友人にアプローチの達人がいる。
どんなライからでもワンピン以内に寄せてくるし、バンカーの名手でもある。
ハーフインターバルでよく同伴競技者から、
「あのスピンはどうやって掛けているんですか?」
と聞かれることしばしば。
そんなアプローチのテクニックと道具について聞いてみた。
当ブログ調に編集してあり、あくまで個人的な見解であることをお断り申上げておく。
ショート癖から距離感バラバラ!「どげんかせんといかん!」
スピン性能がウェッジ選びの際のキーポイントのように言われているが、彼の場合は如何に振りやすいかでしか選んでないという。
それは、スピン自体はどのウェッジもかなり効くから、後は計算通りの距離を刻めるかどうか?
思った通りの球筋が出る形状かどうか?の好みの問題なのだそうだ。
彼が、アプローチに開眼したのは怪我をして飛距離を落としたのがキッカケ。
飛ばないからセカンドが必ず残る。
必然的にパーオン率が下がる。
無理して振ってもピン側に寄せられる訳ではない。
しからば、アイアンの精度を磨く前にアプローチの精度を高めよう。
そうすればパーは拾えるし、アマチュア競技ならバーディーは要らない。
如何に70台をコンスタントに出せるかがポイントだったという。
それまでは、58度のウェッジで自分の距離感だけを信じて寄せていたそうだ。
ところが毎回ショートする。
きちんとキャリーを計算して落とし所に運べてなかったのだ。
ロフトを56度に変更。
最初は58度と同じ距離感で振ったら大きなショートは無くなったのだが、毎回バラバラの距離を残すパッティングに「どげんかせんといかん!」と思ったのがアプローチ鍛錬のキッカケだったそうだ。
機械的なキャリーを身に付けるために!
まず、振り幅に応じた距離感の把握に努めた。
練習場でひたすらトップの位置を何段階かに固定して、トップで止めた状態でキャリーの把握に努めた。
10ヤード、30ヤード、50ヤード、70ヤードの4段階。
前よりも精度は上がったのだが、どうも着弾点がバラバラ。
毎回同じキャリーを刻めないのはパンチの入り方が毎回バラバラだったから。
コースに出て機械的なトップの位置で寄せようとしても、練習場より結果は惨憺たるものだった。
当然だ、パンチが毎回違うし、ライも違えば着弾点の傾斜も違う。
ましてやコースによって芝のコンディションまで違うのから、練習場で少し良くなったからと言ってピンに絡むようなアプローチを毎回打てる訳ではない。
それでも計算されたキャリーを身につけるために思考錯誤していたところ、ある練習グリーンでのこと。
ベテランゴルファーが初心者にパットのアドバイスをしていた。
トップは毎回同じ位置。フォロースルーの長さで距離を把握するように指導していた。
それがヒントになったのである。
すかざず、トップの位置を固定。
フォロースルーで止める位置を三段階で振ってみたところ、かなり精度の高いキャリーで打てることが分かった。
パンチの入り方がフォロースルーの位置を決めることによってある程度揃ってきたのである。
そして距離感と高さについても、ボールを置く位置によって微妙なコントロールで揃えることが出来るようになり、だんだん射程範囲に入って来たのだった。
よくスピン性能云々と言われているが・・・
次に道具を見直した。
スピン性能については、「フラットな状態で58度でキャリー7:転がり3。56度でキャリー6:転がり4の範囲ならそのクラブは合格です。」と彼は言っている。
それ以上スピンが効くとショートするし、それ以上スピンが効かないとオーバーする。
「最近のウェッジは殆どこの範囲に納まってます。ただ、レーザーミーリングのウェッジについては、これ以上のスピンが掛かるモデルが多いので要注意です。」
さらに、クラブ素材の持つ本来のスピン性能とは違う軽いスピンのようで、計算通りの止まり方をしないからレーザーミーリングは使い辛いとも言っていた。
止まれば良いってモノじゃないし、止まり方が問題なのだ。スピンは効くがスライススピンが強いモデルがあったり、スピンを掛ける打ち方をしたばかりに想像以上に止まってしまうウェッジだったり、一番厄介なのはキャリーが出ないウェッジ。
ウェッジは打点が一番小さいから丁度良い力加減で打てる重量とバランスによって距離の出方が違う。
バランスが出ないウェッジは意外と距離が出せないし、重すぎるウェッジは手元の狂いが多い。
彼の合格ラインは460g~470g前半のクラブ重量でD2~D4までで重量とバランスを勘案して決めているという。
決してバランス優先に選んだり、重量優先で選ぶことは無い。
あくまで双方に許容範囲があり、振ってみて振り心地の良いものをチョイスしているそうだ。
中には思った距離で打てないばかりか、スピンが邪魔になるほど合わない激スピンウェッジもあるという。
クリーブランドのウェッジを彼は使わないそうだ。
あまりにもスピンが効き過ぎると言う。
そして軟鉄素材ではないので打感がどうも慣れないらしい。
同様の理由でフォーティーンの歴代モデルについても敬遠していたそうだが、最近発売されたFHフォージドだけは使ってみたところ自分の感覚にバッチリだったそうだ。
現在、彼のウェッジは、いくつかあるうちゾディアV2.0、グランディスタを使い分けている。
中でもゾディアのスピン性能は、どのウェッジよりも一番凄いのだが、レーザーミーリングモデルと違い変なスピンが掛からないし、重量感をしっかり感じれるフォルムなのでキャリーの精度がかなり高いそうだ。
かなり突っ込んで打てるウェッジとしてはゾディアが一番でキャリー8:ラン2で計算する唯一の例外ウェッジだ。
「きっと自分に合っているんでしょうね。スィングの力感がそのままクラブに伝達出来ます。」
激スピンで気に入っているのはゾディアだけらしい。
ロブで苦悩!打ち方を知って覚醒
「スピンは意図的に掛けないとピンには付けられないですね。」
今までの打ち方で満足出来なかったのは、着弾点によって転がりが毎回違うことだった。
当然、キャリーだけで計算しているのでカップからの距離もバラバラ。
転がりを「どげんかせんといかん。」
そのためには意図的で計算されたスピンコントロールを身に付けるしかなかった。
高いキャリーでピタッと止まるスピン、バックスピンにならない程度の距離とフェースの開き具合を確認しながら練習を重ねた。
一番、苦しんだのはロブショットと低いスピンボールだった。
ロブは、開いてそのまま打ったのではザックリやトップしたりでボールコンタクトの精度に問題がある。
何とか、きっちりボールを捕まるロブを打つためにひたすら打ち続けたのだが、アドレス時の重心を左体重にすることだけしか解決策が分からなかったそうだ。
左体重でも毎回コンタクトはバラバラ。
プロはなんでダフったりトップしたりしないでしっかりコンタクト出来るんだろう?
