数年前のこと、
自分の車に傷をつけてしまい、
探してたどり着いた修理屋さんの近くに、
熊野神社がありました。
当時、行ったことのない
紀州熊野への参拝に
ひたすらあこがれていた私は、
「こんなところに熊野神社がある！」
と感激して、
謹んで参拝しました。
田舎の静かな山の中にある
熊野神社でした。
私にとっては、それが初めての
熊野の神様への参拝でした。
ところが、驚くことに
私が自己紹介したあと、
この熊野神社の神様は
初参拝の私に対して、
「願いを言いなさい」
と言いました。
こんなありがたいこと
言われたことがないので
びっくりしました。
な、なのに、
なんと、私は
答えられなかったのです。
私に驚くことを言った
その熊野神社の神様は、
あたりまえですが、
ちゃんと紀州熊野から勧請されていました。
結局私は、その神様に
紀州熊野参拝へのあこがれなど
たわいもない話を一方的にして
参拝を終えたのでした。
その後、その熊野神社には
２回くらいかな？参拝しました。
そして、今年、とうとう
あこがれの紀州熊野へ
参拝することができました。
熊野古道を歩いて、
全国の熊野神社の総本宮である
熊野本宮大社へと向かっているとき、
熊野本宮大社の神様と
ほんの少し、やりとりができました。
そのとき、
意外なことを知りました。
あの田舎の熊野神社の神様が
「願いを言いなさい」の
あのときの私の願いが叶うよう
尽力してくれた
というのです。
私の願いは、
「紀州熊野に参拝すること」
だったと。
びっくりしました。
「願いを言いなさい」と言われて
私は答えられなかったのに、
あの田舎の熊野神社の神様は、
私の「紀州熊野を参拝したい」という願いを
私の話から汲み取ってくれていたのです。
さらにその熊野神社の神様は、
総本宮である熊野本宮大社の神様に
私の願いと私のことを
ちゃんとしっかり伝えていてくれたのです。
なんということだ…
地方の熊野神社の神様と
総本宮の熊野本宮大社の神様が
これほどまで強いつながりをもって
人間を、いつくしんでくれているのです。
心が動いて泣きそうになる…
紀州熊野参拝を終えたとき、
あの熊野神社へ
お礼と報告の参拝に行かねば！
と思いました。
そして、今日、
参拝してきました。
熊野神社へ向かいながら
紀州熊野で何があったのかを
あれを話してあげて…
これも話してあげて…
と考えていると、
「熊野神社の神様が
どんなに喜ぶだろう…」と
ワクワクがとまりませんでした。
神社へ到着すると、
やっぱり、
とってもとっても喜ばれました。
その話は次回に。
なんとなく
伝わるかな？
神様が向こうから待ってくれている様子。
つづく。
