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 先日、街を歩いておりましたら、「ライトダウンキャンペーン」なるポスターを見かけました。詳しくは公式サイト(ライトダウンキャンペーン)をご覧いただくとして、簡単に説明しますと、「夏至と七夕の夜、20~22時には各地のライトアップ施設や家庭の電灯を消して節電し、ひいてはCO2の排出を減らして地球温暖化を防止しましょう」ということかと思います。
 こうした取り組みは、もう15年ちかく前からあって、当時は「キャンドルナイト」とも言っていたと思います(いま調べてみたところ、「キャンドルナイト」の公式サイトは2012年で活動を終えているようです)。
 「キャンドルナイト」と「ライトダウン」の運営母体に関連があるのか分かりませんが、どちらも電灯を消そうという呼びかけは共通しつつ、前者はろうそくの灯で過ごすことに重点を置いているところが違いなのでしょう。「ライトダウン」公式サイトで各地の取組が紹介されていますが、そこには自発的なキャンドルナイトの催しも幾つかあったりします。

●自宅でしっとりと過ごすのがよさそう
 そうした催しやライトダウンした施設を見に出かけるのも良いのですが、節電のために行うのであれば、わざわざ輸送コストをかけて参加するというのは、いささか趣旨に反するような気もします。ここはやはり、自宅で電灯を消して過ごすのが良いのではないでしょうか。
 ついでに、灯り以外の電気機器もできるだけ消して、ゆったりとした時間を過ごせたら素敵なことだと思います。加えて言えば、夏至や七夕にこだわらず、いつやっても良さそうでもありますね。

●灯りはろうそくで
 自宅でライトダウンして過ごすとして、電灯の代わりになる灯りが欲しいところです。王道はやはり、ろうそくではないでしょうか。ただ、一口にろうそくと言っても色々とあって、健康を害する成分が含まれているものもあるようです。
・パラフィンと芳香剤に注意
 一般的に、ろうそくと言えば西洋ろうそくを指すかと思いますが、その多くは有機化合物のパラフィンを素材としています。実際、池袋などで何軒か大手の雑貨屋さんも回ってみたのですが、それ以外の素材を使ったろうそくを見つけることは困難でした。ネットで情報を集める限り、パラフィン製のろうそくは、燃焼させることで化学物質を出し、ぜんそくや、皮膚トラブルを引き起こすとされています。
 また、香りがあったらいいかも、とアロマキャンドルも幾つか見たのですが、こちらもパラフィン製がほとんどで、また配合されているアロマ成分が天然由来であっても、それを燃焼させることで有害な物質が出る可能性があるのは煙草と同じだという説もあります。着色料が入っている場合も、同じように心配です。
 パラフィン以外の材料というと、昔から使われている蜜蝋(みつろう)や、ソイ(大豆)ワックス、パームワックス、コットンシードワックスなど(参考:素材について | Candle Living | アロマキャンドルのキャンドルリビング)が挙がります。これらを用いたろうそくなら、大丈夫かと思います。
・使うなら和ろうそくがいいかも
 ただし、そうしたろうそくは、なかなか高価でもあります。蜜蝋などを使って自作するための材料・道具もけっこう出回っていますが、自作するのも中々ハードルが高いように思います(実際は、そんなこともないかもしれませんけれど)。

 色々調べましたところ、洋ろうそくではなく和ろうそくの方が、素材的にも値段的にもいいのではないか、と思うに至りました。湯上りに浴衣を着用する今の自分の趣味にも合いますし(当該記事:お風呂上りには浴衣を着たらどうだろう…やってみました)。もちろん、和ろうそくにも色々とありますが、西洋ろうそくよりは、昔ながらの素材を使っているものが多い印象です。
 幾つかのサイトを見て、石川県の能登半島は七尾にある高澤ろうそくさんの「宵の楽しみ あかり小箱セット」を注文しました。必要なものがコンパクトにまとまっていますし、ネーミング的にもライトダウンに合っているのではないでしょうか。

