夢から慈しみの世界へ

神と自然と人間の共生
神一元・善一元・光明一元の生活
人間の生命の実相は『仏』であり、『如来』であり『神の子』である

初盆と涅槃と天国と地獄の理(ことわり)・・・其の2 (涅槃への道程のヒントがある。)

2019年08月18日 18時18分13秒 | 健康・病気・精神分析・心理学・先祖供養・霊的実在・心霊の諸相
煮えたぎる灼熱の暑さのなかにも

爽やかな風が吹きぬけ一抹の涼しさを覚えます。


弘法大師空海の24才の時に著した三教指帰(さんごうしいき)を読みかえしていますと、

今から1200程前に書かれた著作でありながら現代社会の諸々の姿が映し出され、

末法の時代である彷徨う現代社会の姿をまるで予言しているかのようであります。

また現代を生き抜き、涅槃への道程のヒントが隠されています。


私たちの行いが善くない場合には地獄に堕ちて、

牛や馬の頭をした獄卒の残虐な仕打ちで報われますし、

善い行為をすれば、

金銀で造られた楼閣のある甘露のような天国の生活が授けられるのです。

これは私たちの心次第であります。

決してはじめから天国や地獄が定まった所にあるわけではないのです。

私も以前には、あなた方のように心を離れたところに

天国や地獄があるのかと思っておりました。

ところが先頃仏教に出逢うことができて、永い迷いから目が覚めたのです。



生死海の賦


生死の迷いの世界とは、まさに大海にもたとえられるものであります。

海の鳴動は磕々(かいかい)と霆(いかずち)のように鳴りひびき、

来る日も来る日も絶えず轟いており、轔々(りんりん)と雷のつんざくように震動して、

夜な夜ないつも充ちています。

ここには多くのものが累(かさ)なり積り、

もろもろの品々がおびただしく叢(あつま)っています。

それゆえ、あらゆる怪奇も育まれ、あらゆる詭詐(いつわり)もここには存在しています。



魚類を見れば、彼らはみなむさぼりの心があり、

いかりの心があり、ひどいおろかさがあり、かつ慾深い生活をしています。

魚には、長さ数千里もある鯤(こん)のような大魚がいます。

かれらは海中をわがもの顔で泳ぎまわり、

鰭(ひれ)を挙げ尾を振り、大口をあけて食べ物をあさっています。

大魚たちが波を吸い込む時には、

欲をはなれて彼岸へと目指す『離欲号』の船も『ほばしら』をくだかれて沈められ、

海の藻くずと消えていきますし、彼らが霧を吐く時には、

『慈悲丸』の大船もかじは折られ、人はおぼれて、無残にほろんでしまいます。・・・・・・・

その他、鳥類、獣類など生死海にあるすべての生き物が、

本能のままに快楽を求めて他をかえりみないありさまを見てきましたが

彼らは、上はこの世の頂上の有頂天から下は最下の無間地獄にいたるまで、

櫛の歯のように並び住み、家並みのようにびっしりと並び棲んでいます。


真の心の安らぎを求める人々は、在家信者の守るべき五つの戒『五戒』、

同じく在家信者の十個の戒律『十善戒』という手押車を使って

迷いの世界を乗り越えようと努めますが、

悪の力に引き戻されて、摩鬼の住む郷に陰々・軫々と引き寄せられてしまうのです。

これでは生死の大海はとても脱出できません。

                          三教指帰・・・(生死海の賦) 弘法大師空海






感謝の心は生命に油を差す。





人間も苦労するほど花が咲く




憎みや怒りは生命の摩擦である。摩擦は生命の浪費である。

 
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