「悲劇の王」光海君ーその心の闇と激動の朝鮮王朝史 韓流時代劇 華政 感想 | FLOWERS~ めぐみの夢恋語り~・ブログで小説やってます☆

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皆様、こんにちは。

 

 吹く風も心地良く、秋らしくなりましたね。

 

 ただ、何となく淋しげな風情が漂うのは、この季節特有でしょうか。

 

 秋生まれの私は若い頃までは、この季節が大好きでした。もちろん、今も好きなことに変わりはないのですが、

 

 やはり、誕生日=歳を取るという意識が年々強くなり、秋のこのもの悲しい雰囲気よりは

 

 春爛漫の何とはなしに浮き浮きとした華やいだ雰囲気の方をより好むようになりました。

 

 年齢と共に、好みや意識、ものの考え方も自然に変わってゆきますね。

 

 さて、昨夜は韓流時代劇「華政」第二巻前半を観ました。

 

 今日は、このドラマのメインキャストの一人である光海君について考えてみたいと思います。

 

 有名な人なので、色々とドラマ化されていますが、今回はあくまでも「華政」に登場する光海君についてです。

 

 この光海君を見ていると、完全な悪役ではないですね。

 

 むしろ、心優しく何でも真面目に捉え誠実に力を尽くそうとするタイプに見えます。

 

 

 

 真面目な優等生タイプといえば良いのでしょうか。

 

 理想に燃え、自分の目標に向かい努力を惜しまない人です。

 

 ただ、あまりに真面目すぎて、周囲との駆け引きが下手なというか人付き合いにおいては不器用かなと。

 

 策略家にはなれそうにないタイプの王様です。

 

 ここでの光海君は漸く父宣祖の下に甘んじる名ばかりの世子としての忍従の日々から解き放たれ、

 

 王として即位したばかりです。

 

 大同法などの様々な政策を打ち出し、民のための政治、民の暮らしをよりよくする政治を行おうと

 

 積極的に乗り出してゆきます。

 

 しかし、彼は不幸なことに、なかなか臣下たちの理解と支援を得られませんでした。

 

 数少ない味方というか、光海君を支持する臣下(女官も含む)もいますが、

 

 今ひとつ、支援者にも有能な人材がいないようです。

 

 宣祖の気味尚宮を務めていた女官が実は光海君の支援者で、光海君を王位につけるため

 

 実は宣祖を毒殺しています。

 

 光海君は、その事実を知りません。

 

 一旦は後宮を退きましたが、彼女は再び尚宮職に復帰し、今は光海君に仕えています。

 

 この尚宮は、かなり使える人材、有能な人のように思われます。

 

 ただ女性ですから、あまり表面に出て動くことはできないでしょう。

 

 ですが、女性だからこそ後宮内を動き回り、暗躍することもできるのですね。

 

 彼女が光海君について支援者の仲間である官僚に言った言葉が印象的でした。

 

 ー殿下もいずれ、たくさんのものを諦めねばならないことをお知りになるでしょう。

 

 「諦める」のところが「捨てる」だったかもしれません。

 

 大体、こんな意味のことを言いました。

 

 この言葉は理想に燃え、理想主義を掲げて親政を始めた光海君の挫折を象徴しているようです。

 

 光海君は即位前、仁穆王妃と密約を交わしました。

 

 ー中殿さまが教旨を下してくださるなら、私はこれからも中殿さまや永昌大君を守ります。

 

 前王が亡くなり、世子が即位するには前王妃の教旨が必要です。そのため、光海君はわざわざ仁穆王妃を

 

 訪ねて、頼んだのです。

 

 仁穆王妃は迷ったものの、結局、光海君を信じて教旨を下しました。

 

 光海君は基本、誠実な人ですから、即位後もその約束を守ろうとします。

 

 しかし、周囲の状況は加速度的に動いていって、最早、彼が約束を反故にせざるを得ない状況になりつつあります。

 

 即位から五年が経過し、赤児だった永昌大君も少年になりました。

 

 光海君をいまだ真の王と認めない臣下たちの一部が成長した永昌大君を擁立し、

 

 反旗を翻そうとしています。

 

 そして、仁穆王妃自身、自分というより息子である大君の身に迫りつつある危機を察知し、

 

 ー殺られる前に殺やなければ。

 

 と、自ら動き出します。

 

 ですが、恐らく、この先に動いたことが大きく裏目となって出るのではと思われます。

 

 光海君はこの時点で、年の離れた異母弟を手に掛けるつもりはなく、また極力、最悪の事態は避けたかったでしょう。

 

 しかしながら、既に光海君は同母兄の臨海君を殺害しています。

 

 ー大きな犠牲を払った。

 

 と、光海君自身が言っています。

 

 ですが、実の兄を死に追いやっても、「王座を守り抜くためには仕方ない」と言い切れるだけの酷薄さはもう

 

 身につけているのです。

 

 以前の光海君なら考えられないことです。

 

 同母兄の臨海君は光海君にとって、唯一の身内といえました。

 

 その兄をさえ切り捨てたのですから、自分より若い後妻の産んだ腹違いの弟などは

 

 最早、いざとなれば切り捨てるだけの非情さは持っているといえます。

 

 仁穆王妃は、何故、そのことを見抜けなかったのでしょう?

 

 それとも、自分たちの計略が成功し、幼い大君が無事に王位につけると疑っていなかったのでしょうか?

 

 この陰謀が発覚、失敗したことで、恐らく光海君は最後まで残っていた肉親への情を

 

 捨て去る決断をするのでしょう。

 

 歴史に残る「廃母殺弟」という残虐極まる事件と繋がってゆくわけですね。

 

 光海君が稀代の暴君として後世に伝わる理由の一つでもあります。

 

 最初にも言いましたが、どうも光海君は臣下たちとの関係を上手く保つことが苦手のようです。

 

 もちろん、色々な時代背景も要因としてあったでしょう。

 

 また、光海君自身の数少ない擁護者に人材が乏しかったことも理由かもしれません。

 

 私はそこまで歴史にも時代背景にも詳しくないので、あくまでもドラマを観た上での感想です。

 

 ここから、いずれ幼い大君が惨殺され、生き残った姉の貞明公主へと繋がるわけですが、、、

 

 どのように繋がり、王女がどのように活躍するのかが愉しみです。

 

 女性ですから、それこそ表立って歴史の表舞台に出ることはないと思われますので、

 

 ストーリーにどのように切り込んでゆくのかー。

 

 大いに期待できそうです。

 

 あと、子どもの頃のあだなですが、、、

 

 名字にちなんだニックネームでした。珍しい名字なので、私の子どもたちも皆、やはり名字をもじった

 

 あだ名みたいです。

 

 末っ子は、そのあだ名は嫌だと言っていますがー笑