一生懸命ヒールからクラブを入れてはみるものの完璧にコンタクト出来る頻度は低かったそうだ。
ヒール寄りからクラブを入れて左に抜いてスライス回転でボールを上げるイメージで振ってはいるものの、ダフリやトップは解消されないので、コースでもどうしても打たなければならない時だけ恐る恐るロブを打っていた。
ある日、コックを使い過ぎなんじゃないかと思い、左親指に力を入れてアドレスしてみたところ、ハンドアップになりヒールが浮いた状態でそのまま振ってみると、ロブが凄く打ちやすいことに気付く。
フェースを開いてボールを左に置き、左足を開くまでは今まで通り左体重、最後にヒールを浮かせて振ることによってロブでもキッチリ捕まえられることが分かった。
そうなると見る見るロブの精度が上がってくるし、アプローチの振り幅でスピンコントロールも容易になって来た。
打ち方の引き出しもどんどん増えてくるし、理屈通りに打てる。
あまりにもカットに打ちたいがためにヒールからクラブを入れる感覚に捕らわれ過ぎていたのだった。
低く出るスピンを会得!
スピンで一番難しいのが低く出て止まるスピンボールである。
よく、「Tさんの寄せは、強いと思ってもカップ近くで必ずスピンが掛かって止まりますね?どうやって打ってるんですか?」
昼食時に良く聞かれるスピンコントロールがコレだ。
さぞかし難しいのだろうと思ったところそうでも無いらしい。
彼曰く、「ボールを右に置いて、フェースを開き、左肩を落とす。ヒールを少し上げて、左足を引いて標的を定めてから届かせたいところの距離感で振る。」ただ、コレだけだそうだ。
これを会得出来たのは先ほどのロブでのボールコンタクトが一番自信になったそう。
こちらも、ご他聞に漏れずヒールアップで構えてボールを捕まえるのがコツなのだ。
ボールを右に置けば置くほどトップまでのスィングプレーンが短くなる。
そうするとだんだん手打ちになり最悪シャンクになる。
このリスクを回避するために、左肩を落としてキツイ入射角を作りさえすれば出球は低く抑えられるし、適切なスィングプレーンで振れる上にスピンの掛かりも良くなるというなのだそうだ。
バンカーの名手誕生
アプローチの中でも特にロブに自信があるとバンカーが飛躍的に上達するそうだ。
高く上げるためにフェースを開くのは当然なのだが、着弾した後のボールの転がりを計算出来ないと、ただ高く上げているだけ。
ロフトのあるウェッジを使いさえすれば、普通に振っても高く上げられる。
「バンカーのテクニックは、着弾してから計算が出来るショットがピンに近付けられるかどうかの明暗を分けます。」
砂を薄く取って抜いてあげればスピンが効くと良く言われるが、そんなテクニックはアマチュアにはハードルが高い。
先ほどのロブの応用で、高く上げて止まる球と高く上がって転がる球の打ち方があり、コツがあるそうだ。
バンカーについては次回ご披露することにしたい。
快打俱楽部オススメウェッジ
■キャロウェイ マックダディ4 60度DGツアーイシューS200(良品純正カスタム)
■ZIZI プロトタイプウェッジ 58度 DGS200
■P-TUNE YウェッジV2 58度 DGS200
■フォーティーン FHフォージドV1 56度(超美品)
■エポンXL45 S ヴィンテージ仕上げ モーダス125ウェッジフレックス
■エポンツアーウェッジTYPE-S 58度(新品未使用品)
■イーデル(e del)DVR 56度 DGS200
■Zodia CHIBA MASTER PIECE WMF58-05 DG S200
■ゾディアV2.0-03 58度(訳あり品)DGS200
■ゾディアV2.0-03 58度(訳あり品)DGS200
■ゾディアV2.0-02 56度(訳あり美品)DGS200
■ロッディオ ウェッジ56度 DG ツアーイシューS200
■CGSオライオン SPY-WED タイプG58度 モーダス115
■三浦MGS01 58度 モーダスtour120S
■ブリジストン無限 XW-B DGツアーイシューS200
■タイトリストSM7 08F 52度 DGS200
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