人文研究見聞録:お休み岩(吉備の中山) [岡山県]

岡山県岡山市の吉備の中山にあるお休み岩(おやすみいわ)です。

環状石籬の近くにある岩で、吉備の中山に鎮座する神が休息したといわれています。


概要


案内板によれば、この岩が「お休み岩」と呼ばれるようになった記録や言い伝えは残されていないとされます。しかし、他の地域では神様が休息したと伝わる「腰掛け石」や「お休み岩」と呼ばれる岩石が多数あり、それにまつわる言い伝えも数多く残されています。

また、民間信仰には、「山の神」は春に里に下り、「田の神」となって人々とともに五穀豊穣を見守り、秋の収穫が終わると山に帰って「山の神」になるという考えがあり、これは山に祖先の御霊が静まると考える祖霊信仰と深い関わりがあるともいわれています。ですので、吉備の中山の「お休み岩」もこのような信仰に基づいてこの名で呼ばれるようになったのかも知れません。

料金: 無料
住所: 岡山県岡山市北区一宮
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。