究会の勉強会は、

 

「家族信託」について、一級の講師をお迎えした、

気軽に参加できるセミナーです。

https://www.mckhug.com/kenkyu/20181024.html

 

それぞれに自分なりの発見があると思います。

聞いてみませんか。

 

 

なお、マンションコミュニティ研究会のHPが

セキュリティ強化で、URLが少し変わりました。

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