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 セットの内容は、菜の花油で造った和ろうそく(1号≒8cm)16本と、小さな燭台、ろうそく消し付のライター、能登上布のコースターの4点セットです。大手の販売サイトでも扱いがありますが、どこも現在は品切れ中のようです(いずれ再入荷されるかもしれません)。

宵の楽しみ あかり小箱
価格:2090円(税込、送料別)

←「楽天」での販売の一例。現在のところ、「11月下旬以降お届け」とのことです。


 自分は金沢ギフトの販売サイト(金沢ギフト|伝統工芸品ショップ 燈 -TOMOSHIBI-)から購入しました。高澤ろうそくネットショップから直接購入することも可能のようです。現状では大手サイトよりも安価ですし、手元に着くのも早そうです。
 セットと同じ菜の花ろうそく単体であれば、Amazonでも扱っているようです。45本はけっこう多い気がしますが、セットの補充として、防災用と兼ねて買うのにはいいかもしれません。


●ろうそくの灯でお風呂に入ろう
 これでライトダウン時の灯りは確保できました。電灯を消して和ろうそくの灯で過ごすのは、それだけで心身ともに休まりそうですが、自分としては是非やってみたいのが、ろうそくの灯でのお風呂です。かなり昔の話になりますが、高校生の頃の合宿でたまたま浴場の電気が切れ、ろうそくを立てて入浴したことがあるのですが、幻想的で深く記憶に残りました。それを再現できればと思います。
・電気と換気に注意
 調べてみれば、電気を消してお風呂に入るのを好む人は結構いる様子です。最近は電気式の疑似キャンドル等もあって、それを使おうとする方もおられますが、湯船に落とすと感電の可能性もありますので要注意かと思います。普通のろうそくなら、万一ひっくり返しても火傷くらいですみます。
 ただし換気はした方がよいでしょう。窓を開け、換気扇を回して使うのが良さそうです。暗闇になりますので、外から見られることも少ないかと思います。
・点火の段取りにも注意
 また、普通にお風呂に入る場合、身体を洗ってから本格的に浴槽に浸かると思います。すると、最初からろうそくを点けると、身体を洗う際に跳ねたお湯で灯が消えてしまう可能性が高そうです。
 従って、ライトダウン前にあらかじめシャワーなどで体を洗っておく、身体を洗う時だけ電灯を点け、浴槽に浸かる段階になってろうそくに切り替える、などの方法を採るのが良いように思います。
 …なんだか面倒な気もしますが、とりあえずこれで1度、入浴してみました。

●和ろうそくの湯の感想
 ということで、夏至でも七夕でもありませんでしたが、先日、和ろうそくの湯を試してみました。
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 まず、意外と明るいことに驚きました。小さなろうそくが1本でしたので、ちゃんと用が足りるのか少し心配でしたが、こうして浸かっている分には何も問題ありませんでした。

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 むしろ、このほの暗さが、ろうそくの持ち味でしょう。自宅のお風呂とは思えない幻想的なムードで、満足できました。

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 和ろうそく全般の特徴なのかもしれませんが、蝋がほぼ完全燃焼して、あまり垂れたりしないところも利点だと思います。入る時は面倒ですが、これなら、このまま脱衣場まで持って出て、ライトダウンを継続することも可能でしょう。

●ランプは要検討
 ろうそく以外の選択肢として、ランプも考えられます。ただし、こちらは基本的にパラフィン系オイルを使うようですので、よく調べてから手を出す必要があろうかと思います。
 おまけ的なものとして、家庭にあるサラダ油とグラスなどで、簡易的なランプを作ることができる製品がありましたので載せておきます。

 グラスに水を入れ、その上にサラダ油で油膜を作り(全部サラダ油でもいいそうです)、そこに芯を挿したフロートを浮かべて火を点けると、即席のランプになるというものです。これですと、少なくともどんな油を使っているかは自分自身で把握できますので、よろしいかと思います。
 また、家庭にあるものだけで当座の灯りを作ることができますので、ライトダウンだけでなく、非常時用としても有用と言ってよいでしょう。

 以上、ろうそくの灯でお風呂に入るための準備を中心に、ライトダウンの夜について書き留めました。電灯を消した過ごし方について、また何か考えたら記事にしたいと思います。

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