若い世代は、まちのブランド、おしゃれさ重視 | 廣田信子のブログ

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マンションコミュニティ研究会、MSC㈱代表廣田信子より
日々のマンション生活やお仕事に、また人生にちょっとプラスになるストーリーをお届けしています。
一人ひとりが自分らしく活躍しながら、力を合わせることで豊かに暮らす、新しいコミュニティ型社会を目指して・・・

こんにちは! 廣田信子です。

 

独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)が

先月、改元を前に発表した調査結果が面白かったです。

https://www.ur-net.go.jp/news/0312_honsya_research.html

 

「平成世代」と「昭和世代」の住まいや地域との関わりといった

“暮らし”への意識の違いを明らかにすることを目的とした

「平成世代と昭和世代の暮らし意識調査」です。

 

(インタネット調査、サンプル1,000名

平成世代16~29歳、昭和世代30~59歳)

 

まず、住む「まち」を決める場合に重視することは、

 

平成世代、昭和世代とも、「買い物環境の充実」が

上がっています。

 

大きく違ったの「職場・学校の近く」で、

平成世代では「職住近接」を重視する傾向がはっきり見られます。

 

昭和世代に比べて、

平成世代は「まちのブランド」が2倍近くあって、

“ブランド重視”の傾向が見えます。

 

 

では、自分が住む「住宅」を決める場合に重視することは…

というと、

 

昭和世代と平成世代で大きく違うのは、

昭和世代が重視する

「日当たり」「隣にどんな人が住んでいるか」「収納の充実」

は平成世代ではあまり重視されず、

 

逆に、平成世代では、

「キッチンなどの最新機器の充実」「デザイン性」が

重視される傾向がありました。

 

SNS時代には、

「インスタ映え」する「おしゃれ感」が重要視されると

分析されています。

 

さて…

この調査で、昭和世代とされるのは、「30~59歳」

管理組合運営では、十分、若手とされる世代です。

 

このさらに上の世代「60歳以上」とは、

もっとギャップがあるでしょうね。

 

ちなみに、

先日発表になった「平成30年度マンション総合調査結果」では、

世帯主の年齢が、60歳代が27.0%、70歳以上が19.3%でした。

 

高経年マンションで、若い世代に入居してもらいたいと思ったら、

自分たちのマンションの「魅力」を、

自分たち目線でなく、

若者目線で考えなければなりません。

 

高齢の役員の方が集まっての、

若い世代をどうして呼び込むかという議論を聞いていると、

どこか感覚がずれているように感じることがあります。

 

この調査結果は参考になると思います。

 

「まちのブランド」がある地域なら、

高経年マンションでも、

やり方次第で新たな価値を生み出せそうです。

 

また、「まちのブランド」はちょっとハードルが高かったら、

マンションの「デザイン性の高さ」「水回り等の機器の充実」で、

若い人を引き付けられる可能性がありそうです。

 

・エントランス周りをデザイン性が高いものにリノベーションする…

・外壁におしゃれなデザイン・色を取り入れる…

・専有部分のリノベーションやDIYがしやすいように、

給排水設備をフレキシブルにする…  等々

 

で、

そういった事例をインターネット上で発信していく…

その積み重ねで、

新たなマンションとしてのブランドが育つ可能性があります。

 

まず、若い世代の価値観を知るマーケティングから

始めることが大事なんでしょうね。

 

というと、

そんな若い人たちの価値観に媚びる必要はない、

まず、自分たちが高齢になっても住み心地がいいことが一番だ。

 

という声が聞こえてきそうです。

 

それは、その通りなのです。

 

だから、

高経年マンションで若い世代を呼び込もうという掛け声は、

なかなか結果に結びつかないのです。

 

本当に望んでいないことは、実現しないのです。

 

また、

子ども家族が、親との近居でマンションに戻ってきて

若い世代が増えている。

だからうちのマンションは大丈夫だという話をよく耳にします。

 

それは、すばらしいことですが、

 

その場合、入居の動機が、必ずしも

自分の育ったマンションが魅力的だったから

ここに住みたい思って帰ってきた…とばかりは言えないのです。

 

親の近くに住んで孫の面倒をみてもらいたい、

高齢の親の見守りがしやすいように近くに住む、

 

親が、

近くに住むならとマンションの購入資金を負担してくれる、

 

等々、家族の事情が大きいことが多いので、

 

子供たちが帰って来たから、

このマンションはこのままでもだいじょうぶ、

若い世代にも魅力的なんだと安心するのは、

ちょっと心配です。

 

何だか、

いやなことを言うようでごめんなさい。

 

自分たちの心地よさを維持しながら、

若い人たちの感性を取り込んでいくというのは、

簡単ではないのです。

 

それでも、

若い世代のことを理解しようという気持ちだけは

持っていたいと思います。

 

 

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