第二回、地域自慢大会が開催されました。
三次市内、3校の高校生が集まり、それぞれの地域課題や地域発展について研究した成果を発表する場。明日の、高校生起業家の創出もあるかもしれません。
今回は福岡市長もご参加いただきました。
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さて、今回はそれぞれテーマが分かれ、伝え方にも工夫を凝らしたよい発表でした。
三次高校は、高校生目線から出発し、地域の人にも知られていない場所までしっかりヒアリングした『地域マップ』を。実際の取材に赴い、作成したそうです。知っているようで、意外と知らないのが地域かも知れません。そんなかゆいところに手が届く、地域マップ。
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青陵高校は、地元の三次フードセンターさんと共同で、3つのレシピ開発を。お弁当、スィーツ、おむすびのそれぞれに三次の特産品を使い、デリカテッセンのコンテストに出品するとのこと。地元の郷土食「ワニ」を題材にしたおむすびは、会場でもぜひ「たべたい!」の声が。9月中旬から、実際に三次フードセンターさんで販売開始予定です。
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日彰館高校は、高校主導で行われている「剣道によるまちづくり」。プレゼンの最初に剣道型も披露頂きました。剣道を通じて、個人の心身錬磨のみならず、子どもから大人までの合同稽古による世代を超えた交流を産んでいました。社会人になると、どうしてもコミュニティが会社内だけになりがちです。私もそうでした。それ以外の交流があることで、どんなに生きる励みになることか。素晴らしい取り組み。
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また、ゲスト出演して頂いた、静岡県榛原高校の発表は、また圧巻。地域リーダーを創出するためのプログラムをご紹介頂きました。突出するリーダーではなく、市内の2つの県立高校でプログラムを実施し、これを受けることで誰でも地域のファシリテータとして成長できる、という内容でした。万人に一人の突出した人材を待つのではなく、誰もが地域を支えることのできる力をつけることができるという、まさに目からウロコの内容でした。
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広島県立大学の西村教授の総括、県大の生命環境学部の新設学科のお話しもありました。地域貢献を学問領域とする学科ができ、地域の農業などのサイエンスを必要とする部分に共同して参画していくこともできるそうです。どの大学も地域貢献を唄ってはいますが、実際には予算がおりなかったり、体制が整っていないことで、なかなか難しいようです。しかし、県立大学ではそこを上手く、打ち破ってくれそうです。


最後は、全員が3つのグループに分かれてのディスカッション。高校生や引率の先生、聴講に来ていただいた地域の方も交えての対話が、皆の思考を更に高めてくれました。世代を超えた意見交換から、新たな視点が入り、思考がドライブし、新しい考えがどんどん浮かんできているようでした。


我々地域の大人も、彼ら次の世代へ胸を張って渡せる地元を作らなければならない。そのためには、高校生だけでなく、我々自身もまた勉強し、成長する必要があると痛感しました。

能を大成した世阿弥が『風姿花伝』の中で、「初心忘れるべからず」と言っています。これは、「いくつになっても、物事を始めた時の心持を忘れるな。基本が大切、増長するな」という意味にとられがちですが、本来は違います。「若年、壮年、老年、いづれであってもその段階に応じて学ぶべきことがあり、それを怠るな」という意味で書かれています。芸能に携わり生きていく彼にとって、生きるすべての段階で成長をするという厳しい人生観です。

世阿弥に及ばないまでも、我々も自分に応じた成長をすべき。どんな地域を作りたいのか、どんな将来にしたいのか、それに必要な能力や知識は何か。
高校生と一緒に、我々も成長していきたい、誰もが地域のリーダーになれるような、そんな地域を作ってきたい。

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