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昨日の琵琶樂人倶楽部 Viの田澤明子先生

昨日の琵琶樂人倶楽部は、Viの田澤明子先生を迎えての開催でした。田澤先生の演奏はもう言う事無い程の完成度。いつもながら脱帽でした。私は久しぶりのせいか、少々荒っぽい感じになってしまい、ついて行くのがやっとでした。修行が足りませんな。しかしまあ今回は開催150回目。まだちょっとコロナの不安もありましたが、思い切ってやって良かったと思っています。この時期に来てくれたお客様には本当に感謝しかありません。私はいつものんびりにしか動けないのですが、この感じで再開して行こうと思います。今週は土曜日に鎌倉の旧村上邸能舞台にて、安田登先生、劇団SPACの榊原有美さんと3人で舞台をやってきます。
18日の日本橋富沢町楽琵会は残念ながら今回は中止。20日のヒロサロンのコンサートは9月に延期になりましたが、27日は経堂の「マレット」というお店で尺八の藤田晄聖君とフラメンコギターの日野道夫先生とで気軽な会をやります。また晄聖君とは7月の頭にも、狛江のインド料理屋さんで小さなライブをやります。先ずは出来るところから少しづつ、小さな会からやって行こうと思っています。


52016年6月、リブロホールにて琵琶樂人倶楽部開催100回記念演奏会。古澤月心さんと
6月は一年の中で一番忙しい時期で、過去には琵琶樂人倶楽部の開催100回記念の演奏会や、俳優 伊藤哲哉さんとの方丈記の公演、国立劇場では、復元した正倉院の琵琶を使った公演等々、もう毎年6月はてんてこまい状態が例年の行事の様だったのですが、今年は何とも・・・。私はそれでも元々何も持っていない暮らしですし、格好を付ける必要も無いので、少しじっとしていれば良いだけですが、今後の事を考えると、少し心がざわざわしますね。

30歳前後の頃ももやもやざわざわしてました。あの頃は自分がやりたい事がはっきり見えず可能性を探っていたとも言えますが自分の中でもがいていて、今思えば、海の中を彷徨っているような感じでした。その頃の経験は今とても役に立っているし、私には通るべき時間だったのだなと、今では思っていますが、今のこのざわつきは後になって「良い経験でした」と言えるようになるでしょうか・・・?。
もう日本だけを考えていてもどうにもならない世の中になって、何かとんでもない変化が急激に来るような気がしてならないのです。少し今の情報過多な世の中に振り回され、疲れているのかもしれませんね。

私は約25年程前からインターネットを使い出していたので、かなり早くからやっていた口ですが、東京に出てきてからTVも持っていないし、今はSNSも一切やっていません。いわゆる「フィルター・バブル」「エコーチェンバー」という現象をTVでもネットでも早くから感じていたので、流れてくる情報には用心深いのです。そんな私でさえ世の中に出れば、余計ともいえるようなありとあらゆる情報が目に耳に入ってきますね。


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2018年6月国立劇場にて 正倉院の復元琵琶を使った新作初演終了時、演奏メンバーと

この先は判らないですが、自粛期間中には良いこともありました。とにかく時間がありましたので、曲がいくつか出来上がったのが良かったです。デュオの合奏曲が2曲、独奏が1曲完成しました。更にまだ途中ですが合奏曲が1曲あります。その他構想の域をまだ出ていませんが、合奏曲がもう1曲、今年中には出来上がるでしょう。何度か舞台にかけないと、本当の意味での完成には至りませんが、大きな成果だと思っています。
私は作品が出来上がるのが無常の喜びです。今迄創ってきた作品が、そのまま私の軌跡。いつも誇りを持って自分の作品を演奏しています。新作も出来たらレコーディングまでこぎつけたいのですが、これは少々お金もかかりますので、また良き時に。


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昨日の琵琶樂人倶楽部、お馴染み愛子姐さんも登場

こういう時代に生きているというのも運命であり、一つのの縁でしょう。この縁や運命の中でどれだけ自由になれるか。そこが私の人生という事だと思います。今この時代・社会の中で何を、どんな音楽を発信して行くことが出来るか。私という人間が問われていますね。

私なりの歩みを始めたいと思います。