トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

動作確認用小容量AC200V発生器の製作

2018-09-15 16:45:48 | 電子工作

 消防設備の工事・点検を行っている従弟から、故障した「消火栓始動装置」のどこが壊れているか、調べてみないかということで、頂戴してきた。

現地は新品に交換して対応したので、これを使うことはないとのこと。
先週あたりに落雷があり、これが原因ではないかとのこと。
電源を入れると二次側のフューズ3A(F3)がすぐに溶断してしまうという症状。
回路図が蓋の裏にあるので、これからするとブリッジ整流器の不良が怪しい。

引き取って、取り敢えずテスターで測定してみると、やはりブリッジ整流器が不良になっている。

(AC入力端子間はテスターの極性に関係なく抵抗が無限大なのが正常だが、片極性で導通がある)
外してみて、単体で直流電源に接続してみると電流が流れるので不良だ。
手持ちのDIP型に交換してみる。

この装置はAC200V電源用だが、自宅にはAC100Vしかないので、このままでは総合的な動作確認が出来ない。
外部機器が無ければ少ない容量でも動作確認出来る様なので、手持ちのACトランスで倍電圧にならないものか試してみた。(実際の機器では70VA必要)
使用したのは、100円ショップで販売されている単三/四×2本の充電器に使われていたトランスです。
まずは2個使用して回路図の様に二次側同志を接続すると反対側にAC100Vが出るのでこれを元の入力に直列接続することにより理屈だと倍の200Vになるはずだが、実際は無負荷で173V負荷時で114Vと少ないので3個直列にしてみたら無負荷で64~66V負荷時26~28V(接続の位相は合っているのだが)とかえって低下してしまったので、この回路は使えない。

次はアンプ方式を考えてみた。
50~100Hzの信号をパワーアンプして、このスピーカーL/R出力に前述のトランス二次側を接続して一時側のコモンを接続してプッシュプルの様にして電圧をみてみる。
アンプにはYAMAHA製YDA138を使った。
電源12Vで10W+10W/8Ωの出力がある。
信号源はスマホのSGアプリを使ったが出力電圧が低いので、秋月のヘッドホントランスユニットで昇圧する。

AC200Vが出せることが確認出来たが、スマホのカメラを起動すると発振が止まるので、その後は正式な信号発振器で確認を行った。

装置に接続し、周波数を上げていくと電圧は大きくなるが90Hz以上になるとACリレー(24V用と200V用)がばたつく。安定して動作するのは80Hzまでの様だ。
(製品としては定格周波数50/60Hzの記載しかないが、リレーテスタのカタログを見ると可変周波数範囲が40~70Hzとなっている)

パイロットLEDも壊れている様で点灯しなかった手持ちのφ3LEDにブラケットの中身を交換。
フリッカ回路(トランジスタのFF回路みたい)は問題無く動作した。
トランスの容量が小さいので、60Hzの場合、実負荷で200Vに合わせると無負荷では280V程度とかなり変動する。トランスもかなり熱くなる。

今後の工作に何か応用出来そうだ。



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