色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年を読みました。 | The Various things with barrier

The Various things with barrier

二分脊椎の車椅子ユーザー。
フリーランスのバリアフリーアドバイザー。

☆色彩検定 2級
☆福祉住環境コーディネーター 2級




2019年は読書の年にしようと思います。
まず1冊目は、村上春樹。


多崎つくるには学生時代にとても仲良くしていた友人が五人いた。それは卒業後も変わらず続けられるものだと疑いもしなかった。
が、ある日彼は突然他の四人から絶縁を言い渡されてしまう。
その後好きなことを仕事にし、はたから見たら順調な人生を送っていたけれど彼の心には友人たちとのことが刺さったままだった。
やがて彼は、「巡礼の旅」に出るのだった…


実は私もそういう経験があります。
それまで仲良くしてたのにぶつっと縁を切っちゃうというか…しかも私は「切ってしまう側」なのです。

だからこの本を今、読もうと思ったのかもしれない。

切る、のにはやむを得ない理由がその時その時であるのです。
少なくとも当時の私の中には理由があった。
きっと、この本に出てくる4人にもその理由があったんだと思う。



作中に出てきたセリフで心に残ったものを。


僕はいつも自分を空っぽの容器みたいに感じてきた。入れ物としてはある程度形をなしているかもしれないけれど、その中には内容と呼べるほどのものはろくすっぽもない』


『もしそうだとしても、君はとても素敵な、心を惹かれる容器だよ。

自分自身が何であるかなんて、そんなこと本当には誰にもわかりはしない。そう思わない?

それなら君は、どこまでも美しいかたちの入れ物になればいいんだ。誰かが思わず中に何かを入れたくなるような、しっかり好感の持てる容器に』


巡礼の旅って、人には必要なものだと思う。

私は灰田が好きでした。

緑川って結局どんな存在だったんだろう…。

死の意味は?


全然関係ないですが、夏目友人帳がみたいです。